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ブル相場が2020年に終わる?

2018/07/02 10:04

「薄暗い雲」

第2四半期(4−6月)が終わりました。トランプ政権の通商政策に大きく揺れた3カ月でした。

ダウは先週後半に戻し、四半期最後の取引日となった29日に55ポイント上げました。ただ、週間ベースでは、309ポイント、率にして1.26%下げました。 S&P500は先週1.33%安。テクノロジー株が売られ、ナスダックは2.37%下げました。

貿易摩擦への懸念で中国との貿易、業務が多いボーイングやGMなどが目立って売られました。また、EUのアメリカに対する報復関税の影響で、海外で生産する計画を発表したハーレー・ダビッドソンが大幅に下落しました。

バロンズは、上昇基調のモメンタムが薄れ始めたと先週の相場を振り返りました。

 

「第3四半期」

今週から7月相場。第3四半期のスタートであり、週半ばの4日に独立記念日があるため、取引日が少ない週です。4日前後は薄商いになることが予想されます。

経済指標の発表は非常に多い。2日にISM製造業景況指数、5日にISMサービス業景況指数とADP全米雇用報告。5日にはFRBの会合議事録が公表されます。そして、6日に6月の雇用統計が発表されます。

注目は雇用統計。引き続き強い内容になるとみられています。非農業部門の雇用者数は19万人前後の増加、失業率は3.8%と予想されています。賃金の上昇が加速するかが焦点です。

今週も貿易摩擦をめぐる問題が株価を動かしそうです。トランプ政権は、中国の輸入品に対する追加関税を6日に発動する計画です。水面下のギリギリの交渉が進むか。中国がどう対応するか。株価が敏感に反応しそうです。

 

「2020年」

バロンズの最新号の表紙と巻頭記事は、「ブル(強気)相場が2020年に終わる可能性がある」というものでした。

エコノミストの多くは、2019年から2020年にアメリカが景気後退入りすると予想しています。ウォール街のストラテジストの多くは、ほぼ同時期に株式のブル相場が終焉すると見ています。

戦後のブル相場のS&P500の平均上昇率は161%。平均期間は1821日。過去最も長いブル相場は1987年12月から2000年3月までの4494日。2009年3月9日に始まった今のブル相場は、3400日で、過去2番目の長さです。

景気サイクル、トランプ大統領が主導した大型減税、FRBの金融政策などの環境を考えると、2020年にブル相場が終わる可能性があるとの見方が多くあります。ベア(弱気)相場に転じるのが2020年より早まることも、後ずれすることもありそうだとしています。

 

「輸入車関税と中間選挙」

トランプ大統領は、1日に放送されたFOXニュースのインタビューで、輸入車に対する関税について、主要な貿易相手国との交渉の強いカードになると述べました。「鉄鋼などすべてに関係している。自動車の問題は大きい」とコメントしました。

トランプ政権は5月末から、安全保障上の問題とし輸入車に20%の関税を課すことを検討しています。ウォールストリートジャーナルは、結論を出すのは11月の中間選挙前になる可能性があると伝えました。貿易交渉でメキシコ、ヨーロッパ、日本から譲歩を引き出す武器になるとトランプ大統領が考えているとしています。

 

[July 02, 2018 NY 107] 
 

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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