サラリーマンK太が行く日経225証拠金取引チャレンジ日記

投資経験のない50代サラリーマン"K太"が日経225証拠金取引に挑戦!

2018/04/05 11:04株価とPER【第103回】

今日は昔から使われている指標を紹介し、その考え方や使い方を紹介しましょう。
よろしくお願いします。昔から使われている指標ですか?
はい、そうです。株価水準を考えるのに役に立つ株式指標です。
面白そうですね。ぜひ、教えてください。
その前段階として、まずは企業の利益について確認をしておきましょう。
企業の利益と言えば、ちょうど3月決算が終わったばかりですね。
そうですね。ここでは簡単な例を取って考えたいと思います。まず、会社は作った商品を売ったり、サービスを提供したりをして売上が積み上がっていきます。もちろんK太さんはお分かりだと思いますが、ここから経費を引かなくてはなりません。
経費には原材料や、給料などの人件費等が含まれますよね。ですから、先ほどの売上からそれらを引かないとならないのは分かります。
その通りです。売上から経費を引いて出た数値は『営業利益』となります。個別企業に投資をする際には、この営業利益と売上の推移には注意をしてください。営業利益というのは本業の儲けとなります。企業を判断する際にはこの本業の儲けが伸びているか否かのチェックが大事になります。
営業利益が大事なのはわかりましたが、本業以外の儲けというのもあるのですね。
本業以外には金融取引が考えられます。例えば、預貯金の利息や借入金の利子の返済などがあり、この営業利益に加算されます。それが『経常利益』となるのです。
経常利益という言葉は新聞などでもよく目にします。
その経常利益に工場跡地売却などといった特別損益を加えたものが税引き前の『当期純利益』となるのです。そして、ここから税金を引かれて残るのが当期純利益ですが、さて、この利益は誰のものですか?
当期純利益ですか。それは会社のものですよね。
もう少し具体的に考えてみてください。
具体的・・・あ、そうか、株主の利益になるということでしょうか?
その通りです、当期純利益は株主の利益になるのです。そこで、この利益を株主に分けたいと思います。仮に利益は100万円、株主は1株保有で合計1万人いたとしましょう。さあ、一人当たりいくらの利益をもらえるでしょうか?
それは簡単ですよ。100万円を1万人で割れば一人100円となります。
正解です。これが配当金ですよね。さあ、ここからです。1株当り利益はいくらですか?
これも簡単ですよね。100万を1万株で割るので、100円になります。
はい、これも正解です。
これぐらいは簡単でしょ。
心強いです。では、この時、会社の株価が1,000円していたとすると、株価はこの1株当り利益の何倍でしょうか?
10倍です。
ですよね。では、これはいかがでしょうか。仮にこの会社が毎年同じ数字の利益を出し、かつその利益をすべて配当金として株主に還元したとすると、1,000円で購入した株主は何年で投資資金の元を取れることになりますか?
おっ、ちょっと手応えのある問題になりましたね。毎年100円の配当金を受け取れるのですから、10年で元を取れます。
正解です。先ほどの1株当り利益の何倍かという数字と投資資金の元が取れる年数とが一致しましたね。
本当だ。
ここがポイントです。この1株当り利益のことを専門用語で『EPS』と言います。そして、株価をEPSで割って求めたモノを『PER(株価収益率)』と言います。

挿絵

このPERというのは新聞とかマーケット番組でも時々耳にする言葉です。
はい。このPERこそが昔から使われている株価指標なのです。たとえば、先ほどの会社と同じ1株当り利益100円で会社の株価が5,000円だとしましょう。PERは何倍になりますか?
株価5,000円をEPSの100円で割るのですよね。50倍です。ということは、投資資金を回収するのに50年かかるということになりますね。
どちらの会社に投資をしたいと思いますか。
それは回収が早い方の会社です。
資金の回収を考えると通常はそのような判断となりますよね。
通常ということは、通常でないこともあるのですね。
その通りです。このPER50倍の会社、今期のEPSは100円ですが、今や飛ぶ鳥も落とす勢いのある会社で来年のEPSは300円、再来年には1,000円になると予想されていたらどうなりますか?
えっ、再来年に1株当り利益が1,000円になるのであれば、PERが5倍ということですよね。それなら、こちらの会社の方に魅力を感じます。
ですよね。これを成長株理論と言います。つまり、成長している会社のPERは高めになる、ということです。

挿絵

なるほど、将来の利益に期待しているということですね。
でも、もう一つ大事なことがあります。もし、これらの会社がそれぞれ銀行と薬品会社であったらどうなりますか?
違う業界ということはビジネス環境が違うということになり、単純に比較することが出来ないのではありませんか?
そうなのです。このPERは同じ利益構造となっている同じ業界で比較することが大事になってきます。
わかった。ひょっとして業界の平均のPERという数字があるとしたら、その数字と個別企業のPERを比較することで、買われ過ぎているのか否かの議論ができませんか?
K太さん、そうなのです。冴えていますね。
ありがとうございます。
ところで、業界のPERもあれば日本の株式市場にもPERがあるのです。つまり、日経平均株価のPERというのがあります。
それは225社のPERの平均を計算するのですか?
これは225社のそれぞれの株価に発行済み株式数をかけて求めた『時価総額』を、225社の当期純利益の合計額で割って求めた数値です。考え方は個別企業のPERと同じです。
なるほど。その日経平均株価のPERはどれくらいなのですか?
現在、およそ12倍となっています。これは日経新聞に出ています。
このPERの数字は高いのですか?低いのですか?ひょっとして日経225が買われ過ぎているのか、売られ過ぎているのかの判断にもなりますよね。
K太さん、着眼点がいいですね。この点は、次回もう少し詳しく見ていくことにしましょう。
いやあ、ちょっと勉強したなぁ。次回が楽しみです。

感想

筆者プロフィール

プロフィール写真
川口 一晃 1960年北海道生まれ
1986年に銀行系証券会社(現・三菱UFJ証券)入社、その後、銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ投信)、国内投信会社(三洋投信)にて11年間ファンドマネージャーを務める。1996年にブルームバーグL.P、2000年外資系証券会社を経て、2004年にオフィスKAZ代表取締役に就任。
高知大学非常勤講師、日本FP協会社会教育委員会委員などを歴任。 テレビ・ラジオなどメディアでも活躍。投資教育の分野でも活躍。2009年投資教育を主体の劇団「コレモナニカノ円」を主宰。

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