週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2016/09/19 13:045ミリオンクラブ、相場は変動

「ローラーコースター相場」

先週のニューヨーク株式相場は大きく動きました。膠着相場が1カ月以上続き「夏枯れ」と言われたことが遠い過去のように感じるほど。ローラーコースター、日本風に言えばジェットコースターのように激しく上下する展開でした。

FRBの金融政策をめぐる観測、思惑が背景です。FRB幹部による強弱感が入り混じる発言の後、弱めの経済指標が相次ぎました。小売売上高や鉱工業生産が予想を下回りました。

CME Fedウォッチが示唆する9月利上げの確率が1週間前の30%程度から20%以下に低下しました。今週のFOMCは利上げを見送るとの予想が優勢です。それでも「セプテンバー・サプライズ」があるとの恐怖が投資家心理を揺らしています。大統領候補のトランプ氏の支持率が上昇傾向にあることもボラティリティを高めているとの指摘があります。

アップダウンを繰り返しましたが、1週間を通してみると小幅に上昇しました。ダウは38ドルもしくは0.2%上昇。1万8123ドルで1週間を終えました。S&P500は週間ベースで0.5%上昇しました。

時価総額が最大のアップルが「iPhone7の販売が好調」との報道を受け週間ベースで11%も上昇。それが寄与してナスダックは1週間で2.3%上昇しました。一方で、アメリカ司法省から巨額の制裁金を提示されたドイツ銀行の急落を受け、銀行株が軟調でした。

週間ベースで上昇したものの、投資家の多くは「上がった感じがしない」と考えています。ローラーコースター相場は投資家を不安にさせます。

「FOMC」

今週のニューヨーク株式市場の最大の注目は20日と21日に開かれるFOMCです。週前半は積極的な取引が控えられる可能性があります。週後半は、FOMCの決定とイエレン議長の会見が大きく影響するとみられます。

個別には、アクションカメラのゴープロのアナリスト説明会、20日発表のフェデックスや住宅大手KBホームの決算、22日のドラッグストア大手のライトエイドの決算が注目です。

OPEC非公式会合を控えて思惑が出やすい原油の動き、そして、大統領選をめぐる動きも株式相場に引き続き影響する可能性が指摘されています。

「増える新リッチクラス」

Barron’sの最新号の巻頭記事は、個人資産が500万ドル(約5億1000万円)を超す層が大幅に増えているという報道でした。

アメリカで最初にビリオネア(個人資産が10億ドル、もしくは1020億円超の富豪)になったのはジョン・ロックフェラー氏。石油市場を独占して巨万の富を築き、1916年にアメリカ初のビリオネアになりました。ただ、それから70年間、ビリオネアが50人を超えることはありませんでした。

Barron’sの姉妹紙Pentaが提携しているボストン・コンサルティング・グループによりますと、アメリカのビリオネア数は去年492人に達しました。過去5年で100人増えました。

個人資産が100万ドル〜500万ドルあるアメリカ人は678万人と5年で42%増えました。500万ドル〜2000万ドル(約20億4000万円)の個人資産を持つアメリカ人は93万人で38%増加。さらに、2000万ドル〜1億ドル(約102億円)は27万人で64%も増えました。

ビリオネアではないが、多額の個人資産を持つアメリカ人が大幅に増えています。新しい勢力として経済全体に影響を与えています。ヨットや高級車といったニューリッチ向けの市場も拡大しているとBarron’sが伝えました。ちなみに姉妹紙のPentaは、個人資産が500万ドルを超える家族に情報を提供する日刊紙です。

[September 19, 2016 NY 016]   

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【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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