サラリーマンK太が行く日経225証拠金取引チャレンジ日記

投資経験のない50代サラリーマン"K太"が日経225証拠金取引に挑戦!

2016/07/21 14:52行動経済学『プロスペクト理論』とは【第16回】

今日はK太さんが投資に向いているのか否かをクイズから判断したいと思います。
よろしくお願いします!
しかし、気軽に『クイズ』と言いますけど、それで投資に向いているかどうか、なんて言われると緊張しますよ・・・
そんなに緊張しないでください。難しい問題を出したことないでしょ!
確かにそうですが・・・
では、早速第1問です。
(a)今、80万円もらえる(無条件でもらえます)。
(b) 100万円もらえる。でも、15%の確率でもらえない。
さあ、(a)と(b)のどちらを選びますか?
想像していたよりも簡単ですね!僕なら(a)を選びます。
続いて第2問です。
(c)80万円支払う(無条件で払います)。
(d)100万円払う。でも15%の確率で払わなくてもよい。
さあ、こちらはどちらを選びますか?
うーん、これは少し迷いますね・・・でも(d)かな。
良い答えですね!

そうですか!嬉しいな!で、正解はどっちなのですか?
金融の世界、すなわち教科書の立場からの正解から紹介しましょう。
正解は(b)と(c)です。
良い答えなんかじゃないじゃないですか!
落ち着いてもう少し聞いてください。
このケースを100回繰り返すとわかります。最初の問題では、(a)は8000万円もらえます。(b)は85%、つまり100回のうち85回はもらえますので8500万円もらえることになります。逆に、2問目は(c)だと8000万円支払います。(d)は85回払うことになりますので8500万円を支払います。
つまり、たくさんもらえる(b)と少なく払う(c)を選択するのが正解なのです。
そのように説明されると『なるほど』と思いますが、2問とも外れてしまい、ちょっとショックです。投資に向いていないのかな・・・
安心してください!投資家の皆さんにこの問題を出すと、多くの人が(a)と(d)を選びます。
ホッとしました。
でも、それでは多くの人が正解ではない、ということですよね。
これは人間の『損をするのは嫌だ』という気持ちが強く働いているからなのです。
つまり、損をするのが嫌なので『支払う』段階になると、払わなくてすむチャンスがあれば、それにかけてみたくなるのですね。
たしかに、払わなくてもよいチャンスにかけたい、という心理が働きました。
でしょ!
逆に、『利益は早く』つまり自分に嬉しいことは早く確定したいので、確実にもらう方を選択するのです。 会社でも、明日自分に嬉しい話があると思うと寝る時も『早く明日来い』と思って寝ますが、逆に明日上司から怒られることが分かっている時などは『明日は来ない方がいい』『明日になれば変わっていないかな』と思いませんか?
まさにその通りです!
学生時代でも会社に入っても、似たような経験をしたことがありますよ!
昇進の辞令をもらう日などは前日から『早く明日になれ』と思いますが、私の場合は、『明日なんか来なければいいのに』という前日の方が多かったかな・・・
ハハハ!でも、これが投資になるとどうなるか!
『16,500円まで上昇するであろう』と考えて16,000円で日経225を購入したとします。ところが、16,200円ぐらいまで上昇すると 『下がる前に利益を確定しよう』と思って決済する人が多いのです。 逆に、15,800円まで下がると、決済してしまうと損失が確定してしまうので、より強く『損をしたくない』という気持ちが働きます。
つまり、『明日になれば戻ってくるかもしれない」と自分に不利な話を後回しにしてしまうのです。
これが評価損の膨らんでいく要因の一つです。
自分が購入した値段よりも下がっても『いつか戻ってくるであろう』という気持ちになって、我慢してしまうのはわかるなぁ。
こうして多くの投資家は、利食いは早目に行ない、損切りはなかなかできないのです。同じ200円でも16000円が16200円になる嬉しさよりも15800円になる時の悲しみの方が大きくなるのですね。
こういう考え方をプロスペクト理論と言います。
では、どうすれば冷静にトレードができるのか。川口流のポイントをご紹介しましょう!
それは嬉しいですね!いかんせん、僕は(a)と(d)を選んだ典型的な投資家ですからね。そのポイントを参考にさせてもらいます。
チャートを見ながら、価格の分析も勉強しましたよね。そうした分析を参考にしながら、購入する時に『いくらになれば決済』『いくらになればロスカット』という価格を投資のノートに大きく書いておくか、 パソコンに書いて貼ったりして、自分の行動をはっきりさせることです。

投資の途中で意思がぐらつかないようにするためですね。特に、評価損が生じた時には有効ですよね。
その通りです。ファンドマネージャーを経験した私はこうした決めごとは守れるタイプなのです。
そうなのですか?それはなぜですか?コツがあるのですか?
実は、運用会社には月に一回、運用会議があります。その会議の中では自分の相場観とトレードの予定を発表します。そして、自分の相場観通りにマーケットが動いたのにも関わらず予定通りにトレードをしなかった場合、
その理由を追及されたり、注意をされたりします。ですので、自分の決めた通りに行動するように慣れていったのです。
確に、僕みたいな投資家に注意をしてくれる人はいないので難しいかもしれませんが、自分で工夫をしながら、『損をするのは嫌だ』という心理を克服したいと思います。
はい、頑張ってください!
今日もありがとうございました。

筆者プロフィール

プロフィール写真
川口 一晃 1960年北海道生まれ
1986年に銀行系証券会社(現・三菱UFJ証券)入社、その後、銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ投信)、国内投信会社(三洋投信)にて11年間ファンドマネージャーを務める。1996年にブルームバーグL.P、2000年外資系証券会社を経て、2004年にオフィスKAZ代表取締役に就任。
高知大学非常勤講師、日本FP協会社会教育委員会委員などを歴任。 テレビ・ラジオなどメディアでも活躍。投資教育の分野でも活躍。2009年投資教育を主体の劇団「コレモナニカノ円」を主宰。

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