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米株試練の週、GAFAM決算が方向決める

2021/10/25 07:28

「ダウ最高値」

アメリカの長期金利の指標である米10年物国債の利回りが4月以降で初めて1.7%台に上昇。10年物インフレ連動債利回りは15年ぶり高水準の2.66%に上昇。CMEグループのフェッドウォッチは来年6月15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決める確率が60%超あることを示唆しました。

金利上昇は株式相場にネガティブに影響するパターンが多いものの、先週のアメリカの株式相場は堅調でした。投資情報誌バロンズは、少なくともいまは株式市場が金利高を恐れていないようだと伝えました。

ダウ工業株30種平均は週間ベースで382ドル、率にして1.1%上昇し、最高値で先週の取引を終えました。S&P500種株価指数は前週末比1.6%上昇。ナスダック総合株価指数は1.3%上がりました。

「GAFAM決算」

今週のアメリカ株式市場の焦点は本格化する四半期決算です。特に、S&P500の3割程度を占める時価総額が大きいGAFAM(グーグル親会社のアルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)の決算が焦点。

ソーシャル・メディアへの逆風が強まっています。先週は、アップルの広告ルール変更の影響を受け業績が悪化したスナップが急落。同業のツイッターも急落。フェイスブックは社内密告を手掛かりにした批判で大幅安。広告費の高さが報道されたグーグルの親会社アルファベットも大きく売られました。CNBCは、大手テクノジー企業の決算が今週の株式市場の試練になると伝えました。

今週はさらに、マクドナルド、コカ・コーラ、ボーイング、イーベイ、ギリアドサイエンシーズ、シェブロン、コルゲートパルモリブなどの有力企業も決算発表を予定しています。四半期決算がピークを迎えます。

FOMCを控え連邦準備理事会(FRB)の高官が公の場での発言が禁じられるブラックアウト期間に入りました。29日にはFRBが重視するインフレ指標である個人消費支出(PCE)価格指数が発表され、注目です。

「FOMOでエネルギー株高騰」

ウォール・ストリート・ジャーナルは、投資機会を逃す恐怖(FOMO)を背景にウォール街でエネルギー株が最も注目されていると報じました。

S&P500のエネルギー・セクター(業種)は年初から54%上昇、S&P500指数の21%を大幅に上回ったとしています。気候変動銘柄が物色されたものの、エネルギー価格高騰も寄与して、いまはマラソン・オイルなど化石燃料を扱う企業が積極的に買われていると伝えました。

クルマ社会のアメリカでガソリン価格高騰が幅広いメディアで報じられました。エネルギー価格上昇とインフレへの懸念が一層高まりました。気候変動への関心が引き続き高いものの、株式市場では短期的にエネルギー価格高騰とインフレをテーマにした取引が活発化しそうです。

[OCTOBER 24, 2021 NY277]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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