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米株バブル崩壊に備えるべきか

2020/02/25 12:52

「ダウ、週間で1.4%安」

アメリカ株式市場でバブルが形成されている。10%、もしくはそれ以上の株価調整に備えるべきなのか。バロンズの最新号は、株式ストラテジスト数人が「バブルが形成されている」と懸念していると伝えました。

先週のアメリカ株式市場は軟調でした。新型コロナウイルスの感染拡大の影響は一時的との見方で、前週まではウイルスを無視するように株式相場は最高値圏で推移していました。しかし、アップルをはじめ有力なアメリカ企業の慎重な見通しが相次いだこと、日本や韓国など中国本土以外でも感染ルートが確認できない事例が増えていることなどを受け心理が悪化しました。影響を判断するのは時期尚早という見方が多いのですが、想定以上にアメリカ企業の業績に打撃となるとの見方が増えました。恐怖指数であるVIXが高く推移しています。

ダウ工業株30種平均は前週比1.4%安で1週間の取引を終えました。週間ベースで3週ぶりの下落。S&P500種株価指数は1.2%安。ナスダック総合株価指数は前週比1.6%安で引けました。金曜日に主要な株価指数が下がったのは5週連続です。週末に新型コロナウイルスに関する新たな「悪いニュース」が出るのを警戒していることがわかります。

PER(株価収益率)は歴史的に高いレベルにありますが、過去のバブル時と比較すると「まだバブルとはいえない」と専門家は指摘しています。

投資家に人気があるFANGと呼ばれる株はどうか。バロンズによりますと、フェイスブック、アップル、アマゾン・ドットコム、ネットフリックス、グーグルの親会社のアルファベットはいずれも年初から10%超上昇しました。時価総額の5社合計は年初から3300億ドル(約36兆9000億円)増えました。FANGのPER平均は昨年21倍でしたが、現在は35倍になっています。

FANGと並んで上昇が目立つマイクロソフトの時価総額は1.4兆ドル(約156兆円)に達しました。年初からの上昇率は14%。PERは31倍です。

「新型コロナウイルスと決算」

今週のアメリカ株式市場では、新型コロナウイルスの問題が引き続き相場に影響するとみられています。中国、日本をはじめとするアジア、そしてアメリカで感染が拡大するか、主要企業は新型ウイルスの影響をどう想定しているかが注目されています。

ホームセンター大手のホームデポとロウズ、家電小売り最大手のベストバイ、住宅のトール・ブラザーズ、HPとデル、マリオットホテルなどが今週、四半期決算の発表を予定しています。

21日の債券市場で、米10年物国債が1.5%を割りました。超長期の米30年物国債の利回りは一時1.8%台に低下、過去最低水準をつけました。安全資産への逃避とみられていますが、債券利回りの動向も投資家心理に影響する可能性があります。

長短金利が逆転する「逆イールド」現象は発生していませんが、ウォール街は米国債利回りの大幅低下を強く警戒しています。連邦準備理事会(FRB)に利下げを催促しているとの見方もありますが、FRB幹部は金利を当面維持する見通しを相次いで表明しています。

「大統領選」

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが世界のファンドマネジャーを対象にした最新の調査では、11月に実施されるアメリカ大統領選挙が今年最大のリスクだと考えていることがわかりました。

22日に投開票が行われたネバダ州の民主党予備選ではサンダース上院議員が勝利しました。アイオワ州とニューハンプシャー州で苦戦したバイデン前副大統領が2位につけました、サンダース氏の圧倒的勝利が注目されました。

サンダース氏が民主党の候補になることが現実味を増したとの見方が一部であります。サンダース氏が主張する国民皆保険をはじめ社会主義的な政策を特に若者層が支持しています。ただ、ブルームバーグ前ニューヨーク市長が参戦した後にどうなるか、まだわからない。大票田のカリフォルニア州を含む14の週の予備選が集中するスーパーチューズデーまで待つほかない。ウォール街はサンダース氏が株式市場のネガティブ要因になると考えています。

[February 22, 2020 NY191]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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