岡村友哉の日経225ここだけの話

岡村友哉がお届けする一週間の予想レンジと市況情報。

2018/01/22 16:46日銀金融政策決定会合や企業第3Q決算発表に要注目


日経225 現物指数 終値23808.06円(1月19日)
安値 23685.02円(1月15日)/高値 24084.42円(1月18日)

(日経225 日足チャート 25日線付)
期間:2017/1/1~2017/1/19


(先週の振り返り)

日経225は、節目24000円超えに成功(24000円台滞在時間は4時間半程度)しました。24000円台は、1991年11月以来、実に26年ぶり。そんな24000円を見て、投資家が高めたモチベーションは「株を買おう」ではなく、「株を売っとこう」。強い米国株に引っ張られた感しかない24000円だけに、この価格帯が定着するには少し時間が必要なのでしょうか。

週初15日(月)は、前週末のNYダウ228ドル高(強い米国株)に引っ張られ、寄り付きから174円の大幅ギャップアップでスタート。ただ、前週に続き、強い米国株の追い風と円高の向かい風が共存。一時米ドル/円が110円台ミドル付近まで下落したこともあり、寄り付きだけを見せ場に上げ幅を縮めます。なお、この日は日経225のウエイトが高いソフトバンクG株が大幅高(3.22%高)。傘下の携帯会社ソフトバンクを東証1部に上場させる方針を固めたと報じられたことが引き金で、同社株だけで日経225を約32円押し上げました。この分を含めて、日経225は61円高で取引を終了。


この日の夜のNY市場はキング牧師生誕記念日で休場。頼みの綱「強い米国株」の市場がお休み=動く理由が無さそう、の公式が見える16日(火)の日経225・・・寄り付きも前日終値とほぼ同値でスタートします。ただ、そこからまさかの236円高へ。気にされていた円高が東京時間にやや収まったこともありますが、上がった理由は「休場明け16日のNYダウ大幅高の先回り買い」。前週末終値25803ドルだったNYダウの先物の時間外取引で、一時25987ドルを付けていました。「今晩にも26000ドルの大台もあり得る」を想定し、短期筋が日経225先物を買い向かったことが意外高に導いたといえます。ここで買われたのが日経225だったため、NT倍率は前日の12.58倍から一気に12.64倍まで上昇していました。

時間外でのNYダウ先物が示唆した通り、その夜のNYダウは26000ドル乗せ。1月4日に25000ドルに乗せてから、わずか7営業日での1000ドル上昇(過去最短は24000ドル→25000ドルの23営業日、これを大きく更新)でしたが、ここではNY市場でも利益確定売りがかなり強く出ます。NYSEの総売買高が今年初の10億株超え。NYダウは開始直後に280ドル程度上げた分を全て帳消しにして終えました。この動きを受けた17日(水)の日経225は、前日にフライング気味で上がっていたこともあり大幅安でスタート(寄り付きギャップで168円安)。ただ、前場にTOPIXが0.22%安だったこともあり、後場は日銀ETF買いが発動。大引けにかけて下げ幅を縮め、日銀によって引き締まった展開に。

今のテーマである「強い米国株」、この追い風を最大に享受したのが翌18日(木)の“寄り付き”でした。12月の鉱工業生産指数の大幅上昇などを受け、17日のNYダウが大幅反発で322ドル高に。終値ベースで初の26000ドル台、当然の史上最高値更新です。この日は半導体株価指数SOXが3%近い大幅高で、2000年のITバブル時高値更新というオマケ付き。この追い風を受け、日経225も強くぶつかります(寄り付きギャップで210円高)。ついに日経225も24000円台に乗せましたが・・・このタイミング目掛け、手持ちの売りをぶつける国内勢が相当量いたようです。この日の東証1部の売買代金は3.59兆円と、昨年12月のメジャーSQ並みの高水準に。商いを伴って、寄り付き直後に付けた高値から最大385円も下落。朝から日経225は上昇しながら、東証1部全体では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数より多い時間帯がほとんどでしたので、広く利益確定売りが現物株サイドでも持ち込まれたものと想像されます。

