松島新の週刊2分でわかるNYダウNYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

米感謝祭ウィーク、サンタラリーにつなげるか

2021/11/22 07:31

「ナスダック最高値」

アメリカの株式市場は先週、全体的に堅調でした。高インフレへの懸念が根強いものの、米国債利回りの低下が続いたことを受けハイテク銘柄が買われました。アメリカ商務省が発表した小売売上高が予想を上振れ、小売大手の決算も堅調だったことで心理が改善しました。ただ、終盤にヨーロッパの新型コロナウイルス感染拡大が深刻化、オーストリアがロックダウン(都市封鎖)を再導入したことが経済再開銘柄を圧迫しました。

ダウ工業株30種平均は前週末比1.4%下落しました。ボーイングとゴールドマン・サックスの大幅な下げが影響しました。幅広い銘柄・業種の指標であるS&P500種株価指数は前週比0.3%高。テクノロジー株の比重が大きいナスダック総合株価指数は1.2%上昇、最高値で先週の取引を終えました。半導体のエヌビディアの上昇が目立ちました。

投資情報誌バロンズによりますと、今回の決算シーズン中にS&P500は8%上昇しました。過去7年で最高のパフォーマンス。投資家の熱狂に欠けるものの、株式相場は上昇したとしています。

「FRB次期議長」

バイデン大統領が新しい連邦準備理事会(FRB)議長を指名、もしくはパウエル議長を再任するかを最終判断。投資家の関心が高いとバロンズは報じました。

FRB議長人事に加え、24日発表の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が材料になる可能性があります。投資家は今週24日に発表される個人消費支出(PCE)のデータに注目しています。特にFRBがインフレ統計として重視するPCE価格指数が株式相場全体、米国債、米ドル相場に影響すると予想されます。

25日はサンクスギビングデー(感謝祭)で休場。前日の23日の取引は薄商いになることが予想されます。25日はアメリカ東部時間午後1時までの短縮取引になります。CNBCは、感謝祭の週は株式相場が堅調に推移するのが通常で、年末のサンタクローズ・ラリーにつなげる可能性があると伝えました。

ズーム、HP、ギャップ、デパートのノードストローム、農機具大手のディーア、家電量販店のベストバイなどが四半期決算を予定。

「インフレへの不満」

CBSニュースの最新の世論調査で、アメリカの景気が良いと考えているアメリカ人は30%に留まりました。7月の45%から大幅に低下しました。84%がインフレに不満を抱いていました。バイデン大統領のインフレ対応の支持率はわずか33%、不支持は67%にのぼりました。

幅広い世論調査でバイデン大統領の支持率低下が鮮明。最大要因はインフレ。バイデン大統領は「インフレ抑制が最優先課題」と主張したものの、政策の効果は限定的だと幅広くみられています。こうした中で、バイデン大統領がFRB次期議長の人事を判断します。パウエル議長の再任もしくはブレイナード理事が指名される、のいずれかだとされています。ブレイナード理事はパウエル議長よりハト派され、指名されれば株高、債券高(利回り低下)、米ドル安に繋がる可能性がある予想されています。問題は、高インフレが深刻化するなかで、バイデン大統領がハト派を起用するか。予断を許しません。

[NOVEMBER 21, 2021 NY281]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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