週刊2分でわかるNYダウ

NYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

2018/11/19 10:27ブル相場の終わり見えた?

「FAANG軟調」

 

週間ベースのニューヨーク株式相場は2週連続で上昇した後、先週再び崩れました。

 

ダウは1週間で576ポイント、率にして2.22%下落しました。S&P500は1.61%安。テクノロジー株の寄与度が高いナスダックは2.15%下げました。

 

個別には、iPhoneの部品を供給しているルメンタム・ホールディングスが業績見通しを下方修正したこと、アナリストによる投資判断の引き下げが相次いだことも影響してアップルが大幅に下げました。アップルとともに人気だったFAANGの一角、アマゾンとフェイスブックの下げも目立ちました。トランプ大統領が就任して以来の上昇相場をけん引してきたFAANGが、下げを主導しました。

 

株式相場を押し下げている主な背景は世界経済への懸念です。FRBのパウエル議長、クラリダ副議長、ダラス地区連銀のカプラン総裁が相次いで、国外経済の減速が来年以降のアメリカ経済に悪影響を与えるとの認識を示しました。

 

パウエル議長らは現在のアメリカ経済に関しては引き続き堅調だとの認識を示したものの、先行きに弱気な見方、もしくはハト派的な見方で口を揃えたのは久しぶり。FRBが12月の会合で0.25%の利上げをすることが確実視されていますが、来年中にも利上げを打ち止めにするのではないかとの観測が強まりました。FRBの微妙な変化を受け、上昇基調にあった米10年債利回りの低下傾向が鮮明になりました。

 

一般的に、金利が上昇しないことは株価にとってはポジティブに影響することもあります。しかし、背景が世界経済の減速であり、企業業績に打撃になる懸念があるため、今回は株式相場を押し下げる材料になりました。

 

「感謝祭ウィーク」

 

今週木曜日はアメリカの祝日、サンクスギビングデー(感謝祭)です。週前半から週末まで休暇に入る投資家も少なくありません。薄商いが予想されます。

 

株式相場全体を動かしそうなアメリカの経済指標の発表はありません。火曜日の住宅着工件数、水曜日の中古住宅販売件数が不動産株に影響する可能性があります。

 

火曜日に小売大手の四半期決算の発表が集中します。家電小売大手のベストバイ、ディスカウント大手のコールズ、TJマックス、ロス、さらに、アパレルのギャップも決算を発表します。

 

感謝祭の翌日は1年で最もモノが安いとも言われる「ブラックフライデー」。来週月曜日は「サイバーマンデー」。それらの結果が、小売各社の株価に影響することが予想されます。

 

米10年債の利回り、原油相場、トランプ大統領と習近平国家主席の会談を月末に控えた米中の動きにも敏感に反応する可能性があります。

 

「富裕層の相場観」

 

CNBCによりますと、証券口座に100万米ドル(約1億1300万円)の株式などを持つ富裕層のポートフォリオについて、中間選挙後に特段の変化はありません。しかし、金利上昇の影響で、多くの富裕層が現在のブル(強気)相場が1年もしくは2年で終わると信じているとCNBCが伝えました。Eトレードの調査がそれを示しているとしています。ブル相場の終わりが目前と答えた富裕層の投資家が25%いました。

 

来年のアメリカ経済は成長が鈍化すると予想するエコノミストが多いです。FRB高官の慎重な発言も影響、富裕層の投資家が警戒しています。

 

 [November 19, 2018 NY 127]     

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Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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