週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2016/10/03 09:3510月相場と不透明感

ダウは先週1週間で0.26%上昇、1万8308ドルで取引を終えました。S&P500は金曜日に0.80%上昇、週間ベースでは0.17%上げました。S&P500に採用されている銀行セクターの金曜日の上昇率は1.43%に達しました。銀行セクターは指数への寄与度が高く、相場全体を押し上げたことがわかります。

S&P500は10のセクターに分類されますが、先週最も上昇したのはエネルギー株でした。アルジェリアで開かれたOPECの非公式会合で、加盟国が減産する方向で一致したことがサプライズになりました。

生産削減の具体的な計画については11月30日にウィーンで開かれるOPEC公式会合で決めるとしているため、今回の合意を疑問視するアナリストが少なくありません。ただ、原油相場が週間ベースで8%近く上昇、エネルギー株の買いを誘いました。石油大手のエクソンモービルは先週5%も上昇、ダウの上昇に大きく寄与しました。

「関心は米国内経済」

10月相場入りする今週のニューヨーク株式市場では、ドイツ銀行をめぐる動きが引き続き材料になりそうです。主要通貨で構成されるIMFのSDRに人民元が10月から採用されことも一定の影響があるとされています。

ただ、ドイツは3日月曜日が「統一記念日」で祝日、中国は建国記念の国慶節で1週間休みとなります。さらに、3日と4日はユダヤ教の正月に相当します。このため、売買高が低調、同時に関心がアメリカ国内に向く可能性が高いと指摘されています。

最大の注目は7日発表のアメリカの9月の雇用統計。3日のISM製造業景況指数も材料視されています。FRBの「12月利上げ」の可能性を占う上で材料視されています。

4年に1度のアメリカの大統領選の年の10月は、不規則に相場が変動する可能性があります。歴史が物語っています。有力候補者の支持率がきっ抗している場合、その傾向が強いとされています。

今年の選挙では「不安定を連想するトランプ氏が勝つかどうか」がテーマであるため、上値は限定的となり、下げる局面では振れが大きくなると予想されています。チャールズ・シュワブのストラテジストは「相場が5%下がっても驚かない」とCNBCにコメントしました。

4日火曜日の夜、バージニア州のロングウッド大学で副大統領候補のテレビ討論会が開かれます。2回目の大統領候補の討論会は次の日曜日の9日に予定されています。

「NYT報道」

The New York Timesは1日、共和党の大統領候補、ドナルド・トランプ候補が18年にわたり連邦所得税を支払っていない可能性が高いと報じました。

Timesの編集部宛に送られてきた1995年の申告書類のコピーで、トランプ氏が「ホテルなどの経営破たんで9億1600万ドル(約925億円)の損失を申告、毎年5000万ドル(約50億5000万円)以上の税控除を受けていた」とみられると解説しました。

トランプ陣営はTimesの報道を事実上認める声明を出しました。損失により税額控除を受けるのは合法とみられますが、民主党のクリントン候補が批判を強めるのは確実だとみられます。「オクトーバー・サプライズ」になる可能性があります。


[October 03, 2016 NY 018] 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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