サラリーマンK太が行く日経225証拠金取引チャレンジ日記

投資経験のない50代サラリーマン"K太"が日経225証拠金取引に挑戦!

2018/04/19 08:41PBRとは【第105回】

今日は私の質問から始めてよろしいでしょうか。
もちろんですよ、K太さん。
先日教えていただいた『PER』を新聞で見ていたら、PERの横に『PBR』という指標が出ていました。PERと字は似ているのですが、たぶん全くの別物ですよね。これはどういう指標ですか?
別物ですよ。でも、こちらも古くから株式市場の分析で使われている指標なのです。では、今回はPBRについて説明をしましょう。
ありがとうございます。よろしくお願いします。
PBRは、日本語で言うと『株価純資産倍率』となります。PERが1株当り利益に対して株価は何倍まで買われているのかを考えたのに対して、PBRは1株当り純資産に対して株価は何倍まで買われているのかを示しています。
つまり、1株当り利益か1株当り純資産かの違いということですね。ここでの純資産というのはどういうものなのでしょうか。
それでは始めに、純資産から見ていくことにしましょう。純資産という言葉自体はご存知ですか?
漢字から大体の予想は付きますよね。純粋な資産、というと本来会社が保有している資産の事ではないでしょうか。
それでは漢字そのままですよ。K太さんは企業決算などでよく出てくる『貸借対照表』ないしは『バランスシート』という言葉を聞いたことがありますか?
貸借対照表は会社の決算はもちろんですが、マンションの総会などの決算の時にも見たりします。
そうですね、たしかにマンションなどの決算でも登場しますね。まず貸借対照表というのは右側と左側の2つに分かれています。左側には資産が書かれています。例えば、所有している不動産や車やパソコンなど、諸々の資産が書いてあるというイメージです。
左側が資産ですね。
はい、そうです。そして、右側には資本が書かれています。これは左側の資産をどこから出たお金、資本で購入しているのかということです。例えば、工場の土地は銀行からの借入金から購入したとか、車は会社のお金で購入したといった具合です。
なるほど、持っている資産とその資金源が左右で一致しているということですね。
そういうことになります。もう少し正確に言うと、ある時点、例えば会社だと3月末の時点での持っている資産の時価と調達手段が書かれていることになります。そして、ここからが肝心なのです。右側の調達部分、つまり資本の部分なのですが、これは『他人資本』と『自己資本』の2つに大別することができます。
自己資本というのは資本金のことですか?
いえ、自己資本がそっくり資本金と同じということではないのです。ここで全体の資本の部分から他人資本、例えば銀行からの借入金や社債など、つまり他人に返さないといけないお金の合計を引きます。そして残った部分が自己資本なのです。
資本全体から人に返すお金の部分を引けば、残りは返さなくてもよい部分であるということですね?
そのとおりです。なお、自己資本の中には資本金もあれば、配当などで配り終えた後に残った利益金の合計なども含まれます。これがPBRを計算する際の純資産になるのです。
そういう意味で資本金とは必ずしも一致しないのですね。
はい。さて、自己資本を計算することは出来ましたね。この自己資本を発行済み株式数で割ると、算出されるのが『1株当り純資産』です。別名『BPS』とも言います。

挿絵

ここまでくると、PBRの計算は何となくわかります。株価を1株当り純資産で割るのではありませんか?
良いですね、K太さん。そのとおりです。株価をBPSで割り、出てきた答えがPBR、つまり株価純資産倍率です。
いや、PERの式を覚えていたので、多分そうだろうなと思っただけです。でも、このPBRがどういうことを意味しているのかは分かりませんし、ここが肝心なところですよね。
そうですね。では、結論から話しておきましょう。PBRは“割安か否かを判断”するのに使われます。まず、自己資本は何を意味しているのか、もう一度確認しましょう。
それはさっき習いましたよね。資本全体から他人資本を引いた残りの部分です。
そうですよね。他人資本のお金が『借りた人に返さなくてはならないお金』なのに対して、自己資本は・・・。
返さなくてもよい自分たちのお金です。
そのとおりです。もし、今、会社が解散するとなると、不動産やパソコンそして車などは売却し現金にします。そして、借りたお金を返し、残った部分が自己資本ですから、これは解散した場合に残る財産でもあります。言い換えれば、企業の解散価値と考えることが出来るのです。
急に難しくなった感じがします。つまり、会社が解散した時に借りたお金は全部返すので、残ったお金が自己資本の部分で、解散した時に残るお金ということですね。
はい、そうです。これを発行済み株式数で割りますので、1株当り純資産というのは1株当りの解散価値と考えることができます。
つまり、会社が解散した時に1株当り純資産のお金が株主のモノということでいいのですか?
そうです。そしてその何倍まで株価が買われているのかがPBRで、一番のポイントは数値が1倍以上か以下かということです。
それはどういうことですか?
例えば株価が250円、BPSが500円としましょう。PBRは何倍になりますか?
250円を500円で割りますから、0.5倍となります。
1倍を割り込んでいますよね。この時、250円の株式を購入し、臨時株主総会を開いて会社の解散を決定したとしましょう。1株当り純資産が500円ですので、500円が戻ってきます。つまり、250円出して500円が戻ってくるということが理論的に考えられるのです。
1倍以下であれば、株を買って、解散すれば利益が出るということになるのですね。
はい、ですから1倍を割り込んでいる銘柄は割安株ということになるのです。
そっか、PBRが1倍以下だとそういうことが考えられる状態だ、ということなのですね。
そのとおりです。ですから、1倍以下に放置されている銘柄は割安に放置されている会社か、逆に何か問題を抱えている会社かということが言えます。

挿絵

PER同様、PBRもわかると納得する考え方ですね。そして、これが日経平均株価にもあるということですよね。日経平均株価のPBRも同じようなことが言えるのですか?
その点につきましては次回、詳しく見ていきましょう。
はい、楽しみにしています。

感想

筆者プロフィール

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川口 一晃 1960年北海道生まれ
1986年に銀行系証券会社(現・三菱UFJ証券)入社、その後、銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ投信)、国内投信会社(三洋投信)にて11年間ファンドマネージャーを務める。1996年にブルームバーグL.P、2000年外資系証券会社を経て、2004年にオフィスKAZ代表取締役に就任。
高知大学非常勤講師、日本FP協会社会教育委員会委員などを歴任。 テレビ・ラジオなどメディアでも活躍。投資教育の分野でも活躍。2009年投資教育を主体の劇団「コレモナニカノ円」を主宰。

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