サラリーマンK太が行く日経225証拠金取引チャレンジ日記

投資経験のない50代サラリーマン"K太"が日経225証拠金取引に挑戦!

2016/08/04 15:41日銀の金融政策決定会合【第18回】

先週は驚きました!日銀の金融政策決定会合の結果を受けて株式市場が乱高下しましたよね。日経平均株価が一時300円下げたかと思えば、上昇し終値は前日比プラスでしたよね?
そもそも金融政策決定会合で乱高下した理由と日経平均株価の動きを解説してもらいたいのですが、いいですか?
たしかに、先週は大きく動きました。本来であれば『移動平均線の工夫パート2』の勉強をしようと考えていたのですが、せっかくの機会ですので、『日銀の金融政策決定会合』について勉強しましょう。
柔軟な対応、ありがとうございます!
僕のように知りたい投資家は他にもいると思います!
了解です!
ではまず、日銀の仕事を押さえておきましょう。中央銀行である日本銀行の仕事をひとことで言うのであれば『通貨の番人』です。そして、その仕事の1つに『物価の安定』があり、そのために金融政策が行われるのですが、その最高意思決定機関が日銀の『金融政策決定会合』という会議なのです。この会議は年8回開催されます。
はい、日銀の金融政策決定会合については『金利』の勉強をした際にも教わりましたので覚えています。(※第6回参照)
さすがです!
では、金利を上げたり、下げたりしながら物価の安定を図るメカニズムも覚えてくれていますよね?
ギクッ!ちょっと待ってください・・・まず、景気が良くなると物価も上昇してくる。だから、物価を安定させるために金利を上げます。
すると・・・預貯金をする人が増えたり、会社もお金を借りて設備投資をするのを控えるようになります。これで物価の上昇を抑えられるのだと思います。
覚えてくれていましたね!嬉しいです。
ありがとうございます!
そして、景気が悪くなると逆ですよね。金利を下げることで、お金の量を増やして、投資や設備投資に回るようにするのですよね。
その通りです。
そして今、日本はデフレ、すなわち物価が下落している状態から抜け出そうと努力をしているのです。
そのための金融緩和なのですよね。
具体的にはどのようなことを行っているのですか?
まず、今年のはじめにマイナス金利を導入したのを覚えていますか。日銀の当座預金の一部にマイナス金利を導入することで、銀行が日銀にお金を預けるよりも貸出に回すことによって世の中に流通するお金の量を増やそうとしたのです。
これにはビックリしたのを覚えていますよ。
『マイナス金利でどうなるの?』と思いました。
次に、国債の購入です。金融機関等が保有している国債を日銀が購入することで、日銀がお金を払います。つまり、お金の量がここでも増えるのです。
なるほど、いろいろなやり方でお金の量を増やしていますね。
たしか、国債を購入する量というのも凄い金額でしたよね?
はい、黒田総裁になってその量が増えて、現在、年間80兆円の購入となっています。この購入する金額が大きく増えたことで、金融関係者は驚き、マーケットが大きく動いたのです。これが『黒田バズーカ』と言われた所以です。
年間80兆円も購入しているのですか!
ちょっとその金額は想像できないです!
そして、もう一つがETFの購入です。
『ETF』というのは何ですか?
これは取引所に上場している投資信託のことです。日銀が購入するのは、日経平均株価に連動したり、トピックスに連動する『インデックスファンド』と呼ばれる投資信託です。
日経平均株価に連動するETFを購入するということは、日経225を購入するということに似ていますよね。
そうですね。もちろんレバレッジをかけたりはしませんが、ETFを購入することで、流通するお金の量が増えるというメカニズムは債券購入と同じです。
日銀もあの手この手で量的緩和を実行しているのですね。

そうした中、今回期待されていた緩和策の内容というのが、
①マイナス金利の幅を広げる ②購入する債券の金額を増やす ③購入するETFの金額を増額する、というものです。
この3つの中でどれが実施されるのか。しかも実施されるのであれば、1つではなくどれとどれがどれくらいの規模で行われるのか、と金融関係者は期待したのです。
なるほど!だから『黒田バズーカ』とその内容に皆が期待したのですね。
はい。
しかし、結果はETFの購入金額を3.3兆円から6兆円に増やす、というものでした。
つまり、新聞などにも出ていたように『失望』となり、相場が乱高下したのですね。
マイナス金利については、現在のマイナス金利の効果を見定める必要があるのと、幅を広げると銀行の収益に影響を及ぼす、ということが考えられます。
マイナス金利というのは劇薬とも新聞にも出ていましたよね。
そうなのです。そして、債券も毎年80兆円を購入していることで、既に発行されている国債の3分の1以上を保有しています。生保等が年金の運用で3分の1を保有していますので、これ以上増額することができるのか、という議論があるのです。
もうそんなに保有しているのですか!ビックリです!!
だから、今回の量的緩和も皆の期待した規模よりは小さく、日銀ができる量的緩和も限界があるのではないか、という議論が出てくるのです。
そんな風に捉えられていたのですね!
でも、株式市場は上昇しましたよね?
それは、日銀がETFを買うことで株価を買い支えることを期待したからです。
でも、これには注意が必要です。
どのようなことですか?
日経平均株価は上昇しましたが、より多くの金額で取引される為替市場では円高に大きく進んでいます。つまり、為替市場では今回の量的緩和に失望感がある、ということの表れです。
それと、中央銀行でETFを購入している国は日本ぐらいなのです。債券は満期が来れば額面の金額が戻ってきますが、ETFは購入した金額から大きく下落をしてしまうリスクをはらんでいるからです。FRBでも採用しませんでした。
そうなんですか!
だから、今後のマーケットには注意をしなくてはならないし、日銀の動向にも要注目となるのです。

ははぁ・・・なるほど。注意深く見ていくようにいたします!
今回は、急きょ金融政策決定会合後のマーケットの動きについて解説いただきましたが、よくわかりました。ありがとうございました。
良い機会でした。ありがとうございました。

筆者プロフィール

プロフィール写真
川口 一晃 1960年北海道生まれ
1986年に銀行系証券会社(現・三菱UFJ証券)入社、その後、銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ投信)、国内投信会社(三洋投信)にて11年間ファンドマネージャーを務める。1996年にブルームバーグL.P、2000年外資系証券会社を経て、2004年にオフィスKAZ代表取締役に就任。
高知大学非常勤講師、日本FP協会社会教育委員会委員などを歴任。 テレビ・ラジオなどメディアでも活躍。投資教育の分野でも活躍。2009年投資教育を主体の劇団「コレモナニカノ円」を主宰。

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