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大統領選や追加策より米経済回復期待

2020/10/26 10:05

「前週比下落」

ニューヨーク株式相場は先週、前週比で下落しました。ダウ工業株30種平均は週間ベースで270ポイントもしくは0.9%安の2万8335ドルで取引を終えました。S&P500種株価指数は0.5%安。テクノロジー株やヘルスケア株の比重が大きいナスダック総合株価指数は1.1%下落し、5週間ぶりに反落しました。

新型コロナウイルス危機に対応した追加経済対策をめぐる民主党主導の下院のペロシ議長とムニューシン財務長官の発言や動きに一喜一憂しました。

交渉で意見の隔たりが埋まらないまま週末を迎え、合意しても法案準備に時間がかかること、ホワイトハウスと上院で過半数を持つ共和党が一枚岩ではないことから、11月3日の選挙前に追加策が成立することがほぼ絶望的になりました。

ただ、バロンズは、選挙や追加策交渉の動きにかかわらず、株式市場には経済が改善するとの期待があると解説しました。ウォール・ストリート・ジャーナルは、選挙結果にかかわらず株式相場が選挙後に7%超上昇することを歴史が物語っていると伝えました。

「決算ピーク」

アメリカ大統領選と連邦議会上下両院の改選を直前に控えた26日の週は材料が豊富です。

アップル、フェイスブック、グーグルの親会社アルファベット、ツイッターがいずれも29日の取引終了後に第3四半期(7~9月)の決算を発表します。今週はさらに、ボーイング、アムジェン、ギリアド・サイエンシズ、マスターカード、ブラックストーン、スターバックス、ハネウェル、シェブロンといった有力企業の決算発表が相次ぎます。

29日に公表されるアメリカの第3四半期の国内総生産(GDP)速報値も材料になりそう。ダウ・ジョーンズのまとめでは、エコノミストは前期比年率31.8%増を予想しています。

新型コロナウイルスのアメリカの1日あたり新規感染者が23日に8万3000人を超え3月以降の最多を更新。特に中西部と北東部の州で急拡大しています。今後気温がさらに低下することから感染増加ペースが加速する恐れがあります。市場心理に影響する可能性があります。

コロナ危機に対応した追加経済対策の交渉も相場に引き続き影響しそう。いつ決まるかではなく、どの程度の規模になるかが焦点になると予想されます。

「米大統領選」

CBSニュースによりますと、アメリカの有権者の約5700万人が既に大統領選の投票を終えました。期日前投票を受け付ける全米各地の投票所には長蛇の列。今回の選挙で投票する有権者は約1億5000万人と推定されていますが、過半数は期日前投票もしくは郵便投票すると予想されています。

トランプ大統領は23日にフロリダ州の図書館に設置された投票所で期日前投票を済ませました。25日には、副大統領首席補佐官などペンス副大統領の側近4人がコロナに感染したと報じられました。

民主党大統領候補のバイデン氏は精力的に選挙集会を開いています。選挙運動にオバマ前大統領も加わり、トランプ氏のコロナ対応などを批判しました。

リアルクリア・ポリティクスの各社世論調査のまとめでは、25日時点でバイデン氏がトランプ氏を8ポイントリード。わずかながら差が縮まっています。ファイブサーティエイトの予想チャートは、バイデン氏が勝利する確率が87%あることを示しています。

2016年の大統領選では、投票日直前に連邦捜査局(FBI)が民主党のヒラリー・クリントン氏の電子メール疑惑を再捜査すると発表し、オクトーバーサプライズになりました。今年は既に、トランプ氏の税申告をめぐる報道、トランプ氏のコロナ感染、バイデン親子のウクライナ疑惑などのサプライズがありました。まだあるのか、株式相場への影響はないのか、予断を許さないと思います。

[October 25, 2020 NY226]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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