週刊2分でわかるNYダウ

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2017/04/17 09:18慎重な投資家、材料多い

「1%安」

ニューヨーク株式マーケットの投資家が慎重になっています。

先週は、ユダヤ教のパソバ、キリスト教のイースターという宗教イベントが重なった影響で、参加者が少なく薄商いでした。地政学リスクへの懸念を背景に、積極的な買い手が不在でした。

ニューヨーク株式市場のダウは、週間ベースで0.98%下落しました。S&P500は1.13%安。テクノロジー株の割合が多いナスダックは1.24%下げました。

バロンズによりますと、テクノロジー株の値動きを示す指数が10日連続で低下しました。これほど下げが続いたのは、1989年にセクター別の指数が導入されて以来で4回目のことです。

金融株の下げも目立ちました。特に銀行株が売られました。大手銀行の決算が強かったにもかかわらず。

「トランプラリー」が終わったとの見方があります。就任から3カ月目に入り、投資家が期待する経済政策が実行されないのではないかとの懸念が背景です。

「地政学リスク」

今週から4月後半に入ります。地政学リスクが多く、投資家の心理に大きく影響しそうです。シリアをめぐる米ロの緊張、中国も絡む北朝鮮問題に加え、今月23日に実施されるフランス大統領選の1回目の投票で極右のルペン氏が躍進する可能性があり、警戒感が高まっています。

さらに、今月28日に発表されるアメリカの第1四半期(1-3月)のGDP速報値や議会での予算をめぐる審議をめぐる観測や思惑も相場に影響する可能性があります。

今週の経済指標は薄め。企業決算も相次ぎますが、地政学リスクやトランプ政権の動きが相場を左右することになりそうです。

「ペンス副大統領」

北朝鮮問題への警戒感が強まる中、アメリカのペンス副大統領がアジア・太平洋への歴訪を始めました。最初の訪問地は韓国。北朝鮮への対応をめぐり、韓国の大統領代行ら要人と相次いで会談します。

韓国に続いて日本、インドネシア、そしてオーストラリアを訪問します。日本では、北朝鮮問題のほか、貿易問題も協議する予定。安倍・トランプ会談で、ペンス副大統領と麻生副総理を中心とした行動計画を協議することが決まりましたが、アメリカの対日貿易赤字問題で突っ込んだ話しあいになることが予想されます。トランプ政権の意気込みを試す機会になり、注目です。

日本訪問でもそうですが、インドネシアとオーストラリア訪問では、アメリカがTPP交渉から離脱した後の対応が焦点になります。オーストラリアのターンブル首相との2月の電話会談で、難民の対応をめぐりトランプ大統領が激怒しました。オバマ政権時代に合意した難民をめぐる米豪合意の行方が貿易問題にも影響する可能性があります。

穏健でベテラン政治家のペンス副大統領がどう対応するか。地政学リスクに加えて貿易問題が株式相場だけではなく、通貨など幅広いマーケットに影響する可能性があります。


 [April 17, 2017 NY 045]

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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