サラリーマンK太が行く日経225証拠金取引チャレンジ日記

投資経験のない50代サラリーマン"K太"が日経225証拠金取引に挑戦!

2016/11/17 08:29どうなる?大統領選挙後のマーケット動向【第33回】

アメリカの大統領選挙の結果には本当に驚きました。
そうですね。結果に驚いた人は大勢いたと思います。
以前にもお話ししたように、マーケットはヒラリー氏の勝利を前提に動いていました。投票日前日に支持率が拮抗しているにも関わらずヒラリー氏の優勢を伝えていましたからね。
後から見ると『予想』というよりも自分たちの立場から見た『希望的観測』と映ります。イギリスのEU離脱の時も外れましたし。
それはマーケット関係者にとって厳しいひと言ですね。
確かに、トランプ氏は格差社会に焦点を当てて中間層に直接アプローチしていましたからね。
ところで、選挙の当日の株価は大きく下落したので心配しましたが、翌日にはすぐに戻りましたよね。まさかこんなに早くに株価が戻るとは思いませんでした。
はじめに下落した動きは、トランプ氏が大統領に決まったことの想定外に加え、世界の政治経済の不透明感が一気に増したからです。
とにかく、マーケットは不透明の状況、不安定な状況を嫌いますから。

そういうことですよね。
でも、これだけ戻してきたということは、少し先が見えてきたということなのでしょうか?
トランプ氏も勝利宣言の時はまともなことを言っていましたよね。
はい、そのことが大きいと思います。
勝利宣言の際に控えめだったこと、議会でのねじれ現象が解消されたことなどから、強いアメリカの再生が期待できるかもしれない、という期待感が広がったのだと考えられます。
そうなるとしばらく株価も上昇が続くと考えてもいいのですか?
いえ、私は油断をしてはいけない、と考えています。と言うのも、11月10日の米国株式市場にそれは現れていると思うからです。
その日、NYダウは大きく上昇したのですが、逆にナスダック指数が下落をしています。
その2つは同じアメリカの株価指数でしたよね。
その動きがバラバラだったということですか?
そうなのです。
NYダウはアメリカの伝統的な企業30社で構成されています。こちらは、強いアメリカが再生されるのであれば業績拡大が期待されます。逆に、ナスダック指数は、ハイテク企業や新興企業といった今を代表する企業で構成されています。よって、恩恵が少ないので売られたということが考えられます。つまり、現在の動きはご祝儀相場であるということなのです。
なるほど!
株価指数の動きの違いからもいろいろ見ることができるのですね。
勉強になります!!
ですので、徐々に冷静に落ち着いていくことが考えられます。
もっとも、具体的な政策運営はこれからなのですから。
そう言われてみれば確かに政策や方針などはこれからですからね。
今後どうなると考えられますか?
まず、トランプ氏が大きく掲げている点を整理しましょう。
保護主義とTPP反対そして同盟関係見直しの3点です。この中で経済に大きく関係するのは保護主義とTPPの問題ですね。

具体的にはどのような影響が出ると思いますか?
選挙戦の時の公約というのは、必ず守らなければならない、というものではありません。
しかし、勝利宣言の時にも言明していましたが、TPP反対は貫くと思います。
ただし、その代わりに2国間貿易を推し進めてくる可能性があるのです。そうなると、そこに日本は挽回する可能性が残っていると考えられます。
TPPが上手くいかなくても日本が挽回できるチャンスはあるのですね?!
TPPについて、日本はできるだけのことはした、アメリカの反対でTPPは流れたのだ、ということを主張することで日本に有利な条件を引き出せる可能性があるということです。
政治の駆け引きということですか。
はい。
ただし、全体的に保護主義の動きが強くなってくると、日本の景気にも悪影響を及ぼしてくることが考えられます。
そうですよね。
保護主義的な傾向にあるのはアメリカだけではないでしょ。そうなると貿易関係が心配ですよね。
それは大変良い視点だと思います。
さらに加えて、今年はイギリスの国民投票、アメリカの大統領選挙、そしてもう1つ国民投票が年内にあります。
ご存知ですか?
えっ、どこですか?
イタリアの憲法改正の国民投票です。
憲法だから経済に関係ないと思ってはいけません。国民投票で憲法改正が否決された場合、レンツィ首相は退陣を表明しています。そして今、イタリアでは極右政党が勢力を伸ばしているのです。極右政党はEU離脱派です。
つまり、移民問題と相まって保護主義が広がる可能性があるのです。
イタリアですか!
うーん、こうした動きは注意が必要ですよね。
結果次第では、EU離脱の動きが広がると同時に不透明感も広がり、リスク・オフから円が買われる動きになる可能性もあるのです。そうなると、株安要因が増えますよね。
円高ですか。
そう言えば、トランプ氏は為替についても厳しいことを言っていましたよね。
そうですね。自国通貨安を操作する国として中国と日本を名指しで批判していますので、今後の為替の動き如何によっては株価の動きにも影響が出てくるでしょう。
そして、気になるのが、トランプ氏に投票した中間層の人たちへの対応です。減税することを表明していますが、財源はもちろん、格差社会の広がりに伴う中間層の不満というのはアメリカだけでなく先進国病でもあるし、資本主義の問題点でもあるのです。つまり、この難問をトランプ氏が解決できるのか、ということです。解決できない場合には、逆に風当たりが強くなり、将来的に政権運営が難しくなる可能性も出てきます。
不安材料は山積しているといったところでしょうか。
やはり、これから具体的に出てくる政策等を見ながら、評価をしていかないといけないということですね。
そうなりますね。
よくわかりました。今回もありがとうございました。

筆者プロフィール

プロフィール写真
川口 一晃 1960年北海道生まれ
1986年に銀行系証券会社(現・三菱UFJ証券)入社、その後、銀行系投資顧問会社(現・三菱UFJ投信)、国内投信会社(三洋投信)にて11年間ファンドマネージャーを務める。1996年にブルームバーグL.P、2000年外資系証券会社を経て、2004年にオフィスKAZ代表取締役に就任。
高知大学非常勤講師、日本FP協会社会教育委員会委員などを歴任。 テレビ・ラジオなどメディアでも活躍。投資教育の分野でも活躍。2009年投資教育を主体の劇団「コレモナニカノ円」を主宰。

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