岡村友哉の日経225ここだけの話

岡村友哉がお届けする一週間の予想レンジと市況情報。

2017/11/27 11:24今は新しいレンジの形成中か?

日経225 現物指数 終値22550.85円(11月24日)
安値 22215.07円(11月20日)/高値 22677.34円(11月22日)

(日経225 日足チャート 25日線付)
期間:2017/1/1~2017/11/24

(先週の振り返り)

9週連続高がストップし、「大きく上がる」ラリー自体は終了したといっても、「大きく下げない日経225」に逆戻りしただけ。先週は週間で2週ぶりに上昇(154円高)。米ドル/円が1円近く円高に進んだことを思えば、しっかりだったといえるでしょう。

週初20日(月)は、東京時間の株式市場が始まる前に米ドル/円が111円88銭まで下落。「円高が心配」から始まりました。足元で相関が薄れている・・・とはいっても、さすがに現物市場が始まる前(8時45分)にオープンする日経225先物は22500円と安めのスタートに。ただ、現物市場が始まる9時までに米ドル/円が一本調子で戻し、結果的に朝イチでショートから入った短期筋の買い戻しも誘発する格好となります(一時、まさかのプラス転換)。ただ、この上げも買い戻しが中心のため、その後は息切れで135円安。

そして、翌21日(火)からは3連騰になります。先に断っておきますが、今週は米国の感謝祭の週です。1年でも海外勢のお休みにより、市場が閑散化しやすい週。参加者が少ないうえに議会もお休みのため、米国の税制改革案の審議もありません。その中における値動きというのは、休んでいない短期筋が短期でポジションを動かした影響が大半。しかもその影響は、参加者が少ない分大きく出やすいという側面があります。

21日は前日下げた分を全て取り戻す154円高に。この日の上昇は、前日の短期ショートの巻き戻しと解釈するほかありません(つまり、言うなれば1泊2日程度の短期ポジションが今は主流と推測されます)。トランプ政権が北朝鮮を9年ぶりにテロ支援国家に指定しましたが、地政学リスクでリスクオフ・・・なんてならず、完全に無視していたと断言できる市場反応でした。市場の中心は短期筋・・・その前提でいえば、前週のコラムで触れた通り、「CMEの投機筋の円売りポジションが膨らんでいること」が視覚に訴えるところはかなりあったわけです。休み前にポジション手仕舞いが進むとすれば、円売りの反対売買=円高になりそう、という感覚を誰もが意識していた週でした。

そのなかにあって、週末にかけて、進んだのは米ドル/円の下落だけ。つまり、ある程度想定内な動きだったといえます。円高気味だったなか、「円高に連れて株も下がりそう」という相場感から日経225のショートも大型株の空売りも随時巻き込む・・・だから短期的にも下げにくい、の繰り返しになっているように思われます。このサイクルが起きているのは、指数の値動きからも表現できます。21日(火)、22日(水)と連日大きめのギャップアップで始まるのですが、そうなると逆張りの売り(+利益確定売り)が入るため東京時間中に上げ幅を縮めます(ローソク足は陰線)。一方で、週末24日(金)のようにギャップダウンで始まると、手前の売りの買い戻し(+逆張りの買い)で下げ幅を縮める(ローソク足は陽線)。

このサイクルは、レンジ形成時に頻繁に起きます。日経225でいえば、2万円前後でレンジを形成していた今年6月~7月がまさに、です。つまり今の相場は、レンジこそ当時より2500円もアップしましたが、「この水準でレンジを形成中」という解釈が妥当だと思います。ラリー時のような上値を買い上がる外国人は居そうにありません。一方で、下値を崩すほど外国人が売っているわけでもなく、そして、下値では不動の買い手「日銀」が待っているわけですから。

勤労感謝の日でのお休みから明けた週末24日(金)。この日は、休み前の米ドル/円の111円スレスレまでの下落や、休み中23日における中国株の下落もあって、悲観ムードで始まりました。日経225は22390円でスタート。ただ、3%近くCSI300が下げていたといっても、そもそも年初から3割上げた指数です。それが3%弱下げたからといって「急落」と呼ぶのはどうなんでしょう・・・。中国人民元の金利が上がり、長期金利が3年ぶりの4%に乗せています。ただ、金利が上がっていたのは実質的な引き締め策に転じた1年前からずっと。そしてその間、中国株は堅調に上がり続けていたわけです。そこに一回調整が入った程度で、しかも日米がお休みの間隙をぬったタイミングでもあります。それを、中国の景気減速懸念→米国や日本の製造業にも波及する・・・などという弱気シナリオを立てるのはまだ早すぎでしょう(気にしておく必要はありますが)。

この日は、前場TOPIXが0.2%下げたことで日銀ETF買いの意識が働いたほか、13時前に流れたニュースも「円売り/株買い」の手掛かりにもなりました。そのニュースとは、一部通信社が伝えた「安倍首相が本田悦郎・駐スイス大使と、浜田宏一・内閣官房参与と首相官邸内で会談した」というもの。本田氏といえば、前の週に一部メディアの取材に対し、「黒田体制の政策はまだ不十分」「出口の議論はまだ早い」「(日銀総裁に打診されれば)全力を尽くす」と回答していたバリバリのリフレ派。次期日銀総裁についての意見交換と見られる会談なわけで、本田氏が次期総裁候補で有力なのか?などの思惑も含め、日経225にとっては買い材料です。悪材料を跳ね除け、週末は(まさかの)プラスに転じて終えました。

(今週の見通し)

前述の「先週の振り返り」で触れたように、今は新しいレンジの形成中という見方を基本線にしておけばいいと思います。とはいえ、中国株が下げ始めているのが心配、円高が心配、とか色々心配事は出そうなタイミング。かもしれませんが・・・今週も引き続きショートで入るべきではない週だと思います。これはいつも以上に。なぜなら、私が思うに“危険”だからです。

今週は、早いもので11月の最終週です。この11月最終週は、週ベースで年間でも最も強い週として知られています。実際、2000年以降、2015年を除き、17年間のうち16回上昇しています。16勝1敗、勝率9割4分。これだけでも売らないほうがいいでしょう(笑)。

なぜ11月最終週は強いか?でいえば、感謝祭後に米国株が例年強く、その恩恵を受けることがひとつ。もうひとつが、日本の3月決算企業の中間配当が、この週から相次いで振り込まれるからです(ちなみに11月21日~12月25日に支払われる配当の総額で4.6兆円規模)。その再投資が需給面でのプラスとカウントされます。

しかも、今週の週末は月が替わって12月1日。こちらにも強い経験則がありますよね。月の最初の営業日(月初)が強い!11月も月初1日は上昇し、この経験則は17カ月連続に記録を延ばしています。しかも、11月1日の日経225は408円高。これは、10月から始まったラリーの中でも上昇幅としては最大でした。

こうした経験則を市場参加者も意識して動きます。安易にショートで入ることを躊躇うのは当然でしょう。ぜひ、このコラムを読んでくださっている方には、そんな危なっかしい時期に、売りで勝負を仕掛けないでいただければと思います(笑)。今週の想定レンジは22200円~22900円に引き上げ、今後1カ月のレンジは21700円~23300円とします。

(おしまい)

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