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2017/11/17 16:33独DAX®の展望

(レビュー)

17日の日経平均は2営業日続伸し、前日終値比+45.68円の22396.80円で取引を終えました。米下院が税制改革法案を可決したことなどを材料に、前日の欧米株が堅調に推移した流れを引き継ぎ、日経平均は朝方高く始まりました。その後、ロシアゲート(トランプ大統領とロシアとの関係をめぐる疑惑)に関して、モラー特別検察官が、トランプ大統領陣営のメンバー宛に召喚状を出したとの報道を受けて米ドル安・円高が進むと、リスク回避の動きから日経平均は上げ幅を縮小しました。

(今後の見通し)

米下院は16日、税制改革法案を本議会で可決しました。今後、米上院での審議が焦点となりそうです。上院は下院と内容の異なる税制改革法案を発表しました。既に同法案に反対的な立場を表明する共和党議員もいることから、上院での審議は難航する可能性があります。税制改革法案の成立には今後、(1)上院での法案可決、(2)上院案と下院案のすり合わせ、(3)大統領の署名が必要になります。まだまだ紆余曲折が予想され、引き続き税制改革のゆくえに注目です。

来週23日は米国がサンクスギビングデー(感謝祭)で休日となります。24日はブラックフライデー(小売業者のセール開始日)、27日はサイバーマンデー(オンラインショッピング業者のセール開始日)と、年末(クリスマス)商戦が本格化します。小売業者はこの時期に収益が年間黒字に転じるといわれており、その結果が株価に影響する可能性があります。

22日に10月の米耐久財受注が発表されます。設備投資の先行指標とされる航空機を除く非国防資本財は、9月は前月比+1.3%と底堅い結果でした。引き続き良好な内容が示されるのかに注目です。23日に11月の独マークイット製造業PMI(購買担当者景気指数)や同ユーロ圏マークイット製造業PMI、24日に11月の独IFO景気動向指数が発表されます。ユーロ圏景気の堅調が続いていると確認できるか注目です。

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独DAX®:堅調な独景気がサポート材料も、連立政権のゆくえには注意が必要か
独DAX®は先週7日にピークを付けた後、軟調な展開となっています。7日はユーロ/米ドルが短期的な調整局面の中で反発した場面でもあり、ユーロの上昇がDAX®の下落要因となったとみることもできそうです。

ECBは10月26日の理事会で、QE(量的緩和)の規模縮小を決定しました。ただ同時に、QEを少なくとも来年の9月まで実施することも決定。ドラギ総裁は今回の決定は「テーパリング(金融緩和の段階的縮小)」ではなく、「ダウンサイジング(規模縮小)」であると強調しました。

ECBが緩やかなペースにせよ、金融緩和の縮小を開始したことはユーロの支援材料となりそうです。ただ、ドラギ総裁がハト派的(金融引き締めに消極的)な姿勢を示したことから、QE縮小は緩やかなペースで進むと考えられます。そのため、政策金利の引き上げはかなり先になると考えられ、ユーロの上昇も緩やかなものとなる可能性があります。それは、DAX®にとってプラスとなりそうです。

独景気は堅調に推移しています。10月のマークイット製造業PMIは60.6と高水準でした。同IFO景気動向指数は116.7と過去最高水準で、先行きへの期待を表すIFO期待指数は109.1と、2010年12月以来の水準を記録しています。

14日に発表されたドイツの第3四半期GDPは前年比+2.8%と、第2四半期の同+2.3%から成長率の伸びが加速しました。ドイツ連邦統計庁は「消費は第3四半期と同レベルだったが総資本投資、特に設備投資の増加が成長に寄与した」との見解を示しました。

消費が底堅いことに加え、設備投資が増加したことは独景気の先行きにプラスと考えられます。IMFはドイツの2017年の成長率を前年比+2.0%、2018年は同+1.8%と予想しています。独景気の底堅い成長が続けば、DAX®の支援材料となりそうです。

リスク要因として、ドイツ政治の不透明感が挙げられます。ドイツでは、メルケル首相率いる与党CDU/CSU(キリスト教民主・社会同盟)とFDP(自由民主党)、緑の党による連立交渉が難航しています。環境保護や移民、ユーロ圏政策などで相違があることが連立交渉を長引かせています。

前回大連立を組んでいたSPD(社会民主党)は、再び連立を組む可能性はないと表明しています。そのため、3党が合意できなければ再選挙が実施される可能性が出てきます。連立交渉がさらに長引く、あるいは3党で合意できず再選挙を実施するなどすれば、ドイツ政治への懸念が高まり、DAX®の重石となる可能性があります。

(アナリスト 根岸慎太郎)

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

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