週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2017/08/07 08:52ダウとS&P500が異なる動き、新たな警告?

「ダウ、連日の最高値」

先週のニューヨーク株式相場はまちまちでした。

アメリカの各業種を代表する30社で構成されるダウは9日間続伸しました。8日間連続で過去最高値を更新しました。週間ベースでは1.2%上昇しました。強い決算を発表したボーイングなどが大幅に上昇、指数を押し上げました。

S&P500も上昇しましたが、週間の上昇率は0.2%にとどまりました。ナスダック総合指数は週間ベースで0.4%下げました。

指数の動きがまちまちなのは、指数の算出法の違いがあります。ダウは構成銘柄の株価が上がると指数に大きく影響します。これに対し、S&P500は時価総額で算出されます。ナスダックも、時価総額が最大のアップルの寄与度が非常に大きい。

ダウの30銘柄はいずれも大型株。時価総額が大きく、流動性が高い。大型株が大きく動くのは、相場の最終局面になるのが普通。ブル(強気)相場の最後の現象ではないか、との見方が一部で広がりました。

インベステック・リサーチのアナリストは、「いまから11月までの間に調整が入る確率が高い」とバロンズにコメントしました。特に9月に注意すべきだと。1960年以降のほとんどの年で9月に株価が崩れているとしています。

ニューヨークの3つの株価指数の異なる動きが調整前の兆しなのか。そんな警戒感が強まっています。

「まだまだ決算」

今週も、ニューヨーク株式マーケットの最大の材料は決算です。

IPO(新規株式公開)間もないソーシャルメディアのスナップ、そして食材の宅配サービスのブルーエプロンが四半期決算を発表します。

また、メイシーズ、ノードストローム、コールズなど小売大手が決算発表を予定しています。アマゾンなどの影響で苦戦している業界だけに注目されています。ディズニーやホテル大手のマリオットも今週、決算を発表します。

FRBの金融政策をめぐる思惑も株式相場に影響しそうです。ニューヨーク連銀のダドリー総裁らの発言、FRBが注目している消費者物価指数(11日発表)がマーケット全体の心理に影響する可能性があります。

ダウが最高値をさらに更新するか、S&P500とナスダックが大きく動くか注目です。

「トランプ大統領夏休み」

トランプ大統領がホワイトハウスを離れました。17日間の夏休み。ニュージャージーにある自らが所有するゴルフ場で家族と過ごす計画です。

トランプ大統領は、「ワーキング・バケーション」だとして、仕事をしながら休みを過ごすとツイッターに投稿しました。しかし、議会も夏の休会に入ったことから、アメリカの政治は今月いっぱい、ほとんど動かなくなります。

ただ、ロシア疑惑をめぐる報道は休みなく続きそうです。

ローゼンスタイン司法副長官は6日、フォックスニュースのインタビューで、モラー特別検察官は捜査の過程で浮上したすべての容疑、犯罪を捜査できると述べました。

モラー特別検察官がワシントンで重要な犯罪を審理する大陪審を招集したことがウォール・ストリート・ジャーナルの先週の報道などで明らかになりました。今後、断続的に、モラー特別検察官の捜査に絡む報道が投資家の心理に影響しそうです。

一方、ニューヨーク・タイムズは6日、2020年の次の大統領選で、トランプ大統領の再選を支持するかどうか、共和党が早くも慎重になっていると伝えました。混乱し、「カオス状態」だとしています。これに関連して、ペンス副大統領が出馬の意欲を見せているとの報道もあります。


 [August 07, 2017 NY 061] 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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