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パウエル・パワーで上がったNY株

2019/02/04 10:21

「1989年以来の上昇率」


先週のニューヨーク株式相場は堅調でした。FRBから「満額回答」とも言えるハト派スタンスが示されたことで株価が上昇しました。ポジティブ・サプライズになりました。


ダウは先週329ポイント(1.32%)上がりました。 S&P500は1.57%高、ナスダックは1.38%上昇しました。


ダウは1月に7.2%上昇、1月の月間ベースの上昇率としては1989年以来で最大でした。


FRBがハト派に転じるほどアメリカ経済は弱っているのか。1日に発表された雇用統計を見る限り、経済は引き続き堅調です。景気に敏感な非農業部門の雇用者数の伸びは市場予想を大幅に上回りました。35日に渡った政府機関の一部閉鎖の影響は軽微でした。失業率が小幅に上がったのは政府閉鎖の影響と分析されました。


「決算と一般教書演説」


今週のニューヨーク株式マーケットでは、引き続き主要企業の決算が材料になると予想されます。


4日はグーグルの親会社のアルファベットとギリアド、5日がディズニーやスナップチャット、6日はGMやグラクソスミスクラインなどが四半期決算を発表します。7日はフィアットクライスラーやケロッグなどの決算が注目。8日はハズブロなどが決算発表を予定しています。


経済指標は耐久財受注(4日)、サービス業PMI(5日)、ISM非製造業景況指数(5日)などが発表されます。


政府機関の一部閉鎖の影響で、経済指標の公表が延期されました。多くの公表時期はまだ発表されていません。


FRB幹部の発言も今週の相場に影響しそうです。パウエル議長が6日にタウンホール・ミーティングを開催します。このほか、ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁、クリーブランド地区連銀のメスター総裁、セントルイス地区連銀のブラード総裁、クォールズ副議長とクラリダ副議長らが発言する機会があります。


メキシコ国境の警備強化に関する議会の動きは相場に引き続き影響しそうです。トランプ大統領は壁建設に固執したままです。


こうした中、トランプ大統領は5日、一般教書演説を予定しています。「偉大さの選択」がテーマ。メキシコ国境や移民問題でどう発言するか。外交については対中関係が焦点。北朝鮮との2回目の首脳会談についても言及するとみられています。


「ロシア疑惑」


2016年の大統領選でトランプ陣営がロシアと結託して介入したとされる「ロシア疑惑」。モラー特別検察官が2月中にも最終報告書をまとめると伝えられています。


トランプ大統領の元側近数人が有罪判決を受けましたが、トランプ大統領や家族についてどう判断されるのかは予断を許しません。


議会がトランプ大統領の弾劾手続きに動くかは、モラー特別検察官の最終報告書次第だとの指摘もあります。


トランプ大統領は3日放送のCBS番組のインタビューで、モラー特別検察官の報告書を公表するかどうか明言を避けました。報告書の公表は法が定めておらず、トランプ大統領や司法省の判断になります。モラー特別検察官は沈黙を保ったままです。


 [February 03, 2019 NY 137]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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