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ベア相場から最速の回復

2020/08/17 11:43

「S&P500、最高値に接近」

「2月19日に寝て、8月14日に目覚めたら、何もなかったと思うかもしれない」。バロンズは、S&P500株価指数が短期間で最高値に接近したことをこう表現しました。

ニューヨーク株式市場の幅広い業種と銘柄で構成されるS&P500は先週0.6%上昇し、3372.85で取引を終えました。2月19日につけた過去最高値まで0.4%に接近しました。

バロンズによりますと、今週最高値を更新すると、ベア相場から最高値までの回復は1966年2月9日から1967年5月4日までの310取引日の記録を抜いて過去最速になります。S&P500は2月19日から3月23日まで34%下落、高値から20%超下落することで定義されるベア相場入りしました。

ダウ工業株30種平均は先週、1.8%上昇し2万7931ドル02セントで取引を終えました。ナスダック総合株価指数は前週比0.1%高で引けました。

バロンズはベア相場が近く終わりそうだが、「バブル」が始まるかもしれないと伝えました。

「小売り大手決算と追加策」

今週のニューヨーク株式市場では小売大手の決算が材料になりそうです。アメリカ商務省が14日発表した小売売上高は予想を下振れ。ただ、自動車を除いた小売売上高は予想を上回りました。

18日に小売最大手のウォルマート、ホームセンター最大手のホームデポ、小売大手のコールズが四半期決算を発表します。19日は小売大手のターゲット、ホームセンターのロウズ、ディスカウント小売大手のTJX,20日にディスカウント小売大手のロスが決算を予定しています。特に、ウォルマート、ターゲット、ホームデポの決算が注目されています。

新型コロナウイルスのパンデミック(疾病の大流行)の影響を受けた企業や個人を救済する追加策をめぐる民主党とホワイトハウスの協議が合意しないまま、上院が休会入りしました。今週進展する可能性は低く、追加策は材料から一旦外れる可能性があります。ただ、弱い経済指標がでると、追加策の欠如が意識される可能性がありそうです。

今週は、ニューヨーク州の製造業指数、製造業とサービス業の購買担当者景気指数(PMI)、住宅関連指数が発表されます。連邦準備理事会(FRB)の連邦公開市場員会(FOMC)の議事録が19日に公表されます。

15日の予定が延期された米中高官のテレビ会議の行方も相場に影響する可能性があります。トランプ大統領は中国の動画共有サイトTikTok(ティックトック)の禁止まで90日間の猶予を与えましたが、中国政府は強く反発しています。

「大統領選」

ウォール・ストリート・ジャーナルとNBCニュースの最新の世論調査によりますと、民主党候補に確定したバイデン前副大統領の支持率がトランプ大統領を10ポイント上回りました。

いま投票する場合にどの候補を選ぶかとの質問に対し、50%がバイデン氏と答えました。トランプ氏と答えた人は40%。先月の調査では51%対41%でしたので、傾向はほとんど変わっていないことがわかりました。

興味深いのは投票動機。バイデン氏を支持しているからと答えた人は36%にとどまりました。トランプ大統領を支持しないからと答えた人は58%にのぼりました。バイデン氏もしくは政策を支持するのではなく、トランプ大統領が嫌いだからというのが投票の鍵となっていることがわかりました。

さらに、調査に応じた有権者の79%が大統領選に関心があると答えました。新型コロナウイルスのトランプ大統領の対応を支持しないと答えた人は58%いました。

11月の選挙はトランプ大統領の信任投票の意味合いが強いと言えそう。劣勢の中、トランプ大統領は郵便による投票を阻止するよう動いていて、投票後にもめる可能性があります。

民主党の全国党大会が17日から始まり、バイデン氏を正式に候補として指名する見通しです。共和党は来週、全国党大会を予定しています。

[August 16, 2020 NY216]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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