松島新の週刊2分でわかるNYダウNYダウ平均株価の情報をタイムリーに、より分かりやすくお伝えするレポート

米株式相場は連日最高値、一部バブルも勢い

2021/11/08 07:27

「最高値」

アメリカ株式相場の上昇が止まりません。上値の重い展開が続きましたが、先週上昇の勢いがつきました。連日最高値を更新しました。

投資家が注目した連邦準備理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)は3日、予想通りテーパリング(量的緩和の縮小)を今月開始することを決め、8カ月後の来年6月に完了する見通しを示しました。インフレに関しては「一時的」という表現を「一時的と見込まれる」に小幅修正したものの、FRBのパウエル議長は労働市場が完全回復していないとして利上げに慎重な姿勢を貫きました。予想よりハト派だったとして、株式市場は好感しました。

2日後の5日に発表されたアメリカの10月雇用統計は雇用者数が予想を大幅に上振れ、失業率が改善したものの、労働参加率は横ばい。FRBが利上げを急ぐほど強くないとの見方から株式相場はさらに上昇。ファイザーが有効性の非常に高い新型コロナウイルスの飲み薬の治験結果を発表したことも寄与、経済再開銘柄を中心に積極的に買われました。

ダウ工業株30種平均は前週末比508ドル、率にして1.4%上昇。S&P500種株価指数は2%高。ナスダック総合株価指数は3.1%上昇。小型株の指数であるラッセル2000種株価指数は6.1%高と急上昇しました。4指数はいずれも最高値を更新して先週の取引を終えました。

「インフレ指数とFRB高官」

今週の注目材料はアメリカのインフレ2指標。10月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がそれぞれ発表されます。

FRB高官の発言も材料になる可能性があります。パウエル議長が今週2回発言する機会があるほか、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁ら複数のFRB高官が講演などを予定しています。バイデン大統領は早ければ今週にもFRB次期議長の指名を発表する見通しです。

四半期決算はピークを過ぎました。今週は、AMC、マリオット、ロブロックス、ドアダッシュ、ディズニー、ビヨンドミート、クリスピークリームなどが決算発表を予定しています。

CNBCは、今週の株式相場は最高値を更新する可能性があるとの見通しを伝えました。インフレ加速を示す統計が発表されても影響は限定的になりそうだとしています。

「バブル化」

投資情報誌バロンズの最新号の表紙と巻頭記事は、「暗号資産、株式ミーム銘柄、NFTがバブル化」でした。別の記事で、電気自動車のテスラや半導体のエヌビディアなどが急上昇するなど一部銘柄がバブル化しているとした上で、長期的な視点で投資すべきだとする専門家のコメントを引用しました。

フィナンシャル・タイムズは、経済指標がアメリカ経済の成長が加速したことを示唆、決算がアメリカ企業の好調さを示したことを受け、アメリカ株式相場が踏み込んでいない領域に上昇したと報じました。アメリカ連邦議会下院が1.2兆ドル規模のインフラ投資法案を可決したことがアメリカ経済をさらに押し上げると期待されるとしています。

[NOVEMBER 07, 2021 NY279]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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