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NYブル相場が継続、それとも終わるか

2019/04/08 09:52

「最高値に迫る」

米3カ月物財務省証券(Tビル)の利回りが長期金利の指標である米10年物国債の利回りを上回る「逆イールド」現象が発生、アメリカ経済がリセッション(景気後退)入りすることを示唆しました。製造業などの経済指標も弱い。しかし、投資家は景気に敏感な株式の購入を継続しています。

ダウは先週1.91%上昇。S&P500は2.06%高。ナスダックは2.71%上げました。

「いまのブル(強気)マーケットは期限がない」。投資情報誌バロンズの最新号の表紙と巻頭記事は、10年を超えた現在のブル相場がさらに続くとの見方が増えていることを取り上げました。

バロンズによりますと、1949年以降のブル相場の平均期間は5年と4カ月。過去最短のブル相場は1966年から1968年の2年。最長は1987年からドットコムバブルの天井となった2000年までの12年です。

インタビューしたファンドストラッド・グローバル・アドバイザーズ、ドイツ銀行、JPモルガンのウォール街を拠点にする3人のストラテジストは、いずれも株式相場に強気だったとバロンズが伝えました。

「第1四半期決算」

今週のニューヨーク株式マーケットでは、今年第1四半期の決算が最大の材料になりそうです。

皮切りは大手金融機関。12日金曜日にJPモルガン・チェース、ウェルズファーゴ、PNC、ファーストリパブリックバンクなどが決算を発表します。

今週はさらに、リーバイス、デルタ航空、ドラッグストア大手のライトエイドなども四半期決算の発表を予定しています。

CNBCは、過去3年で最悪の四半期決算の発表が始まると伝えました。減益発表が相次ぎそうだとしています。ただ、アナリストの一部は第1四半期の決算が底になる可能性があると予想していると加えました。

10日水曜日に公表されるFOMC議事録も材料になる可能性があります。これとは別に、クラリダ副議長、クォールズ副議長、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁、カンザス連銀のブラード総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁らが講演、もしくは発言する機会があります。

テレビ会議で継続する米中の貿易協議、ブレグジット(イギリスのEU離脱)の動きも株式相場を動かす可能性がありそうです。

「業績悪化への懸念」

ウォールストリートジャーナルは週末、企業の業績悪化が株式相場の打撃となるかもしれないとする記事を掲載しました。

アップル、フェデックス、3Mに続く形で、ドラッグストア大手のウォルグリーンが業績見通しを引き下げたとした上で、FRBの緩和的アプローチが株式相場を支え続けるか疑問だと解説。業績悪化が株式相場急落の引き金になる可能性があるとしています。

第1四半期が底という一部アナリストの見方は正しいかもしれませ一方で、ウォールストリートジャーナルが伝えるように、業績低迷で経費、投資が削減され景気が予想以上に悪化する場合にはブル相場が終わる可能性がある。

今週末から本格的に発表される決算と見通しが株式相場の方向を決めることになるかもしれません。

[April 07, 2019 NY 146] 

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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