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新高値に迫るNY株

2019/02/25 09:15

「高値まで5%」

祝日(プレジデンツデー)の影響で4日間の取引となった先週のニューヨーク株式マーケットは、主要な株価指数が小幅上昇しました。

ダウは0.57%上昇。週間ベースで9週連続の上昇を記録しました。S&P500は0.62%高。ナスダックは0.74%上げました。

ワシントンで再開した米中の貿易をめぐる一連の協議が合意に向かうとの期待が株価にポジティブに影響しました。対中関税引き上げ期限を3月1日に控え、トランプ大統領が期限延長を繰り返し示唆したことも好感されました。

バロンズによりますと、ファンドマネージャーが指標にしているS&P500は、去年9月21日につけたザラ場(取引時間中)の高値である2940.91まであと約5%の水準に達しました。直近ボトムの12月24日の2351から18%戻した計算。S&P500を構成する11のセクター(業種)の中で、景気動向に左右されにくい公共株の上昇が目立ちました。一方で、エネルギーとヘルスケアの2つのセクターは先週マイナスでした。

S&P500が新高値に向かっているとの見方が少なくありません。FRBがハト派スタンスに転じ、米中の貿易問題が解決に向かえば、最高値を更新するとの予想が増えています。ただ、「ベア相場の中での上昇にすぎない」との慎重な見方も依然として根強くあります。

「材料豊富」

今週のニューヨーク株式マーケットは材料が豊富です。

ウォール街が最も注目するのは2月28日発表のアメリカの第4四半期(10-12月)のGDP速報値。先月末に公表される予定でしたが、政府機関の一部閉鎖の影響で延期されました。民間エコノミストのコンセンサス予想は2.4%ですが、政府閉鎖の悪影響が出ている可能性があります。現時点で、アトランタ地区連銀は1.4%、ニューヨーク地区連銀は2.35%と予想しています。1%台前半になった場合、マーケットが大きく反応する可能性があります。

FRBが金融政策報告を提出するのに合わせた26日と27日のパウエル議長の議会証言も株価に影響する可能性があります。

小売大手の決算発表もマーケット全体に影響する可能性があります。ホームデポ、メイシーズ、ベストバイ、JCペニー、ノードストロームなどが四半期決算の発表を予定しています。期待値が高い。年末商戦の状況と業績見通しが株価を動かしそうです。

フィナンシャルタイムズによりますと、イギリスのメイ首相が、ブレグジット最終案について3月12日までの議会採決を目指すと約束しました。今週水曜日、議会がEUとの再交渉について採決する予定です。

米中貿易交渉の行方も投資家心理に影響する可能性があります。トランプ大統領が対中関税引き上げ期限の3月1日を先送りすると発表。株価にポジティブに影響する可能性があります。

ベトナムのハノイで開催されるトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との2回目の会談の結果も投資家心理に影響するとみられます。

「モラー特別検察官」

2016年の大統領選でトランプ陣営がロシアと結託して介入したとされるロシア疑惑。モラー特別検察官による捜査が最終段階にあります。いま問題になっているのは、最終報告書が公表されるかどうか。政治圧力で公表されない場合、下院民主党がモラー特別検察官を召喚し、証言求める構えをみせています。

トランプ大統領が、中国と北朝鮮のアジア政策で多忙な時期に、ロシア疑惑問題が新たな展開をみせる可能性があります。

[February 24, 2019 NY 140]  

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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