岡村友哉の日経225ここだけの話

岡村友哉がお届けする一週間の予想レンジと市況情報。

2018/05/07 11:54米国のハイテク株高を通じ、日経225もプラスの恩恵を受ける!?

日経225 現物指数 終値22467.87円(5月2日)
安値 22411.43円(5月1日)/高値 22568.19円(5月2日)

(日経225 日足チャート 25日線付)
期間:2017/1/1~2018/5/2


(先週の振り返り)

ボラティリティの低位安定が確固たるものになりつつありますが・・・GWの連休の谷間ということもあって、市場参加者もヤル気無し?な1週間でした(2営業日だけでしたが)。1日に40円上がり、2日に35円下がり、結局週間では5円上昇。微々たる上昇ですが、週間では6週連続の上昇となりました。

3連休明けの1日(火)は、連休中にNYダウが2営業日で160ドル程度下げた一方、米ドル高/円安水準を維持。日経225を売る理由にも乏しく、薄商いのなかでジワジワ高の地合いでした。現物市場では、前の週末に決算発表したソニーが6%安に。ただ、日経225のウエイトは低いため、マイナス寄与分もわずか12円程度。一昔前に騒がれた“ソニーショック”など今は起こりようが無いということです。

ただ、連休の谷間の週明けということもあって、日経225先物の上下値幅はわずか110円(今年最小値幅)でした。なお、この日も前場のTOPIXは0.2%安でしたが、日銀はETF買いを見送っていました。従来の「前場TOPIXが0.2%安なら発動」の基準に見直しがあったことは間違いなさそうです。

2日(水)は、寄り付き天井に。朝イチこそ、日経225先物は22580円と強くぶつかりましたが(結局この値段が週間高値)、その後ジワジワ安へ・・・。ただ、米ドル/円が110円台目前となったほか、注目された米アップルが大引け後に決算発表。桁違いの自社株買い発表(1000億ドル!)が好感され、時間外で一時4%超える上昇になるなど、外部環境に悪化した要素はありませんでした。

その状況での軟調地合いには意外感もありましたが、GW中にFOMCや雇用統計を含むこともあってポジション整理の売りが入ったと言われていました。ただ、これだけはっきりした円安トレンドが生まれているなかで、重要イベント通過→円安に拍車かかり米ドル/円110円突破→4連休明けの日経225がギャップアップ、のシナリオも十分あるわけで・・・・。売り方の抱えるリスクも大きいなか、現行水準で売りも買いも拮抗していたと表現できそうです。注目すべきは、この日も日銀のETF買いが見送られていた点。前場のTOPIXが0.27%の下落となりながら、この日も見送り。ステルス・テーパリングの憶測を呼んでもおかしくないほど、日銀のETF買いに対するスタンスが読めなくなりました(ただ、こちらについては想像の域を脱しないため当面様子見)。

 

(今週の見通し)

GW中(米国の2日~4日)のマーケットは、「米国株上昇/米ドル下落」でした。NYダウでいえば、5月1日終値に対して、4日終値では163ドル上昇。とりわけ、NYダウ構成銘柄では、1日に決算発表したアップルが連騰し、この3日間で株価が約9%も上昇しました。一方で、FOMCは金利据え置き(声明文では6月利上げ示唆)、米雇用統計の新規雇用者数は前月比16.4万人増(市場予想は19.2万人増)。平均時給が前月比0.1%(市場予想は0.2%増)と弱めでしたが、FRBの利上げシナリオには影響を与えないだろうとの見方が支配的だった様子。ただ、イベント通過で米ドル/円は108円台半ばまで一時下落しました。

重要イベント通過で、上にも下にもギャップが空く展開も予想されましたが、連休明けの日本株市場については「米国株上昇⇔米ドル下落」の綱引きで大きな変化無く始まりそう。ただ、円安一服のネガティブ分を吸収してくれた米国株高も、全ては米アップルのおかげ、アップルサマサマです。ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイのアップル株追加取得(7500万株!)が報じられ、アップル株が4日に4%近く上がりましたが、本当にアップルはすごい。iPhoneの需要減退リスクが懸念されてきましたが、投資家の不安を株主還元によって一蹴。追加の自社株買い枠の1000億ドル(約11兆円)には度肝を抜かれました。

アップルは4日時点の時価総額で9310億ドルある超巨大企業ですが、それでも1000億ドルというのは発行済み株数の1割を超える規模です。これがどれほど凄いかといえば、例えば、東証1部の時価総額は今650兆円くらいです。仮に東証1部企業がその1割の65兆円の自社株買いをするとなると・・・もう文句なし、日本株は上がり続けるでしょう。日銀ETF買いの11年分くらいに相当するわけですから。そんなことを、アップルは1企業として実施するわけです。これから投資すべきは、日経225でも、アップル関連株でも無く、アップルだと断言できるレベルです。

アップルの上昇を通じた米国のハイテク株高を通じ、日経225もプラスの恩恵を受けるでしょう。これ、完全に他力本願の話ですが、願わくば、日本企業もアップルの爪の垢を少しでも煎じて飲んで欲しいものですね。アップル1社で11兆円の自社株買いをすると発表したわけですが、これ、日本企業全体の年間の自社株買いが約2.5兆円ですので、「日本企業の丸4年分以上」とも表現できるわけです。本場NYは桁が違います・・・。

先週末4日に米VIXは一時10.91まで低下(終値は14.77)。ボラティリティの低位安定を背景に、米国株に資金が戻りやすい環境になっているといえます。これは日本株にも引き続き朗報。また、先週1日、日経225は上昇しました。これ、今年2月まで20カ月も連続した珍現象「月初の日経225は上昇」が3カ月ぶりに復活したとも言い換えられます。外国人売りに悩まされた3月や4月の月初、この強いアノマリーが潰されましたが、このアノマリーが復活したことも地合いの安定を示唆しているように思います。

また、CFTCの投機筋のポジションを見ても、対米ドルで円ポジションは5週ぶりに円ショートに転じました。対米ドルではユーロもロング減少、英ポンドもロング減少、スイスフランやカナダドル、豪ドルもショート拡大となっていて、完全に「米ドル全面高」となっています。米ドルの下落一服も日経225にとってはプラス(とくに決算発表シーズンだけに)。9日の取引時間中(後場)に予定されているトヨタ自動車の決算発表は短期的なイベントネタにされそうですが、基本的には堅調な地合いを想定し、今週の想定レンジは22100円~22700円に、今後1カ月のレンジを21500円~23500円とします。

(おしまい)

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