サラリーマンK太が行く日経225証拠金取引チャレンジ日記

投資経験のない50代サラリーマン"K太"が日経225証拠金取引に挑戦!

2016/10/27 09:11年末年始に向けて注目すべきポイントとは?【第30回】

アメリカの大統領選挙は第3回のテレビ討論会も終わりました。いよいよ11月の本選を待つだけです。
そこで今回は年末年始にかけて注目すべきマーケットのポイントについて考えてみたいと思います。
まず、どんなポイントがあると思いますか?
やっぱり、2週間後の大統領選挙は気になります。
ヒラリー氏が有利となっていますが、結果が出ればマーケットも動きますよね?
マーケットには『織込み済み』という言葉があり、優勢となったヒラリー氏の勝利が既に反映されてきていると考えられます。ですので、ヒラリー氏が勝利をしても上値は限定的ではないか、と私は考えています。
しかし、トランプ氏が勝利をした場合には、これは大荒れ状態になることが考えられます。
私もそんな印象を持っています。
トランプ氏や共和党の動きを見ていると、トランプ氏が勝利するのは確率的に低いかな、と思いますよね。
ただし、トランプ氏の失言等々で本来であればヒラリー氏が相当有利になることが考えられるのにも関わらず、絶対的優位に立てないところにヒラリー氏の弱さがあると思います。『ヒラリー氏が有利であれば選挙には行かなくてもいいや』と考える有権者も出てくるでしょう。
逆に、ここまでトランプ氏を支援してきた有権者は諦めずに選挙に行くことが考えられますよね。だから投票率は気になるところです。
ヒラリー氏優位とはいえその差は僅差ですものね!
やはり投票日当日までどうなるかわからないですね。
さて、次のポイントは何が考えられますか?
アメリカの利上げが年内にあるのではないか、と言われていますよね。
そこは気になるところです。
そうですね。
もし利上げが実行されると、今まで低い金利でお金を借りられて投資に回っていたのが、今度は逆流し始めます。故に株式市場からも投資資金が流失することが考えられます。
もちろん、新興国からも投資資金が引き上げられることが考えられますので、世界景気にも影響が出る可能性があります。
そうしたお金の流れは重要ですね。
これら2つのポイントについては今までも触れて説明をしてもらったので、理解できていると自分では思っています。

たしかに、今までの2つのポイントは前回までにも出てきた話ですよね。
さて、3点目は重要です。OPECの原油の減産合意です。8年振りの合意により原油価格が上昇してきており、50ドル台に乗せてきました。
8年振りというと、あのリーマンショックの2008年以来ですか?
しかも、原油価格が上がると物価にも影響がでてきますよね?
そこなのです。
まず、この1年のWTI(原油先物)の価格を見ると、昨年の秋より50ドルを割り込んできています。年初には20ドル台の安値をつけて、そして、今は多少下がっていますが、少し前には50ドル台をつけていました。
ということは、前年同月比で原油価格を見ると昨年より上昇しているということになります。
昨年と比較をすると前年比で上昇に転じた、ということですね。
その通りです。
マーケットで注目している物価指数も前年同月比で算出します。であるならば、これからは原油価格の影響で物価指数が上昇してくるということになります。
なるほど!
要するに、インフレになってくるという理解でよいのでしょうか?
はい。
思い出してください。日銀の黒田総裁は物価が上昇しないのは『原油価格が下落しているからだ』と言っていました。その原油価格が上昇し、物価を押し上げる可能性が出てきたのです。
そうなると、金融政策の変更もあり得るということですか?
仮に、原油価格の上昇による物価上昇が起きたとして、マイナス金利が解除になるのでしょうか?私は、それは無いと考えます。なぜなら、原油価格上昇による物価の上昇は『コストプッシュ・インフレ』で原材料価格が上昇するものです。これで給与が上がらなければ、悪いインフレが生じることになるからです。
悪いインフレですか!
ということは、良いインフレというのもあるのですか?
本来、求めているインフレというものは、需要が増えることで物価が上昇していく『ディマンドプル・インフレ』なのです。つまり、景気が良い状態で、給与も上がり、私たちのモノに対する需要が増えることによって、物価の上昇が生じるというものです。これは、社会的にも良い状態ですよね。つまり、良いインフレです。逆に『コストプッシュ・インフレ』で物価ばかりが上昇して、給料は上がらない、モノの需要は増えないなんて状態は望ましくないですよね。これが悪いインフレです。
つまり、原油価格が上昇していくというのは喜べる状態ではないのですね?
はい。そしてそれに関連する形で4つ目のポイントがあるのです。
ECB(欧州中央銀行)のテーパリングです。
『テーパリング』というのは何ですか?
量的緩和策、つまり中央銀行が国債などの資産を買い入れて市中に出回るお金の量を増やしている政策に対して、買い入れる額を減らしていくことを意味します。
量的緩和策が方向転換する、ということですね。
そうです。『出口戦略』とも呼ばれたりします。ここで、なぜECBのテーパリングかと言いますと、物価と同時に雇用などの環境を考慮しながら金融政策を行っている日本やアメリカと違い、ECBは量的緩和策の主眼を物価に置いています。
物価中心で見ているということですね?
その通りです。
現在の原油価格が50ドル台で推移することで、物価は前年同月比で上昇してきます。となると、テーパリングの可能性が出てくるのです。 そうなれば、アメリカの利上げに似た影響が出てきます。現在、そうした動きを察知して、ヨーロッパの債券市場の動きを見るとボラティリティが大きくなってきています。株式市場や為替市場ではまだ動きは出ていませんが、この点は要注意だと思います。

そうなのですか!よくわかりました。
年末に向けて今日教わった点、ポイントに注意しながらマーケットを見ていきたいと思います。
ありがとうございました。
ありがとうございました。

筆者プロフィール

プロフィール写真
川口 一晃 1960年北海道生まれ
1986年に銀行系証券会社(現・三菱UFJ証券)入社、その後、銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ投信)、国内投信会社(三洋投信)にて11年間ファンドマネージャーを務める。1996年にブルームバーグL.P、2000年外資系証券会社を経て、2004年にオフィスKAZ代表取締役に就任。
高知大学非常勤講師、日本FP協会社会教育委員会委員などを歴任。 テレビ・ラジオなどメディアでも活躍。投資教育の分野でも活躍。2009年投資教育を主体の劇団「コレモナニカノ円」を主宰。

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