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米ドル安、株価押し上げに寄与

2017/07/24 08:26

「業績と米ドル安」


先週のニューヨーク株式相場はまちまちでした。

ダウは先週、ザラ場(取引時間中)と終値の最高値を更新しましたが、週後半に崩れました。週間ベースでは0.27%下げました。指数を構成する30銘柄の中で、ゴールドマン・サックスとGEの決算が弱かったことが影響しました。

S&P500とナスダックは上昇しました。S&P500は0.54%の上昇にとどまりましたが、ナスダックは1.19%上げました。ネットフリックスの強い決算が「ポジティブ・サプライズ」になりました。

バロンズによりますと、先週末までにS&P500の構成銘柄の97社が四半期決算を発表しました。ロイターのまとめでは、74%がアナリストの利益予想を上回りました。売上予想については72%が予想超え。いずれも平均を上回るペースです。堅調な企業決算が株価を支えました。

加えて、米ドル安が株価上昇に寄与しました。アメリカ株のストラテジストの一人はバロンズに対し、米ドルが2%下がると、S&P500銘柄の一株利益が1%上昇するとコメントしました。

「FANG」

今週も決算発表が相次ぎます。ダウ構成銘柄ではキャタピラーなどが四半期決算を発表します。食中毒問題が長引き先週13%下落したチポトレの決算も注目されています。今後の見通しが注目されています。

さらに、月曜日にはグーグルの親会社アルファベット、水曜日にはフェイスブック、そして木曜日にはアマゾンが決算を発表します。ネットフリックスは先週発表済みですので、これでFANGの決算が出そろうことになります。FANGの株価は、マーケット全体の心理に影響する可能性があります。

今週水曜日には、FRBの会合の声明が発表されます。物価動向をどう認識しているのか、それに関連して追加利上げにどこまで慎重なのかが焦点。バランスシートの縮小についてさらに具体的な議論をするかも注目されています。

経済指標では、金曜日に発表されるアメリカの第2四半期のGDP速報値が株価に影響しそうです。エコノミストは前期比年率2.5%の成長を予想しています。

「ロシア疑惑に節目」

去年の大統領選で、トランプ陣営がロシアと結託してライバルの民主党のクリントン陣営に打撃を与えたとされるロシア疑惑問題が今週、大きな節目を迎えます。

トランプ大統領の娘婿のクシュナー大統領上級顧問が24日に上院で証言。26日には、大統領の長男、ドナルド・トランプ・ジュニア氏とトランプ陣営の選挙本部長だったマナフォート氏が証言を予定しています。非公開の予定ですが、主要メディアが幅広く報じると予想されます。

ロシア疑惑をめぐっては、モラー特別検察官が、トランプ大統領のビジネスや家族にも捜査を拡大していると伝えられました。その一方で、トランプ大統領と弁護団が、モラー特別検察官を解任できないか協議しているとも報じられました。

ウォール街は、トランプ大統領の行動を寛容に受け止めてきました。ただ、ロシア疑惑の影響で、減税など期待している経済政策の実現が難しくなる、もしくは大幅に後退することを不安視しています。ロシア疑惑の行方次第では、株価の上値を抑える可能性があります。


 [July 24, 2017 NY 059] 

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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