週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2017/10/16 08:40「ブラックマンデー2.0」はあるか

「小幅高」

先週のニューヨーク株式相場は小幅高でした。上昇をけん引してきたテクノロジー株が一服しましたが、不動産株や消費関連株が堅調でした。

ダウは週間ベースで0.43%上昇。S&P500は0.15%高、ナスダックは0.24%上昇しました。全対的に小動き。恐怖指数のVIXが低水準で推移しました。ただ、小型株の指数であるラッセル2000は週間ベースで小幅ながら下げました。

決算発表に一喜一憂しました。マーケット全体では上昇する銘柄が多かったのですが、四半期決算を受けてウェルズ・ファーゴなどが売られました。ビデオ配信の契約者を減らしたAT&Tが大幅安でした。

「決算を注視」

四半期決算が今週、本格化します。

モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、アメックス、トラベラーズなど金融大手が決算発表を予定しています。IBM、ネットフリックス、ベライゾンも決算。さらに、GEやP&Gも発表を予定しています。

税制改革をめぐるホワイトハウスと議会の動きが引き続き材料になる可能性があります。トランプ大統領と議会の関係が悪化していますが、税制改革を年内に成立させるための時間的余裕がなくなりつつあります。

「あれから丸30年」

ウォール街関係者の週末の必読紙とされる週刊誌バロンズの最新号の表紙と巻頭記事は「ブラックマンデー2.0」でした。

1987年10月19日、ニューヨーク株式相場が暴落しました。下落率は22.6%。いわゆる「ブラックマンデー(暗黒の月曜日)」です。今週木曜日、ブラックマンデーから丸30年を迎えます。

30年前と比べ、コンピュータ、最新のソフトウェアを駆使した高速取引が増えています。ちょっとしたきっかけで「ブラックマンデー」のような株価暴落の事態が起きても不思議ではないと警鐘を鳴らしています。

「北朝鮮問題」

北朝鮮問題のニューヨーク株式相場への影響は限定的です。これまでは。北朝鮮がミサイルを発射する度に、外国為替マーケットでは米ドルが売られ、円が買われました。しかし、ニューヨーク株式相場は予想外に反応薄です。ただ、「言葉の戦争」が「本当の戦争」に発展した場合は、大きく反応するとの指摘が少なくありません。

キニピアック大学が12日に発表した最新の世論調査によりますと、アメリカの共和党員の46%が北朝鮮への先制攻撃を支持していることがわかりました。先制攻撃反対は41%で、それを上回りました。

ワシントン・ポストは、伝統的にタカ派の外交政策を好む共和党が、民主党よりも北朝鮮問題で強硬な考えを持っていることは驚きではないと解説しました。

ただ、いまの時点で先制攻撃支持が増えていることは、トランプ大統領の影響かもしれないとしています。トランプ大統領は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」と呼び、「炎と怒り」で報復するなどと繰り返し強硬姿勢を示しています。

18日から、中国で5年に1度の共産党大会が開幕します。習近平国家主席にとって非常に重要なイベント。北朝鮮が水爆実験を実施した先月5日、中国では習近平主席が議長を務めるBRICS首脳会議が中国の廈門(アモイ)で開かれていました。ロシアのプーチン大統領やインドのモディ首相らが出席しました。国連制裁に協力した中国との関係が悪化している北朝鮮が、中国共産党大会の前後に新たな挑発行動を起こすのではないかと警戒されています。

 [October 16, 2017 NY 070]

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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