週末19日(金)は小幅反発。前日に強烈な利食い売りでマイナスに転じていたこともあり、NYダウが小幅安で返った割には落ち着いた展開に。日経225がマイナスに転じる場面もありましたが、この場面でも東証1部全体の値上がり銘柄数は値下がり銘柄数より圧倒的に多く、前日の真逆となるアンワインド的な動きが逆に安心感につながった印象も。高値圏でかなり商いを伴ってふるい落としが起きましたので、ほんのりとアク抜け感も広がったのでしょうか。結局、前日比では44円高となり、週間では154円高の上昇に。12月第2週以降、週間では「下落→上昇→下落→上昇→下落→上昇」と交互になっています。ということは順番的に今週は・・・?
 

(今週の見通し)

先週末20日より政府機関の一部閉鎖が始まりました。現地のメディアも「U.S. GOVERNMENT IN SHUTDOWN」の話題で持ちきり。ただし、この状況が長引くことは無いと市場は楽観視していて、マーケットにとってのリスクオフの口実になるとも見られていません。これは、閉鎖が長引いて経済が悪化した場合、野党の民主党は批判対象になることが確実で、政治的に都合が悪いため。結局、1週間以内、おそくとも2週間程度で解決する問題=株売り要因ではない、ことを想像するには容易いネタのようです。前例の2013年10月1日~16日も、当該期間の日経225は0.1%の小幅高でした(下半期相場入りとともに、安倍総理が消費増税の最終判断を記者会見し、直後に日経225は大きく下げたにもかかわらず)。米国株も当該期間において2.3%高とすこぶる堅調でした(期間中に強い米雇用統計が出るなどリスクオン要因も発生し)。

さて、話を戻して、先週24000円台を付けた日経225。わかりやすい節目24000円に乗せたこともあり、東京時間に大きく崩れる動きをしていたことからも、戻り売りの主体は国内勢でしょう。現物の売買代金がかなり膨らんだことを見ても、個人投資家も手持ち株の利確にかなり動いたことが想像されます。先週だけでそうした「利益確定売り需要」がさばけたとは到底思えず、今週も上がったら上値重くなる繰り返し(いわゆる日柄整理)が基本線でしょうか。

そのなかで国内では、今週は日銀金融政策決定会合(22日~23日)が控えています。年明けから始まった円高の理由付けとして、日銀のオペ減額が挙げられています。黒田総裁が会合後の会見で、市場が勝手に作り上げたステルス・テーパリング懸念をどう沈静化させるか・・・市場から評判が悪い市場とのコミュニケーション力の変化には注目されます。また、昨年から始まったハイテク株高のシンボル的存在、安川電機や日本電産の3Q決算発表もあります。株価が急激に上昇して迎える決算発表だけに、わかりやすく出尽くし売り要因になるのかどうかも見ておく必要がありそうです。

あとは米長期金利。先週末に2.6%台に乗せ、ここからの米長期金利の上昇を警戒する声も出てきています。これ以上金利が上がると、米株にとってマイナスではないか?というセオリー的考え方がベースにあります。この米長期金利2.6%台というのは、2016年と2017年に年に1回ずつあります。2016年がトランプラリーの最中12月15日の2.601%、2017年が強い雇用統計による利上げ確率アップを手掛かりとした3月13日の2.632%。この2度とも、2.6%をピークに米金利が低下し、米ドルが売られました。2.7%台は、2014年4月を最後に見ていない・・・だからこそ、2.6%より先の金利に警戒があるのだと思います。

ただ、前例の2回とも、2.6%台を付けたあと、米金利が低下した先に起きたことは、「米金利低下→米ドル売り→米株軟化→日経225売り」でした。とくに、2.6%での目標達成感からか米債売りに一服感が出ると、機械的に米金融株が売られ、機械的に日本の金融株も売られます。これが引き金になり、日経225にもリスクオフムードが漂うパターンでした。緩やかな米長期金利の上昇は、今の地合いには好都合なんじゃないでしょうか。今週の想定レンジは23400円~24100円に、今後1カ月のレンジを23000円~24400円とします。

(おしまい)

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