週刊2分でわかるNYダウ

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2017/01/30 10:32NYダウ、次は30000ドル

「トランプラリー」

ウォール街をはじめ世界のマネーマネジャーは、ニューヨーク株式市場のS&P500をベンチマークにしています。資金運用のパーフォーマンスが、S&P500と比べどれくらい高いか、低いかを常に意識しています。

ニューヨーク株式市場を代表する株価指数のダウが20000ドルを超えました。19000ドルを超えてからわずか42日の取引日での大台達成。ファンドマネジャーらにとって単なる丸まった数字にしかすぎません。それでも、歴史的に、そして心理的に意味があると言えます。「20000ドル達成」のニュースは、全米の新聞のほか、世界の主要紙のトップを飾りました。

ダウは先週、20000ドルに乗せた後も上昇を続けました。1週間で266ドル(1.3%)高くなりました。S&P500は1.03%上昇、ナスダックは1.90%高でした。

トランプ大統領がTPPからの永久離脱を宣言する大統領令に署名、さらに、メキシコとの国境沿いに壁を築く大統領令も出すなど保護主義色を強めた影響で、ニューヨーク株式相場が一時弱含む局面もありました。ただ、週後半には、トランプ政権の減税、規制緩和、大型のインフラ投資などへの期待感を背景にした「トランプラリー」が復活しました。

「アップル、アマゾン、フェイスブック」

今週は材料が豊富です。31日と1日の2日間に渡って開かれるFRBが金融政策を決めるFOMC。声明で、トランプ政権の影響をどう表現するか、追加利上げのペースに言及するかが焦点です。そして、3日金曜日には、アメリカの1月の雇用統計が発表されます。

いずれも株価に影響する可能性がありますが、元ヘッジファンド・マネジャーで、CNBCのアンカーの一人であるジム・クレイマー氏は、今週の株式相場に最も影響するのは企業決算だとコメントしました。

今週は、31日にアップルと半導体のAMD、1日はフェイスブック、そして2日にはアマゾンや医薬品大手のメルクなどが決算を発表します。また、半導体大手のマイクロがアナリスト・ミーティングを2日に予定しています。いずれも、個別だけではなく、セクター、さらにはマーケット全体の動きに影響しそうです。

クレイマー氏は、特に、アップル、アマゾン、そして、フェイスブックの3社の決算が投資家心理に影響、注目だとしています。引き続きトランプ大統領の行動が株価に大きく影響するとの見方も示しました。

ダウが20000ドルを超えた達成感に加え、株価が高くなりすぎたとの懸念も少なくありません。トランプ大統領や企業決算、さらには経済指標次第で、株式相場のボラティリティが高まる可能性もありそうです。

「30000ドル」

バロンズの最新号の巻頭記事は、「次の節目、ダウ30000ドル」でした。

バロンズは、強い企業業績と堅調な経済成長への期待に支えられる形でダウが20000ドルに到達したとした上で、ダウが2025年までに30000ドルに到達しない理由がないと解説しました。ただし、トランプ大統領が「貿易戦争」もしくは「本物の戦争」を回避することができたら、という条件付きです。歴史的な統計などからも、2025年までにダウが30000ドルを超えると予想するとしています。

バロンズによりますと、BofAメリルリンチとモルガン・スタンレーは、いずれも株価がさらに大幅上昇した後、崩れると予想しています。BofAメリルリンチのストラテジストは、投資家の資金が株式、原油などに流入、米ドル相場が大幅に上昇するが、今年の夏にピークを迎えるとみています。ただ、BofAメリルリンチは、ルーズベルト大統領と異なり、トランプ大統領は過激な発言の割には通商政策で強硬にならず、貿易戦争は回避されると予想しました。

一方、モルガンスタレンーは、米ドル高が企業業績に打撃となり、同時に新興国市場の圧力となるとの懸念を示しました。
 
[January 30, 2017 NY 034] 

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Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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