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セル・イン・メイ

2017/05/01 08:44

「好決算」

ニューヨーク株式市場では先週、好材料が相次ぎました。フランスの大統領選で親EUのマクロン前経財相がトップで決選投票に進んだこと、アメリカのトランプ政権が法人税などの大幅減税を含めた税制改革案の骨子を発表したこと、さらに有力企業の強い決算が相次いだことで株式相場が上昇しました。

ダウは週間ベースで1.91%高。S&P500は1.51%上昇、そしてナスダックは2.32%高く取引を終えました。テクノロジー株の比率が高いナスダックは節目の6000ポイントを超えて上昇、最高値を更新しました。

28日金曜日に発表されたアメリカの第1四半期のGDPは予想に届きませんでした。ただ、「連邦議会の共和党へ警鐘を鳴らした」との指摘もありました。失敗した医療保険改革(オバマケア)の改廃をめぐる審議を復活させると同時に、トランプ政権が提案した予算案と税制改革を進め成長を軌道に乗せなければ、来年の中間選挙で過半数を失うとの危機感が生まれたとの見方です。

「アップル」

今週のニューヨーク株式マーケットは材料が豊富です。特にテクノロジー大手の決算が相場に影響しそうです。

時価総額で最大のアップルが2日火曜日に第2四半期(1-3月)の決算を発表します。アップルは3年連続で売上高が減少、第1四半期(10−12月)に売上高が増加に転じました。それ以来、株価の上昇基調が続いています。

また、今週3日水曜日には、フェイスブックとテスラが第1四半期(1-3月)の決算を発表します。テスラの時価総額は4月にGMを抜きアメリカの自動車メーカーで最大になりました。赤字予想ですが、強気の業績見通しを示すかが焦点です。

今週は、重要な経済指標の発表も相次ぎます。特に5日金曜日発表の雇用統計が株式相場に影響する可能性があります。「アメリカ第一主義」を掲げたトランプ大統領が、4月29日で就任100日を迎えましたが、アメリカ企業の多くは引き続き海外での雇用を増やしています。アメリカの労働市場は全体的に堅調ですが、消費増につながる賃金の伸びが確認できるかどうかが注目です。

今週土曜日には、ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイが株主総会を開催します。

「セル・イン・メイ」

ウォール街に「セル・イン・メイ(Sell in May)」という格言があります。5月に株式相場が下落する傾向があるから警戒すべきというものです。

歴史的なデータが裏付けています。フォーブスによりますと、5月から10月の株式相場は平均で2%下落。反対に11月から4月までは平均5%上昇しています。「メーデーからハロウィン」までの間は株価が軟調になる傾向があります。

一方、ザックによりますと、民主党の大統領の1期目の5月から10月までの相場は平均で6.1%上昇しました。しかし、共和党の大統領の1期目は4%下落しています。共和党のドナルド・トランプ大統領が去年11月の選挙で勝利して以降、株式相場が早いペースで上昇。「トランプ・ラリー」と呼ばれました。きょうからはじまる5月は、「トランプ・ラリー」が試されることになります。トランプ政権が経済政策を実行に移せるかが鍵を握ります。


 [May 01, 2017 NY 047] 

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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