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2017/12/01 16:40日本景気の緩やかな拡大が日経平均のサポート材料に

(レビュー)

1日の日経平均は3営業日続伸し、前日終値比+94.07円の22819.03円で取引を終えました。前日の米国市場でNYダウが大幅に上昇し、初となる24000ドル台まで上昇したことなどが好感されました。米上院が税制改革法案の採決を見送ったことが伝わると、日経平均は上げ幅を縮小しました。

(今後の見通し)

北朝鮮は29日、ICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射しました。北朝鮮のミサイル発射を受けて開かれた国連安保理の緊急会合では、ヘイリー米国連大使が「万が一戦争になれば、北朝鮮政権は間違いなく完全に破壊される」と強く警告しました。北朝鮮の新型ICBMがアメリカ本土を射程圏内にとらえている可能性があるとの指摘もあり、今後、米国がどのような態度を示すのか注意しておく必要がありそうです。

米政権内の動向にも注意する必要がありそうです。トランプ大統領はティラーソン国務長官の更迭を検討し、後任にはCIA(中央情報局)のポンペオ長官が就任するとの報道があります。北朝鮮問題に関して、対話での解決を支持していたティラーソン国務長官が更迭された場合、北朝鮮に対する米国の態度に変化が出るかもしれません。

30日の米国市場では、税制改革への期待からNYダウが前日終値比+331.67ドルと大幅に上昇し、24327.82ドル(終値ベース)の過去最高値を記録しました。ただ、早ければ30日とみられていた上院での税制改革法案の採決は1日に後ズレしました。次の採決は日本時間2日午前1時以降に予定されており、引き続き税制改革のゆくえに注目です。

ドイツでは、連立政権の交渉が長引く可能性があります。メルケル首相率いるCDU・CSU(キリスト教民主・社会同盟)は3党連立協議に失敗し、SPD(社会民主党)のシュルツ党首がCDU・CSUと協議する姿勢を見せています。ただ、SPDのガブリエル外相は「どういう可能性があるのかまず検討する必要がある」と述べ、合意を急がないとの考えを示しました。独政治の不透明感が長引けば、独DAX®のマイナス材料となりそうです。

EU高官は30日、ブレグジット(英国のEU離脱)交渉に関して、非公式の合意と前置きしつつも、英国とEUが清算金を巡り合意したと明らかにしました。ただ、アイルランドの国境問題など、依然として合意すべき課題は残っています。ブレグジット交渉に進展がみられるとの期待から、30日の為替市場で英ポンドが上昇しました。一方で、英FTSE100は英ポンド高を嫌気して反落。ブレグジット交渉に進展が見られた場合でも、英FTSE100は上値の重い展開が続くかもしれません。


日本景気の緩やかな拡大が日経平均のサポート材料に

財務省が発表した第3四半期の企業法人統計では、経常利益(金融・保険業除く)は前年比+5.5%と、5四半期連続で増益となり、企業の収益改善が示されました。設備投資(ソフトウェア含む)は全産業で前年比+4.2%と、4四半期連続けて増加。設備投資は製造業、非製造業ともに増加しました。
 
厚生労働省が発表した10月の有効求人倍率は1.55倍と、前月の1.52倍から上昇し、1974年1月以来の高水準を記録しました。また、総務省が発表した10月の失業率は2.8%と、5カ月連続で横ばいとなりましたが、引き続き1994年以来の低い水準となりました。
 
日本企業の収益力が高まっていることや設備投資が増加傾向にあること、雇用情勢の改善が顕著であることから、日本の景気は底堅く推移しているとみることができそうです。それは、株価にとってプラスで、日経平均のサポートとなりそうです。

ただ、前述の欧米の政局や北朝鮮問題などは、日経平均のリスク要因として注意しておく必要がありそうです。外的リスク要因を背景にリスクオフの地合いが強まった場合など、日経平均に下押し圧力が加わる可能性はあります。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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