株価指数ウィークリー・レポート市場調査室
米中貿易摩擦への懸念が再燃
2019/05/07 16:24
(本日のレビュー)
連休明け5月7日の日経平均は下落。終値は前営業日(4/26)比335.01円安の21923.72円でした。トランプ米大統領が“2000億米ドル相当の中国製品に対する関税を10日から25%に引き上げる(現在は10%)”と表明したことで、米中貿易摩擦への懸念が再燃し、日経平均への下落圧力となりました。
(今後の見通し)
米国は東部時間10日午前0時1分(日本時間午後1時1分)に中国に対する関税を引き上げる方針です。米中両国は9日と10日にワシントンで閣僚級による通商協議を行う予定。関税の引き上げが回避される条件として、中国が交渉初日の9日に譲歩する姿勢を見せる必要がありそうです。
対中関税の引き上げが行われた場合、市場では米中貿易摩擦への懸念が一段と高まり、主要国株式市場には下落圧力がかかる可能性があります。米ドル/円が下落することも想定されるため、日経平均の下押しは大きくなるかもしれません。
日経平均は5月7日に200日移動平均線(5/7時点で21885円水準に位置)を一時下回りました。同移動平均線より下の水準に定着した場合、テクニカル面から下げやすくなるとみられ、3月25日安値の20911.57円に向けて下落する可能性もあります。
(出所:リフィニティブより作成)
※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。
*次回は5月14日(火)配信予定です。
(シニアアナリスト 八代和也)
※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。
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