週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2018/04/16 09:12NYダウの調整は終わった?

「VIXに注目」


ニューヨーク株式相場の調整は終わったのか。この手の疑問が先週の取引を終えて広がったとバロンズが伝えました。


ニューヨーク株式マーケットのダウは先週427ポイント(1.79%)上昇しました。S&P500は1.99%高、ナスダックは2.77%上げました。テクノロジー株が買い戻されました。


最大の材料は、トランプ政権が主導するシリア攻撃があるかどうかでした。化学兵器を使用した疑いがあるシリアのアサド政権にどう対応するか。トランプ大統領は、イギリスのメイ首相とフランスのマクロン大統領と緊密に連絡を取りました。週後半にトランプ政権が慎重な対応を示したことで懸念は後退、株価を押し上げました。


結局、13日の取引終了後に、米英仏の連合軍がシリアに105発のミサイルを放ちました。首都ダマスカス周辺にあるアサド政権の「化学兵器拠点」に限定した攻撃で、トランプ大統領は「mission accomplished(任務完了)」を宣言しました。ロシアは痛烈に批判しましたが、懸念された軍事的な報復には至っていません。


先週は、大手金融機関の決算も注目されました。JPモルガンチェース、シティグループ、ウエルズファーゴの四半期決算は、いずれも市場予想を上回る内容でした。しかし、「不十分だ」として、特にJPモルガンチェースが売られる局面もありました。


先週のニューヨーク株式マーケットでは、恐怖指数であるCBOEのVIXがあらためて注目されました。13日の取引で17.41に低下しました。週間ベースで19%下げた計算です。


ただ、VIXが2017年の超低水準に戻る可能性は低いとみられています。FRBが追加利上げの方向にあり、貿易戦争や地政学リスクへの懸念が完全に消えていないことが背景です。


ニューヨーク株式マーケットは当面、VIXをにらんだ展開になりそうです。引き続きボラティリティが高い展開になるとの予想が優勢です。


「四半期決算」


今週のニューヨーク株式マーケットでは、大手企業の四半期決算が最大の材料です。


ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ、モルガンスタンレー、アメリカン・エキスプレスなど大手金融が決算を発表します。IBM、ユナイテッド航空、ジョンソン&ジョンソン、P&G、GEなど大手企業も決算発表を予定しています。


アメリカの経済指標では、16日発表の3月の小売売上高が注目です。2月はマイナス0.1%でしたが、3月分は0.4%増えるとの予想がコンセンサス。変動が激しい自動車を除いた小売売上高は0.2%増と予想されています。


17-18日にフロリダで予定されている日米首脳会談も株式相場に影響するかもしれません。北朝鮮問題と貿易問題の2大テーマで、トランプ大統領がどう発言するかが注目です。


「支持率上がる」


ワシントンポストとABCニュースが15日発表した最新の世論調査では、トランプ大統領の支持率は前回1月の調査の36%から40%に上昇しました。就任後最初の100日後の水準に戻りました。一方、不支持が56%と、半数を超えました。


相変わらず不規則で過激な発言が多く、女性問題などが相次ぎましたが、トランプ大統領の支持率はほとんど変わっていません。


今年11月6日に中間選挙が実施されます。共和党の苦戦が予想される中、トランプ大統領は選挙を意識した動きに出そうです。今週予定される日米首脳会談、5月末から6月初めの米朝首脳会談も、そうした環境の中で開かれます。


 [April 16, 2018 NY 096] 
 

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2018/08/20 09:57ブル相場いつまで「S&P500、最高値迫る」トルコ通貨危機の影響が懸念されましたが、先週のニューヨーク株式相場は堅調でした。ダウは356ポイント、率にして1.41%上昇しました…
  • 2018/08/13 10:09トルコ通貨危機、どう影響するか「アジア通貨危機との違い」トルコの通貨リラは10日の欧米マーケットで急落。トルコに多額の融資をしているヨーロッパの大手銀行株は軒並み売られました。株安がニューヨ…
  • 2018/08/06 09:40貿易戦争と中国ビジネス「1兆ドル企業」ホワイトハウスが中国からの輸入品に25%の関税を賦課することを検討しています。当初発表の10%から25%へ引き上げた形。先週は中国での売上高が大…
  • 2018/07/30 09:37IT株と上昇相場「フェイスブック」先週のニューヨーク株式マーケットは、3つの主要な株式指数が異なる動きを示しました。アメリカの各産業を代表する30社で構成されるダウは、週間ベー…
  • 2018/07/23 09:46こう着相場、貿易戦争と決算「動かない相場」ニューヨーク株式相場がこう着しています。米中、米EUの貿易をめぐる摩擦に対する懸念。アメリカの主要企業の強い決算が綱引きをする展開と指摘されてい…

「週刊2分でわかるNYダウ」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

株価指数CFDをご検討の方へ マネースクエアはあなたの資産運用のパートナーとして、革新的なアイデアを提供し続けます。
各種取引ツール M2J株価指数CFDでご利用いただく取引ツールについてご案内します。 各種トレードツール
ページトップへ