週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2018/01/15 08:58年初の強い勢い、どこまで続くか

「最高値」


ニューヨーク株式相場の勢いが止まりません。


ダウは先週1週間で507ポイント(2.01%)上昇しました。S&P500は1.57%高、ナスダックは1.74%上昇しました。小型株の指標であるラッセル2000を含め、いずれの株価指標も最高値を更新しました。ニューヨーク株式マーケットの時価総額は30兆米ドルを超えました。


投資家が注目したのは、投資家の多くがベンチマークにしているS&P500の上昇です。バロンズは、年初からのわずか2週間で4.2%上昇、このペースで上昇すれば年末までに3倍になる計算になると伝えました。


S&P500の年末の水準について、ウォール街のコンセンサスは2893です。先週は2786で取引を終えましたので、その水準から4%程度しか上がらないとの予想。つまり、年初からの非常に強いペースは継続しないとウォール街が考えています。


全米個人投資家協会の調査では、株式相場にブル(強気)と答えた人が48.7%でした。1週間前の調査の59.8%から大幅に低下しました。ただ、これまでの平均である38.5%をまだ大きく上回っています。


「決算」


今週のニューヨーク株式マーケットの注目は有力企業の決算です。

 

15日月曜日はマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの生誕を祝う祝日のため休場ですが、16日火曜日以降、金融機関を中心に四半期決算の発表が相次ぎます。


火曜日は、シティグループ、チャールズ・シュワブ、コメリカ、ファースト・リパブリック・バンク、ピナクル・フィナンシャル、そして医療保険大手のユナイテッド・ヘルスケアや鉄道大手CSXなどが決算発表を予定しています。


水曜日は、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、USバンコープ、そして非鉄大手のアルコア。木曜日は、アメリカン・エキスプレス、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・NYメロン、さらにIBM。金曜日は、石油やガス採掘大手のシュルムバーガーなどが四半期決算の発表を予定しています。


来週発表される経済指標では、16日のニューヨーク連銀の製造業景気指数、17日の鉱工業生産、18日のフィラデルフィア連銀の製造業景気指数、19日のミシガン大学の消費者信頼感指数がそれぞれ材料になる可能性があります。


今週はまた、17日にベージュブックと呼ばれる地区連銀経済報告が公表されます。シカゴ連銀のエバンズ総裁、ダラス連銀のカプラン総裁、クリーブランド連銀のメスター総裁がそれぞれ17日に発言する機会があります。


「恒例の円卓会議」


バロンズが8日、ウォール街の有力なストラテジスト9人をニューヨークのハーバード・クラブに招き、2018年の経済と株式相場の見通しを意見交換する恒例のラウンドテーブル(円卓会議)を開きました。最新号でその一部が紹介されました。


2018年のアメリカ経済と株式相場に楽観的な見方が全体に多かったものの、一部で慎重な見方がありました。


ゴールドマン・サックスのアビー・コーエン氏は、税制改革の効果が第1四半期の決算から出始める、そして、GDPをある程度押し上げるかもしれないとコメント。その反面、景気刺激が必要ないときに減税が実施されるため、財政赤字が拡大するなどの副作用への懸念を示しました。


Tロウ・プライスのヘンリー・エレンボーゲン氏は、大手テクノロジー株の上昇余地が大きいとコメント。一方、ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏は、株式相場は年初より低い水準で2018年を終えると予想しました。


[January 15, 2018 NY 083] 

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【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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