週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2016/08/15 15:50NY株は高いか、安いか

「高値更新も小動き」

マーケットは夏枯れ。先週は、投資家とトレーダーの多くが夏休みを取っていて、1週間を通して株価が狭いレンジで推移しました。

それでも、11日木曜日には、ダウ、S&P500、そしてナスダックの3つの主要株価指数が、そろって過去最高値を更新しました。3指数が同時に高値を更新するのは、1999年12月31日以来のことです。

1999年は「ドットコム・バブル」の真っ最中。FRBのグリーンスパン議長(当時)が「根拠なき熱狂」と株高に警鐘を鳴らした時代です。当時と比べ現在は、最高値を更新しているのに「熱狂」もしくは「過熱感」がありません。S&P500の構成銘柄のPER(株価収益率)は18.5倍。複数の有力投資家は大幅な株価調整が近いと警告していますが、ドットコム・バブル時代のPERは28倍でした。

ダウは先週1週間で33ポイントもしくは0.2%高、1万8576で取引を終えました。S&P500は0.1%上昇しました。ナスダックは0.2%高で、12日金曜日も高値を更新しました。

「Back to School」

アメリカの一部の学校が今週から始まります。つまり、夏休みが終わり、投資家とトレーダーの一部が夏休みから戻ってきます。売買高がやや増えることが予想されます。小売業界にとっては、年末商戦に次いで重要な「Back To School」のシーズンを迎えます。

今週も小売会社の決算が続きます。ホームデポ、ターゲット、ウォルマートなど大手が決算を発表します。アメリカ商務省が先週発表した小売売上高は予想外に弱い内容でした。小売大手の決算、業績見通しが株価全体に影響する可能性があります。

17日にはFRBがFOMC議事録を公表します。そして、FRBの金融政策の行方を占う上で16日の消費者物価指数と鉱工業生産も注目です。アトランタ地区連銀のロックハート総裁(16日)、ニューヨーク連銀のダドリー総裁とサンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁(18日)の講演も材料になる可能性があります。

「ヒラリーが勝利したら」

Barron’sの最新号の巻頭記事は、民主党の大統領候補のヒラリー・クリントン前国務長官が勝利する可能性が高まったとして、勝利した場合に株価にどう影響するかというものでした。最近発表された各社の世論調査は、いずれもクリントン氏がトランプ氏を大きくリードしています。

ウォール街は、クリントン勝利は株価に恩恵となると見ています。ダウをはじめとする主要株価指数が過去最高値圏で推移していますが、世論調査でのクリントン氏の優勢も株価に追い風となりました。

「クリントン大統領」は、基本的に民主党のオバマ大統領の政策を引き継ぎ、議会は共和党主導が続くと予想されています。つまり、「何も変わらない」見通し。わかりやすい。反面、共和党のドナルド・トランプ氏をめぐっては、株価に与える影響の見方が大きく分かれています。不透明感が強い。

ただ、「クリントン大統領」のもとでは、過去の発言などからバイオ関連銘柄、石油関連株が売られると予想されています。規制を強化する可能性があり、金融株にとってもネガティブ。一方で、代替エネルギー株、病院株、防衛関連銘柄は買われるとみられています。

大統領選の本選まで3カ月を切りました。次の焦点は、9月に予定される2人の有力候補のテレビ討論会です。


 [August 15, 2016 NY 011] 

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【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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