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株式バブルと分かれる相場見通し

2020/09/14 09:47

「ナスダック前週比4.1%安」

先週のアメリカの株式市場は不安定な展開が続きました。アップルをはじめとするテクノロジー株や電気自動車(EV)のテスラが急落と急上昇を繰り返す荒い値動きが続きました。

ダウ工業株30種平均は前週比468ポイント、率にして1.7%安い2万7666ドルで1週間の取引を終えました。S&P500種株価指数は2.5%安の3340。テクノロジー株の比重が大きいナスダック総合株価指数は週間ベースで4.1%下落、10853で引けました。

バロンズは、新型コロナウイルスの危機に対応した追加経済策、新型コロナウイルスの感染状況、テクノロジー企業のバリエーション、そして、11月のアメリカ大統領選の勝者が誰であれ、来年のアメリカの株式相場は振れが大きい展開になりそうだと伝えました。先週既に相場が不安定化したが、2021年は相場が荒れそうだと予想されているとしています。いまから年末までが準備期間になると続けました。

「FOMCと議会」

14日の週のニューヨーク株式市場で材料になりそうなのは16日に予定される連邦準備理事会(FRB)が金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)です。金利をめぐるフォワードガイダンスを修正するか注目。会合後のパウエル議長の記者会見が株式相場の方向を決める可能性があります。

パウエル議長は財政政策の必要性を強調するものとみられます。新型コロナウイルスの影響を受けた企業や個人を支援する追加策をめぐる連邦議会の民主党と共和党の協議が行き詰まっています。選挙が11月3日に予定されていることから10月に審議が進むとは思えない。つまり、今月中に議会を通過しないと、追加策が決まるのは選挙後になるとみられています。民主党と共和党の法案の規模に大きな開きがあり、溝が埋まるかが焦点となります。

決算は、配送大手のフェデックスやファイル管理のアドビなどが発表を予定しています。製薬会社のファイザーが投資家説明会、モダーナはR&Dデーを予定。新型コロナウイルスのワクチンの開発状況と見通しが明らかになる可能性があり、注目されます。

アメリカの経済指標は、16日発表の小売売上高が材料になりそう。15日の鉱工業生産と18日発表の消費者心理の指数も内容によって相場に影響する可能性があります。

「株式バブル」

バロンズの最新号の表紙と巻頭記事は「株式バブル、まだ投資家のトラブルを意味しない」でした。ナスダック総合株価指数が3月23日の安値から9月2日までに75.7%上昇しました。その後3日間で10%下落。過去最速の調整だったとしています。

バロンズは、1回の調整で相場が落ち着いた、もしくは株式バブルが崩壊すると考えるのは時期尚早だと解説しました。株式相場は引き続き不安定、一方でテクノロジー株のバブルが継続する可能性があるとしています。

今後相場がどう動くかについては見方が分かれています。

バロンズがまとめたウォール街の有力なストラテジストの最新予想によりますと、バンク・オブ・アメリカのストラテジストが年末のS&P500が現在より低い水準を予想、モルガンスタンレーのストラテジストは現在とほぼ同じ水準で年末を迎えると予想しています。

一方、ゴールドマン・サックスのストラテジストは、S&P500の年末目標は3600、2021年が3800と、現在より大幅に高い水準を予想しています。ブラックロックのストラテジストはさらに強気で、年末は3650、来年末が3850とみています。

ストラテジストの予想が二分するということは、不透明要因が多いということではないかと考えられます。

[September 13, 2020 NY220]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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