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政府機関閉鎖、NY株式相場にどう影響するか

2018/01/22 08:43

「株価堅調」


上院の予算をめぐる調整が難航、政府機関の一部が閉鎖される可能性が高まった先週のニューヨーク株式マーケット。政局不安は株価にネガティブですが、株式相場は予想外に堅調でした。


ダウは先週1週間で268ポイント(1.04%)上昇しました。S&P500は0.86%高、ナスダックは1.04%上げました。いずれも最高値を更新しました。


S&P500が最高値で取引を終えた日は年初から10回。1月の最高値更新記録は1964年で11回。今月は取引日が残り8日あります。上昇基調が続けば記録更新は確実な情勢です。


「政局と決算」


アメリカの上場企業の四半期決算の発表が今週ピークを迎えます。


月曜日はネットフリックス。火曜日には、P&G、ベライゾン、ジョンソン&ジョンソンが決算を発表。水曜日はコムキャスト、フォード、GE。木曜日はアメリカン航空、キャタピラー、スターバックス、そして、金曜日はハネウェルなどが決算発表を予定しています。


決算で最も注目されるのはGE。ダウは先週、初めて2万6000台に乗せましたが、構成銘柄であるGEは目立って安く取引されました。GE株のパフォーマンスは金融危機以来で最悪でした。会社分割を計画しているとされていますが、どれほどの痛みを伴った改革を進めるのか、業績回復のめどはあるのかなど、決算発表が個別だけではなく、マーケット全体に影響する可能性があります。


23日火曜日。カナダのモントリオールでアメリカ、メキシコ、カナダによる北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し交渉が再開します。トランプ政権がNAFTAから撤退する可能性があるとも伝えられていて、交渉の行方が注目されています。


アメリカの経済指標で今週の株式相場に影響しそうなのが26日発表のアメリカの第4四半期GDP速報値。同じ日に発表されるアメリカの耐久財受注、個人消費支出も材料になる可能性があります。


「政府機関閉鎖の影響」


2月16日までの暫定予算案が上院で否決され、20日から政府機関の一部が閉鎖されました。週末の調整で、解決に向けわずかに前進したと一部で報じられましたが、予断を許さない状態です。


トランプ大統領は23日、世界経済フォーラム出席のためスイスのダボスに向かう予定。議会の情勢次第では、出席を取りやめる可能性もあるとの見方もあります。予算、政府機関閉鎖をめぐる与野党の攻防の行方に投資家が神経質になっています。


政府機関の閉鎖が株価にどう影響するのか。歴史的には、影響は限定的です。センチュリー・マネージメント・インベストメント・アドバイザーズのまとめによると、過去に政府機関の閉鎖があった18年間のS&P500の平均リターンは14.24%でした。バロンズが紹介しました。


バロンズはまた、投資家心理に与える影響はほとんどないと解説しました。インベスターズ・インテリジェンスの最新の調査では、ブル(強気)な投資家が66.7%と1986年4月以来の高水準でした。ベア(弱気)派は12.7%にとどまりました。


トランプ大統領と共和党は21日、暫定予算の期限を2月8日とする新しい案で意見を交換しました。中間選挙を11月に控え、重要な局面を迎えています。短期で解決すれば相場に影響しない。ただ、長期化すれば相場に大きく影響するとの指摘もあります。


 [January 22, 2018 NY 084] 
 

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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