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2017/06/19 09:45FAANGは買い?

「産業株と公共株」

先週のニューヨーク株式市場はまちまちの展開でした。

経済指標はやや弱め。しかし、FRBは予想通り0.25%利上げし、バランスシート縮小の詳細な計画も明らかにしました。低いインフレ率が続いていますが、金融政策の正常化に動き出しました。

ダウは先週0.53%上昇しました。S&P500は0.06%高とほぼ横ばい。ナスダックは0.90%下げて、1週間の取引を終えました。

セクター別では明暗が分かれました。産業株と公共株がそれぞれ1.6%上昇しました。バロンズは、「産業株や公共株が上昇するのは投資家が警戒していることを示す」が、両方そろって上昇するのは珍しいと解説しました。産業株を代表するGEは先週、イメルトCEOが退任すると発表したことを受け急上昇しました。また、電力などに代表される公共株は、米10年債の利回りが2.15%まで低下したことを受け買われました。

反面、小売株は売られました。ネット通販最大手のアマゾンが高級スーパーのホールフーズを買収するとする「サプライズ」が影響しました。それぞれ財務体質が強く、ブランド力もあることから、「ホームラン」のM&Aだとの声が少なくありませんでした。クルーガーやスーパーバリューなどのスーパー株、食料品も扱うウォルマートやターゲットなどが軒並み売られ、急落しました。

「ファンダメンタルズとバリュエーション」

FANG もしくはFAANGに代表されるテクノロジー株は先週も軟調でした。しかし、今週以降に、買い戻される可能性があるとの見方があります。

バロンズの最新号の表紙・巻頭記事はグーグルのロゴを大きく掲載、「テクノロジー株が戻ってくる」と伝えました。

この中でバロンズは、アップル、マイクロソフト、そしてグーグルの親会社のアルファベットが軟調だったが、重要なことが見逃されたと解説しました。

いずれも、強い業績を示し、今後も好業績が続く見通しだとしています。 テクノロジー企業は経済のあらゆる側面に関わっていて、なにより多くのテクノロジー株は割安だとしています。ロイターのまとめでは、テクノロジー・セクターは、今年12.4%の増益、来年は11.3%利益が増える見通しです。ファンダメンタルズも強固です。

今週は、ニューヨーク連銀のダドリー総裁をはじめ多くのFRB幹部が講演、もしくは発言する機会があります。株式相場に影響する可能性があります。

米ドル相場も株式相場に影響しそうです。多国籍企業の収益を左右するからです。

さらに、MSCIの20日の発表も注目されています。MSCIの新興国株価指数に中国のA株を含めるかどうかが明らかになります。中国A株は、米ドルではなく、中国人民元で算出されます。

「ロシア疑惑」

FBIのコミー前長官とセッションズ司法長官の議会の公聴会での証言が終わり、やや関心が薄れたかのように感じるロシア疑惑ですが、主要メディアの報道合戦が続いています。

週末には、去年のアメリカ大統領選でロシアのハッカーが30を超える州の選挙システムに侵入した痕跡があるとの報道がありました。さらに、トランプ大統領が個人的に雇った弁護士が自らも他の弁護士と契約したとの報道、ペンス副大統領も弁護士を雇ったとのニュースもありました。さらに、ニューヨークタイムズは、フリン前大統領補佐官が軍で解雇された後、コンサルティング・ビジネスを使ってトランプ陣営に入り込もうと画策していたことが明らかになったと報じました。ロシア疑惑が引き続き株式相場の材料になる可能性があります。

フランス議会選挙の決選投票で、マクロン大統領が率いる新党「共和国前進」が圧勝しました。政権が安定することから、株式相場にポジティブに影響するとみられています。
 
[June 19, 2017 NY 054] 

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【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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