週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2017/11/20 09:20下がっても押し目買い

「まちまち」


ニューヨーク株式マーケットは先週、売りが先行しました。主要株価指数のダウは、月曜日に一時80ポイント近く下落、火曜日は一時170ポイント安、水曜日も一時170ポイント下げました。原油相場の下落が打撃となりました。アメリカ連邦議会、上院での税制改革の行方が不透明なことも影響しました。


下落基調に転じたか。投資家が懸念しはじめた16日木曜日。寄り付きから買い注文が増え、ダウが反発しました。187ポイント高で取引を終えました。金曜日は100ポイント安でしたが、下がった際に値ごろ感から買いを入れる、いわゆる押し目買いが目立ちました。基調が引き続き強いとの指摘がありました。


週間ベースでダウは63ポイント安、0.27%下落しました。S&P500は0.13%安でした。シスコシステムズをはじめテクノロジー株が堅調で、ナスダックは0.47%上げました。安く始まりましたが、1週間を通してみると、まちまちの結果でした。


バロンズによると、S&P500は2%以上下げない状態が62週続きました。1965年以来のことだそうです。


「感謝祭ウィーク」


今週のニューヨーク株式マーケットでは、売買が低調になりそうです。特に週後半。23日木曜日は「サンクスギビングデー(感謝祭)」で休場。「ブラックフライデー」と呼ばれる翌24日金曜日は取引時間が3時間短縮されます。22日水曜日から5連休を取る人が多いと予想されます。ホリデーシーズンが本格化します。


週前半にはロウズ、HP、セールスフォース・ドットコム、ジョン・ディアなどが四半期決算の発表を予定しています。特に、HPと農機具大手のディアが注目です。


1年でモノが最も安く販売されるイベント「ブラックフライデー」の状況が、ウォルマートなど小売大手やアパレル各社の株価に影響する可能性があります。


また、ウォール街関係者の週末の必読紙とされるバロンズが最新号で「IBMがバーゲン」と伝えたことで、個別に注目を集めそうです。


一方、トランプ大統領は、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定するかどうかを判断、今週初めに発表する見通しです。9年ぶりに指定されれば、北朝鮮は強く反発するものとみられます。


今週はさらに、モラー特別検察官の「ロシア疑惑」をめぐる捜査で進展があるかもしれません。ウォールストリートジャーナルは先週末、モラー特別検察官がトランプ陣営の十数人に選挙関連の資料提出を求めたと報じました。


先週前半は、原油価格の下落が株式相場に影響しました。今週も引き続き、原油価格に神経質になるかもしれません。


アメリカ北東部では、19日から天候が悪化しています。暴風を伴った大雪に見舞われています。ホリデーシーズンの個人消費や企業活動に影響することが懸念されています。


「2018年の世界経済」


年末まであと1カ月と10日。早くも来年の見通しが出始めました。


2017年は、ドイツがけん引する形でユーロ圏が予想以上に成長。日本の第3四半期のGDPは0.8%増え、7四半期連続で成長しました。アメリカの第3四半期の成長率は3%でした。


ゴールドマンサックスのエコノミストは、来年の世界経済は引き続き堅調に成長しそうだと予想しています。CNBCによると、ゴールドマンサックスのヒメルベルグ氏は、顧客向けメモの中で、「2017年は予想以上に成長したが、2018年もほぼ同じになるだろう」とコメントしました。


ヒメルベルグ氏は、成長モメンタム、金融緩和、アメリカの景気刺激策への期待などを背景に、来年の世界経済は4%成長すると予想しました。2大リスクは、アメリカの税制改革とアメリカの貿易政策の行方だとしています。


来年もアメリカの異色の大統領の動向が世界経済に影響しそうです。


[November 20, 2017 NY 074] 
 

NOTE

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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