週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2017/04/24 08:45大物ファンドマネージャーの警告

「反発」

予測困難なフランス大統領選、朝鮮半島の緊張など。地政学リスクへの懸念が強いにもかかわらず、先週のニューヨーク株式相場は上昇しました。

ダウは週間ベースで0.46%高。S&P500は0.85%上昇、ナスダックは1.82%高で取引を終えました。ナスダックは木曜日に最高値を更新しました。

ダウの上昇率が小幅だったのは、構成銘柄のうち、決算が弱かったゴールドマン・サックスとジョンソン・エンド・ジョンソンが軟調だったからです。

株価を支えたのは企業決算でした。一部の企業を除き、強い決算の発表が相次ぎました。トランプ大統領も株価を支えました。アメリカの鉄鋼業界に恩恵となる大統領令に署名。これとは別に、税制と金融の規制緩和を目指し、規制を見直すことを命じる大統領令にも署名しました。

「税制改革案に注目」

今週前半は、フランスの大統領選の第1回投票の結果が相場に大きく影響するとみられています。北朝鮮軍の創設記念日を控えていることもあり、地政学リスクを背景に投資家が慎重になる可能性があります。

今週最大の注目は、26日に予定されているトランプ政権による税制改革案です。法人税と個人所得税の減税がどれくらいになるのか。再開する議会の反応も相場に影響しそうです。

今週は、企業決算も目白押しです。月曜日の製紙大手キンバリー・クラークと玩具大手ハズブロ。火曜日のコカコーラ、デュポン、マクドナルド、そして3M、水曜日のボーイングやツイッターなど。さらに、木曜日は、グーグルの親会社アルファベット、マイクロソフト、アマゾンなどテクノロジー企業の大手が決算を発表します。金曜日は、エクソン・モービル、シェブロンの石油大手、そしてGMが決算発表します。個別だけでなく、全体の投資家心理に影響する可能性があります。

「ポール・チューダー・ジョーンズ」

ウォール街で先週、ポール・チューダー・ジョーンズ氏の発言が話題になりました。

ビリオネアで、マクロのヘッジファンドマネージャー、ポール・チューダー・ジョーンズ氏が、ゴールドマン・サックス・アセット・マネージメントが主催したイベントで、アメリカの株価が高くなりすぎたと警告しました。FRBのイエレン議長が怯えているのではないかとしています。

トランプ大統領の経済政策への期待で上昇したニューヨーク株式相場をめぐっては、「説明できない水準まで上がった」との見方がこれまでもありました。今回は、伝説のファンドマネージャーの発言だけに、注目が集まりました。

ブルームバーグによりますと、グッゲンハイム・パートナーズのストラテジストとブラックロックの投資責任者も、「大幅な株価調整がある」と予想しました。

株価に悲観的な見方はまだ一部にとどまっています。ただ、S&P500の平均株価収益率が22倍と、歴史的な高水準に達していることもあり、不安が広がりつつあります。


[April 24, 2017 NY 046] 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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