岡村友哉の日経225ここだけの話

岡村友哉がお届けする一週間の予想レンジと市況情報。

2017/06/26 15:56「月初めの日経225は上昇」の経験則は続くのか!?

日経225 現物指数 終値 20132.67円(6月23日)
安値 19949.88円(6月19日)/高値20318.11円(6月20日)

(日経225 日足チャート 25日線付)
期間:2017/1/1~2017/6/23
 
(出所:Bloomberg)

(先週の振り返り)

「動かなそうだ」と思って臨んだ人が多かったであろう先週ですが、その通りでしたね。日経225の終値は、一番高い6月20日(火)が20230円、一番安い19日(月)が20067円。残りの3日はいずれもそのレンジ内に着地しました。ということは・・・、なんだかんだで終値が全て2万円台だったということでもありますね。週内の終値が毎日2万円台を付けたのは、2015年8月第2週(8月10日~14日)以来のこと。ひさびさのことではありますが、だから何?的な空気も強そうです。

 週初19日(月)は、週末に各紙が報じた内閣支持率の低下がどう影響するか?(外国人投資家がこれを理由に売るのか?)が気にされていましたが、始まってみると特段そんな気配もなく・・・。米ドル/円は先週末比で下落していましたが、それでも日経225は開始早々から何だか強く、2万円台、そして前週の高値まであっさり更新します。

 この日の米国市場では、NY連銀のダドリー総裁が米金利に対して楽観的な見解を示したことを受けて長期金利が2.189%に上昇、米ドル/円も上昇。アップル株がNYダウ構成銘柄でトップの上昇率(2.86%高)となったことを受けた20日(火)は、日経225は年初来高値に向けて力強くスタートします。重要なイベントが途絶える週に入り、市場は低い米長期金利と軟化している米ハイテク株の動向を気にしていました。珍しくその両方が上向いたことで、日経225の上値を買ってみるかといった雰囲気になったのかもしれません。勢いよく、前場に年初来高値更新となる20318円までいくも・・・後場は結局押し戻され、終わってみれば寄り付き(始値)を少し下回る値段で着地となりました(「なんだったのだろう、あの朝の勢いは」的な)。それにしても、最近は東京時間の開始30分くらいまで(9時半辺りまで)妙に強いという感じが続いていますね。朝イチから強い(弱い)というのは、オーバーナイトで入っている海外投資家の買い(売り)玉の影響が出やすいとも言われています。寄り付き前に観測される外資系証券の注文動向の数字も、金額ベースでは買い越しが続いていましたし、こういった動きから海外投資家の日本株買いニーズを察することはできるかもしれませんね。ただ、この動きが終わると一息付いてしまい、後場にいたっては値幅数十円の凪状態になるというのが連日パターン化していきます。

 21日(水)は、原油価格の下落を嫌気し、エネルギー株の下落が欧米の株価指数を押し下げる形で返ってきます。この動きに引っ張られ日経225も下落しますが、日経225やTOPIXはエネルギー株の影響度が低い株価指数です。強めに悲観方向へと傾いた感じもなく、同日10時から株主総会を控えていたソフトバンク株が総会の前後で上下大きめに動いたことにやや連動した程度。この日の前場のTOPIX下落率は0.13%でしたが、この下落率では日銀ETF買いは見送られていました。21日の米国市場では原油が大幅続落で、昨年9月以来9カ月ぶりの安値水準(NY原油の清算値42.53ドル)に。ただ、ナスダックのバイオ株が急伸し、ナスダック総合指数が大きめの上昇で返ってきたことで相殺した格好。

 22日(木)の日経225もリスクオフムードとはならず、薄商いのまま動意薄。原油が小幅ながら反発するも、米ドル/円、米株とも揃って方向感を失うなか、週末23日(金)も日経225は小動き。指数が狭いレンジ内に巣ごもり状態になると、幕間つなぎで個別株に向かうパターンが定番化していますが、この日も案の定、任天堂が活況でした。変化が起きたといえば、前日まで強いモメンタムを作っていた(前週比で5%強上昇)マザーズ指数が週末の後場に強烈な利食い売りに押されたことくらいでしょうか。

 (今週の見通し)

 週間の変動率が前週比で1%未満・・・これも3週連続となっています。何があれば上がるのか?下がるのか?を従来型のアプローチで解釈するのは無理があるはず。これまで多くのイベントを消化しながら、大勢に影響が及んだわけではないですから。FRBがバランスシートの縮小に言及しましたが、それでも為替も株も大きな反応はしていません。北朝鮮を含めた地政学リスクは無視され、トランプ政権の動静に対する関心も低下し、今週末は東京都議選ですが、そもそも日本の政治家に対する関心も(当然、期待も)市場参加者は持ち合わせていないようにも見えます。今週は米議会上院でオバマケア代替法案の採決がありますが・・・、採決の可否で市場が突破口を見出すとは思いにくいのですがいかがでしょうか?

 日経225が動かなくなったのは、前の週のコラムでもクドクドと書きましたが、日銀ETF買いの需給影響力が強すぎて下値不安があまりにも後退したことに由来しています。その日銀ですが、先週末23日(金)に728億円のETF買いを発動していました。この日の前場のTOPIX下落率は0.09%。この程度の下げで市場に手を加えたわけですが、これは日銀の(年6兆円ペースで買うという)政策遂行のために買っただけのこと。とはいえ、この週の21日(水)は、前場のTOPIX下落率0.13%安で発動していませんでした。なぜ、21日は0.13%安で買わず、23日(金)は0.09%安で買ったのでしょうか?

 その理由はわかりません。ただ、23日は都議選の告知日でした。支持率が落ちている自民党が都議選で勢いのある都民ファーストの会と票をどう奪い合うか?といった焦点の都議選がスタートしたタイミングで発動していたわけです。多分、日銀にそんな意図はまったく無い(単に今月はあまり買っていなかったため、枠消化のペース配分を調整する意味で買っただけ)と思います。それでも、市場参加者は、いわゆる忖度(そんたく)的なものを勝手に感じてもおかしくないですよね。実際、「都議選が終わるまでは強そうだ」と口にする市場関係者は出ていますので、それが市場の中でコンセンサスにもなり、そういった投資行動をとる参加者を作ってもおかしくないでしょう。

 今週は6月最終週です。日本には3月決算企業が多く、株主総会後、期末配当を投資家へ支払うタイミングが集中するのが今週です。今週だけで約1420社、総額約2.8兆円の配当が株主のもとへ振り込まれます。株主の中でも日本株のアクティブファンドを中心とする投資家層は、振り込まれた配当(現金)をすぐに株に再分配します。こうした普段は無い買い需要が存在するのが今週。また、週末7月2日(日)に都議選を控えますが、そこまで強いのではないかという印象付けがなされていることは前述の通りです。さらに、昨年6月から今年6月まで、「月の最初の営業日の日経225は上昇」の経験則が12カ月続いています。月初の初日は高いというイメージが、月末(今週末)にかけて「売りを控えておこう」という投資行動にもつながります。引き続き、変動率は前週比で1%程度を目安にしますが、今週の想定レンジは19800円~20400円に、今後1カ月のレンジ19400円~20800円とします。

(おしまい)

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