株価指数ウィークリー・レポート市場調査室
日経平均が上昇基調に転じるには・・・
2018/12/11 14:41
(過去1週間のレビュー)
12月5日~11日の日経平均は、軟調な展開でした。「米国の要請により、カナダ当局が中国のファーウェイの孟晩舟・副会長兼CFO(最高財務責任者)を1日に逮捕した」と6日に伝わりました。その報道を受けて、米国と中国の関係が悪化するとの懸念が高まったうえ、米国株が軟調に推移し、それらが日経平均への下落圧力となりました。
(今後の見通し)
日経平均は、外部要因の影響を受けやすい地合いが続いています。外部要因としては、米中関係、米国株や米ドル円相場の動向が挙げられます。
米FOMC(連邦公開市場委員会)が来週18-19日に開催されます。金融市場の関心は、米FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策にも向く可能性があります。FOMCに向けて、FRBの利上げペースが鈍化する、あるいは利上げの打ち止めが近いとの観測が市場で高まる場合、米国株の下支え要因になりそうです。
日経平均が上昇基調に転じるには、外部環境が好転する(米中関係の改善の兆し、米国株の反発、米ドル/円の上昇、など)必要がありそうです。米株価が下落を続ける、あるいは米中関係をめぐる懸念が一段と高まる場合、日経平均は下値を試す展開になる可能性があります。その場合のメドとして、20971.93円(10/26安値)、20347.49円(3/26安値、年初来安値)が挙げられます。
※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。
*次回は12月18日(火)配信予定です。
(シニアアナリスト 八代和也)
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※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。
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