株価指数ウィークリー・レポート市場調査室
米中通商協議、米FOMCに注目
2019/01/29 15:23
(過去1週間のレビュー)
1月23~29日の日経平均は、方向感に欠ける展開。20400~20900円のレンジで上下動を繰り返しました。米中通商協議(30-31日)や米FOMC(連邦公開市場委員会。29-30日)など、重要経済イベントを控え、様子見ムードが漂いました。
(今後の見通し)
米国と中国の通商協議が1月30-31日に米ワシントンで開催されます。通商協議には、ライトハイザー(米通商代表部)代表と劉鶴・中国副首相らが出席し、31日にはトランプ米大統領と劉鶴副首相が会談を行う予定です。米国は3月1日までに中国と通商協議で合意できなければ、翌2日に中国からの輸入品2000億ドル相当への関税を10%から25%に引き上げる方針です。通商協議で米中両国の貿易摩擦解消に向けて進展がみられれば、NYダウや日経平均など主要国株価の支援材料となりそうです。
1月29-30日の米FOMC(連邦公開市場委員会)にも注目です。政策金利は現行の2.25-2.50%に据え置かれるとみられ、声明やパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の会見に注目です。声明やパウエル議長の会見が市場の利上げ休止観測を補強する内容になれば、NYダウの下支え要因となり得ます。一方で、米景気の先行き懸念が高まる可能性もあり、そのことが市場で意識されれば、NYダウには下落圧力が加わる可能性があります。NYダウが下落すれば、日経平均は上値が重い展開になりそうです。
日経平均の目先のメドは、下値が20101.93円(1/10安値)、上値は心理的節目の21000円が挙げられます。
※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。
*次回は2月5日(火)配信予定です。
(シニアアナリスト 八代和也)
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