週刊2分でわかるNYダウ

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2018/09/18 10:34米中貿易戦争が重い

「ナスダックの下げ大きい」


ニューヨーク株式相場は今週、安く始まりました。


トランプ大統領が中国に対する制裁を近く発表することを示唆したことが影響しました。「中国の習近平国家主席に大いに敬意を払うが、貿易赤字額は大きすぎる。容認できない」と発言しました。これより先、ホワイトハウスの国家経済会議のクドロー委員長はCNBCのインタビューで、「トランプ大統領は中国との貿易協議に満足していない」と述べました。


17日の取引で、米中の貿易戦争が泥沼化するとの懸念で、ボーイングなど中国との取引が大きい企業の株式が売られました。アップルをはじめテクノロジー企業も大幅に下落。ダウは92ポイント(0.35%)下落しました。テクノロジー企業の比率が大きいナスダックの下落率は1.43%でした。


ダウは先週0.92%上昇。S&P500は1.16%高、ナスダックは1.36%上げました。ナスダックは1日で先週分の上昇分を消した格好です。


17日の取引終了後、トランプ大統領は制裁関税を24日に発動すると発表しました。家具や家電など一般消費者に身近な2000億米ドル(約22兆円)相当に10%の関税を上乗せ。2019年以降は25%に引き上げる方針を示しました。


トランプ大統領は中国へのさらなる制裁関税も示唆。中国政府は強い姿勢で対抗する方向で、米中の貿易戦争がさらに泥沼化しそう。18日以降のニューヨーク株式相場に影響する可能性があります。


「ブルとベアの綱引き」


このところ、ニューヨーク株式相場の変動幅が小さくなっています。上げてもすぐ下がる。下げてもすぐ戻す。


CNBCは、株式相場に強気(ブル)な投資家と、弱気(ベア)な投資家が相異なるメッセージを発していると解説しました。


ブル派は、新たに最高値をつける銘柄数が増えていること、上昇銘柄数が下落銘柄数を上回る傾向が続いていることから上昇基調が継続するとみています。S&P500はこれまでに5%上昇していて、年末が高いパターンになりそうだとしています。


一方、ベア派は、自動車関連株と住宅関連株が軟調、半導体株が下げはじめたと主張。アップルをはじめ4つの大型株が株式指数を押し上げているが、警戒すべき時が来ているとしています。


CNBCは、ニューヨーク株の現在の価格水準は、今後の4四半期の利益見通しの16.3倍で、極端に高いわけではないと伝えました。その上で、いま言えることは、最高値水準でもたつくのが投資家にとって最も心地よいのかもしれないことだとしています。


「中間選挙まで50日」


11月6日のアメリカ中間選挙まで50日を切りました。4年に1度の大統領選の合間にある中間選挙では、下院議員の全議席と上院議員の3分の1の議席などが争われます。


トランプ大統領のスキャンダルが相次ぎ、極端な政策が大きな論議を呼んでいることから、今年の中間選挙は事実上の大統領の信任投票の性格が強くなっています。


結果を決めるのは投票率になる可能性があります。


4年前の中間選挙の投票率は37%でした。今年も低い可能性がありますが、野党の民主党の支持者は関心が高いとの調査があります。一方の共和党は関心が意外に低い。いかに投票に行かせるか。共和党は苦労しているとワシントンポストが伝えました。


中間選挙がトランプ大統領の行動や発言に大きく影響している可能性があります。中国との貿易戦争、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し、EUや日本の輸入車に関する脅迫とも取れる発言など。支持者が多い中西部を意識したものですが、中間選挙前にさらに過激になる可能性があります。株式を含め金融マーケットに影響するかもしれません。


[September 18, 2018 NY 118]  

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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