週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2018/02/19 09:04NY株は過去パターン繰り返すか、米ドルとの関係は

「6日続伸」


先週のニューヨーク株式相場は高く推移しました。恐怖指数であるVIXが低下、投資家心理が改善しました。


ダウは6取引日連続で上昇。週間ベースでは、ダウは1028ポイント(4.25%)上昇しました。S&P500も6日続伸、1週間で4.3%上げました。ナスダックは5.31%の上昇。


2月2日から8日にかけての売りで、ダウとS&Pは、1月26日につけた高値から10%強下げました。そこからおよそ半分を戻した格好です。


急落後に大きく戻すことは異常ではないとの指摘があります。カナコード・ジェニュイティのアナリストは、2010年の「フラッシュ・クラッシュ」の際は、「最初の急落後に大きく戻し、再び新安値をつける。その後に持続的な上昇に転じる」というパターンだったとバロンズにコメントしました。同アナリストは、株式相場はいずれ再び大きく崩れると予想、その際は積極的に買うよう助言するとしています。


バロンズは、マーケットの心理が株式相場の方向に大きく影響するとしています。今月初めの急落の際は、恐怖指数のVIXが急上昇、一時50を超えました。


株式相場のボラティリティは高くなる。マーケット関係者の多くがそう見ています。長期間に渡る中央銀行の金融緩和、低インフレと低金利がニューヨーク株式相場の歴史的なブル(強気)相場を支えました。その環境が変わりつつある。株価が大きく変動するとの見方の背景です。


「ホームデポとウォルマート決算」


今週19日は、「プレジデンツ・デー」のためニューヨーク株式マーケットは休場です。


20日火曜日には、ホームデポとウォルマートが四半期決算を発表します。いずれもダウ採用銘柄で、マーケット全体に影響する可能性があります。今週は、エネルギー関連会社の多くが決算を予定しています。


今週、ニューヨーク連銀のダドリー総裁ら複数のFRB幹部が講演、あるいは公の場で発言する機会があります。21日には、FRBの会合(FOMC)の議事録が公表されます。


CNBCは、FRBをめぐる観測で金利が大きく上昇しなければ、換言すれば債券相場が崩れなければ、株式相場の反発は続きそうだと伝えました。


経済指標は全体的に薄めです。


2016年の大統領選にロシアが介入した疑惑を捜査しているモラー特別検察官は先週16日、ロシアの個人13人と企業3社を連邦大陪審に起訴しました。これを受けて、ニューヨーク株式相場が上げ幅を大幅に縮めました。


トランプ大統領は週末、ツイッターでロシア疑惑に関する投稿を連発しました。大きく報じられ、注目をさらに高める結果になりました。ロシア疑惑に関する動きが今週のニューヨーク株式相場に引き続き影響する可能性があります。


「米ドル安の影響」


東京株式マーケットでは、円安になると株式相場が上がり、円高局面では株安になることが多くあります。日本の大企業の多くが輸出型企業であることが影響しています。


ニューヨークはどうか。先週は株価が上昇すると米ドルは弱含みました。


2017年は、2003年以来の米ドル安の年でした。米ドル安基調が2018年も継続。主要通貨に対する動きを示す米ドル指数は先週、過去3年で最も低い水準をつけました。


バロンズは、米ドル相場がニューヨーク株式相場に与える影響はまちまちだと解説しました。ヘルスケア株や消費関連株は米ドル高が恩恵となるが、エネルギー株や素材株は米ドル安の方がいい。アメリカの市場が大きいため、輸出型企業が圧倒的に多い日本とは事情が違います。


バロンズによると、ドイツ銀行とソシエテジェネラルのストラテジストは、いずれも米ドル安基調が続くと予想しています。


 [February 19, 2018 NY 088] 
 

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2019/05/20 09:19不安定化に備える、いまは大丈夫でも「奇妙な落ち着き」アメリカが10日に中国に対する関税率を引き上げ、中国が13日に報復関税を発表。トランプ大統領は追加する形で、15日に中国を代表する通信機器会社…
  • 2019/05/13 09:49抵抗したNY株式相場、鍵握る米中「ダウ2.1%安」ニューヨーク株式マーケットは、世界第1位と2位の経済大国の貿易摩擦に揺れています。トランプ大統領が、中国から輸入する2000億米ドル(約22兆…
  • 2019/05/07 10:04「関税」にらむNY株、次に何が起きる「急落から戻す」先週まで静かだったニューヨーク株式マーケットの振れが大きくなっています。トランプ大統領の5日以降のツイートがきっかけです。トランプ政権は今週、中…
  • 2019/04/29 10:08NY株振れるか、今週は材料豊富「S&P500とナスダック」去年12月に大きく崩れたニューヨーク株式相場が完全回復、先週の相場展開はそう感じさせるものでした。週間ベースのダウはほぼ横ば…
  • 2019/04/22 09:24退屈な相場展開と出口探る投資家「こう着相場」外国為替相場などと同様に、ニューヨーク株式マーケットでも「動かない」相場展開が続いています。バロンズは、あくびが出そうな「退屈な」状況だが、相場が…

「週刊2分でわかるNYダウ」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

株価指数CFDをご検討の方へ マネースクエアはあなたの資産運用のパートナーとして、革新的なアイデアを提供し続けます。
各種取引ツール M2J株価指数CFDでご利用いただく取引ツールについてご案内します。 各種トレードツール
ページトップへ