週刊2分でわかるNYダウ

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2016/08/22 15:21大統領選はブラックスワン?

「方向感に欠ける」

ニューヨーク株相場は方向感に欠ける展開が続いています。夏枯れの8月。まだ夏休み中の投資家、トレーダーが多く薄商い。狭いレンジでの値動きは3週連続です。

先週の最大の注目はFOMCの議事録でした。利上げの時期をめぐりメンバーの意見が分かれていることがわかりました。ただ、早ければ9月利上げの可能性があるとの見方も残りました。CMEフェドウォッチが示唆する12月利上げの確率は53%と、1週間前の47%から上昇しました。9月利上げの確率は18%。年内利上げ観測がやや強まったことを受け、公共株と通信株が売られ、金融株が上昇しました。

ニューヨークの3つの主要株式指数は、週間ベースでほぼ横ばいでした。ダウは、24ドルもしくは0.1%下落し1万8552で1週間を終えました。15日月曜日に最高値の1万8636を記録しましたが、それ以降はやや軟調でした。S&P500も15日に高値を更新しましたが、横ばいで取引を終えました。ナスダックは0.1%高でした。典型的な夏枯れ相場でした。

ニューヨーク株式相場は過去最高値圏にありますが、今後上昇を続けるのか、それとも調整が入るのかは意見が分かれています。方向が定まらないため、現金のポジションが積み上がっています。著名な投資家が「大幅な調整が入る」「高過ぎる」と警告していますが、大幅に下落する材料が不足していると指摘されています。

「注目はイエレン議長」

来週の最大の注目は、FRBのイエレン議長の26日の演説です。ワイオミング州ジャクソンホールで25日から開催されるイベントの目玉です。「あまり期待できない」「サプライズはない」との見方も少なくないのですが、一部では9月利上げの可能性を示唆する可能性があると予想されています。FRBの利上げに非常に敏感で、イエレン議長の発言が株式相場を大きく動かす可能性があります。

来週は金曜日にアメリカの経済指標が集中します。第2四半期のGDP改定値、個人消費、コアPCE、そしてミシガン大消費者信頼感指数が発表されます。特にGDP改定値が材料になりそうです。

決算では、引き続き小売大手が注目です。家電小売最大手のベスト・バイ(23日)、高級ジュエリーのティファニー(25日)などが決算を発表します。24日発表のヒューレット・パッカードの決算も注目です。

「クリントンが優勢だが」

大統領選を11月8日に控え、選挙がらみの記事が増えました。Barron’sの最新号の巻頭記事は、民主党のクリントン候補と共和党のトランプ氏が、それぞれTPPなど自由貿易協定に反対していることを取り上げました。両候補とも貿易赤字に焦点を当てているが、サービス分野の黒字や自由貿易のメリットを考慮すべきだと主張しています。2人とも間違っていると。

最新のBarron’sには、大統領選が「ブラックスワン」になる可能性があるとのコラムも掲載されました。

世論調査では、クリントン氏がトランプ氏を大きくリードしているが、実際には予断を許さない接戦だと解説しました。その上で、トランプ氏が勝利した場合、もしくは下院の勢力が変わった場合、ダウが急落する可能性があると警鐘を鳴らしています。

大統領選が近づき、株式市場が選挙の行方を強く意識することが予想されます。

[August 22, 2016 NY 012] 

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【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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