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7カ月かかったS&P500最高値

2018/08/27 10:50

「ナスダックも最高値」

多くのファンドマネジャーらがベンチマークにしているS&P500。30銘柄で構成されるダウ、テクノロジー株の寄与度が高いナスダックと比べ、幅広いセクター、銘柄の株価指数であるS&P500が先週、最高値を更新しました。

1月26日以来、実に7カ月ぶりの高値更新でした。ナスダックは3月に1月26日の水準を超えました。中小企業の株価指数であるラッセル2000は1月23日の高値を5月に抜きました。そして、最も幅広い銘柄の指数であるウィルシャー5000は8月8日に最高値を更新しました。

S&P500が最高値をつけるのになぜ7カ月もかかったのか。バロンズは、フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグルの親会社のアルファベットの5社、いわゆるFAANGに買いが集中する一方で、一部の株が売られたことが背景だと解説しました。

S&P500が7カ月かかって最高値を更新したことについて、ウルフ・リサーチのアナリストは、買いがFAANG以外の銘柄にもようやく広がったことを示していて、良い兆候だとバロンズにコメントしました。一方、ロウスホールドグループのストラテジストは、上場来安値を更新する銘柄が増えていることが懸念材料だとしています。8月17日には、ナスダック銘柄の10%が最安値を更新したと指摘しました。

 

「夏の終わりの週」

ロサンゼルスでは、先週からほとんどの学校は再開しました。今週から新学期が始まる州も多い。アメリカ全体では、9月3日のレイバーデー(日本の勤労感謝の日に相当)までを「夏」と考える企業、機関が多いです。今週は今夏最後の週といえます。

今週の注目は、北自由貿易協定(NAFTA)見直し交渉。先週後半に、アメリカとメキシコ政府関係者から「合意に近づいている」とのコメントが出ました。懸案の自動車問題で合意に至るか。まとまれば、株価にポジティブに影響する可能性があります。

決算は小売業の発表が多い。火曜日のベストバイとティファニー、水曜日のセールスフォース・ドットコム、木曜日のキャンベルスープやダラージェネラルなどが四半期決算を予定しています。

経済指標では、火曜日の消費者信頼感指数とS&Pケースシラー住宅価格指数、木曜日の個人消費支出とPCEコアデフレーター、金曜日のシカゴPMIなどが材料になる可能性があります。

歴史的に、9月は1年で最も株式相場が弱い月とされています。夏の最後の週に「ニューマネー」が流入するのか、注目です。

 

「トランプ支持率」

元選対本部長は有罪、元弁護士が「トランプ氏の指示を受けて不正をした」と罪を認めたことで、トランプ大統領が弾劾される可能性が高まったとの報道が目立ちました。

トランプ大統領は法的に打撃を受けた形ですが、政治的な影響は限定的であることがわかりました。

NBCニュースとウォールストリートジャーナルの最新の共同調査によりますと、2人の元側近の有罪が明らかになる前のトランプ大統領の支持率は46%でした。これに対し、有罪後の支持率は44%。わずか2%の低下にとどまりました。

株式マーケットも反応薄でした。トランプ大統領が弾劾される可能性は低いとトレーダーが考えているからとの指摘があります。投資家は、弾劾の可能性より、米中の貿易戦争の行方に対する関心の方が大きいとの見方もあります。ただ、トランプ大統領に不利な状況がさらに広がるとの指摘も少なくないため、株価への影響は今後の状況次第と言えるかもしれません。

 

 [August 27, 2018 NY 115]   
 

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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