岡村友哉の日経225ここだけの話

岡村友哉がお届けする一週間の予想レンジと市況情報。

2017/10/10 17:14展開を決定づけるのは「米国株が史上最高値の更新を続けられるかどうか」

日経225 現物指数 終値 20690.71円(10月6日)
安値 20363.28円(10月2日)/高値 20721.15円(10月6日)

(日経225 日足チャート 25日線付)
期間:2017/1/1~2017/10/6

(先週の振り返り)

月が替わった10月も、週初かつ月初かつ下半期の初日である2日(月)から堅調さをキープ。そのまま6日(金)まで毎日ギャップアップで、毎日上昇でした。週間ベースで4週連続の上昇、「日経225の安易な売りは危険」が合言葉に?

週初2日(月)の日経225は終日底堅い展開に。どちらかといえば、日経225よりTOPIXの弱さが見えていました。前場のTOPIXは0.17%の下落(0.2%未満の下げだったためか、日銀ETF買いは入らず)。日経225はプラスでしたので、NT倍率は12.18倍程度と、足元でいえば高い水準にありました。この理由は、前週末9月29日に日経平均のリバランス(リクルート、日本郵政の新規採用に伴い、2000億円規模の日経225売り要因になった需給イベント)の反動という見方も。前週末に向けて日経225が対TOPIXで弱くなりそうなことが想定されていたため、日経225売り/TOPIX買い(NTショート)のポジションを組んでいたプレーヤーが多く、その巻き戻しがNT拡大につながっているのでは?と見られていました。なお、この日の日経225は小幅ながら上昇したため、これを以て15カ月連続で月初の日経225は上昇に。

9月のISM製造業景況指数が市場予想を大幅に上回った(13年ぶりの水準まで上昇)ことを受け、月初も米国株は続伸で返ってきます。米国発のリスクテイクの動きに連動し、3日(火)の日経225も上昇でスタート。この日は、日経225先物で今年初めて20500円台を超えたことを受け、東京時間内に上値追いの弾みが付いたのが特徴でした。東京時間内に先週まともに上がったのはこの日だけ。これは、先物が20500円台に乗せたことを受け、オプションサイドで買い戻しが活発化したことが理由と見られます。20500円コール(買う権利)を売っていた弱気筋が、損失拡大を回避するためコール売りの買い戻し(デルタヘッジで日経225先物買い)を入れているのでは?との見方が多く聞かれました。そうなると、日経225だけの買い戻し圧力につながるため、やはりNT倍率を上昇させることになります。この日にNT倍率は12.24倍にまで上昇。NT倍率は9月前半に12.1倍を割り込む局面もありました。このときの225先物の売り主体は外国人。そして、ここにきてNTが急拡大しているということは、9月前半の225先物売りのアンワインド・・・つまり、この日に先物を買っているのも外国人ということが想像できますね。

4日(水)は高値圏でもみ合い。NYダウ、S&P500、NASDAQの3指数が連日で史上最高値を更新して返ってくるなか、日経225もとりあえず水準引き上げで始まります。ただ、日経225の上値を重くしたのは、好材料と思われた9月の国内ユニクロ既存店売上高(6.3%増)を受けたファーストリテイリングの影響程度でした(朝方はプラスで始まりながらも、後場にマイナスに転じて終了)。

5日(木)も同様にもみ合い。9月のISM非製造業景況指数が12年ぶりの高水準に急上昇、強い米国経済と米国株に引っ張られる日経225は当然のようにギャップアップで始まります。ただ、日本時間に入ると陰線形成・・・この繰り返し。三連休前の6日(金)も、良好な米経済指標と強い米株に支えられ、週間高値で強くぶつかってスタート。その後は上値を押さえられましたが、連休前のポジション整理は売り方の買い戻しが優勢といったところ(年初来高値圏にあり、心理的に苦しいのは完全に損をしている売り方であるため)。今週は一貫してNTの拡大を伴う指数上昇になりました。

(今週の見通し)

先週の日経225は、月曜日から金曜日まで下げ無し。これ、今年初のことです。週間でも334円上昇、これで4週連続の上昇です。非常に強いのは見てわかるレベルの話。では、なぜ上がったか?これは、先週毎日、寄り付きギャップ(窓)によって上昇していたことで説明が付きます。夜間の日経225先物が上昇し、それに毎日サヤ寄せしたわけです。

具体的に数字化すると、先週5営業日のギャップ(寄り付きの窓)の合計は278円で、東京時間の騰落幅の合計は56円。先週の上昇幅の8割強が、ギャップアップで上げた分ということで、「夜に米国株が上がったから」で8割方の説明がつくということになります。ここからの展開を決定付ける軸にすべき指標は、シンプルに「米国株が史上最高値の更新を続けられるかどうか」でいいと思います。

世界で最も市場規模の大きい株式市場が「米国株」市場。この国の株価が最高値更新を続けると、MSCI世界株価指数に代表される、グローバル投資家のエクスポージャーが大きい指数も最高値を更新していきます。そうなると、何が起きるでしょうか?グローバル投資家の多くが保有する株価指数の上昇とは、グローバル投資家の運用残高が“自然増”するということに直結します。つまり、リスクテイク姿勢が自然に高まるということです。

そうしたグローバル投資家の売買シェアが高いのが日本株市場ですから、米国株主導の世界株高によるリスクテイクの恩恵は当然受けます。ただ、この分が先週の上昇幅の8割相当として、2割の日中上昇分は何か?これは、「買い戻し」で説明が付きます。今、日経225は今年で一番高い値段にあります。この状況で苦しいのは誰か?日経225の下げにBETしてショートのポジションを作っていた投資家だけです。これは、日経225先物、オプションで売りポジションを作ってきた海外投資家、あとはダブルインバース(日経225の-2倍動く)のようなベアETFを買っていた個人投資家など。圧倒的に不利になった売り方は、損切り、そして損失拡大を回避するためにショートカバーを入れざるを得なくなっています。米国株発の指数上昇が、こうした動きを誘発しているのが現状。だからこそ、NT倍率が上昇(これまで先物売りに傾いていたのはNの日経225中心だったため)も並行しているわけです。

ここからの買い戻し余地がどの程度あるのか?そこに尽きますが、日経225先物でいえば、外国人が売り越しに転じた5月第3週から9月第2週までの累計売り越し額が1兆4805億円。一方で、買い越しに転じた9月第3週から第5週までの累計買い越し額が1兆144億円ですので、まだ数千億円規模で余地はあるのでしょうか・・・とはいえ、この買い戻し誘発も、全ては米国株がさらに上がれば、という話。なお、10日が衆院選の公示日で、日本も選挙戦に突入していますが、グローバル投資家にとっては大きな関心事でも無いでしょう。アベノミクス以降の日経225のザラバ高値は2015年6月の20952円。ひとまずここで達成感が出るかどうかには注目。今週の想定レンジは20500円~21000円、今後1カ月のレンジを20000円~21700円とします。

(おしまい)

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※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

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