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ダウ、3万ドル越え近い?

2020/01/20 09:57

「連日の最高値」

予想より5年早くダウ工業株30種平均が3万ドル台に乗せそうだ。バロンズは2017年に、ダウが3万ドルに達すると予想しました。その予想よりはるかに早く、大台に乗せそうだと最新号の巻頭記事で報じました。

ニューヨーク株式市場で先週、ダウが連日最高値を更新しました。米中貿易協議の第1段階の合意が成立、アメリカ経済の堅調さを示す指標の発表が相次ぎ、大手金融機関の四半期決算の多くが予想を上回ったことなど複数の要因が背景でした。中央銀行である連邦準備理事会(FRB)の金融緩和政策、株価を強く意識するトランプ大統領の動きも背景だと指摘されています。

さらにダウ指数を構成するアップルやマイクロソフト、金融のJPモルガン・チェースとゴールドマン・サックス・グループの配当や自社株買いも、長期的な視点にたった投資家に魅力となり、ダウを急ピッチで押し上げたとバロンズが解説しました。

ダウは先週1週間で524ポイントもしくは1.8%上昇し、2万9348ドルで取引を終えました。3万ドルまであと651ドル90セント、率にして2.2%。ウォール街では3万ドル乗せは時間の問題だとみられています。バロンズは、ダウ3万ドル乗せは非常に近い可能性があり、4万ドルはいつかという話になるかもしれないとしています。

先週は、S&P500種株価指数とナスダック総合株価指数も最高値を更新しました。

「決算集中」

週初め20日はマーティン・ルーサー・キング牧師の日で祝日。金融市場は休場になります。今週のニューヨーク株式市場の取引日は4日間のみ。

最大の材料とされるのが主要企業の決算発表です。動画配信大手でFANG株の一角のネットフリックス、ダウ指数構成銘柄のインテル、半導体企業の状況を敏感に反映するとされるテキサス・インスツルメンツなど注目企業が相次いで四半期決算を発表します。

今週はこのほか、IBM、ユナイテッド航空、ジョンソン&ジョンソン、プロクター&ギャンブル、ユニオン・パシフィック、アメリカン・エキスプレスなどが四半期決算の発表を予定しています。決算が今週の株価の方向を決めると言ってもいいかもしれません。

株価の上昇により、S&P500種株価指数を構成する500社の株価収益率(PER)が約18.5倍と歴史的に高水準とされるレベルに達しました。高値警戒感が強まりつつありますが、将来の見通しが強ければ、高いPERは正当化される可能性があります。このため、2019年第4四半期(10-12月)の決算そのものより、ガイダンスと呼ばれる業績見通しが株式相場に影響すると考えられます。注目企業の決算が、個別だけではなく、市場全体を動かしそうです。

アメリカの経済指標はやや薄め。中古住宅販売件数が注目。IHSマークイットが発表する世界各国の購買担当者景気指数(PMI)が材料になる可能性があります。

スイスのダボスで今週、世界の首脳や高官、さらには大手企業のトップの多くが参加する国際フォーラムが開催されます。

アメリカ連邦議会上院で、トランプ大統領に対する弾劾裁判が本格化し、世界の主要メディアの大きなニュースになることが予想されます。ただ、市場関係者の関心は非常に低く、相場にほとんど影響しない可能性があります。いまの株高はトランプ大統領が11月3日の大統領選で再選を果たすことを前提にしているので、状況が変われば別ですが、そうなる可能性が低いというのがウォール街の見立てです。

「1兆ドル倶楽部と小型株」

ダウが3万ドルの大台に接近し、S&P500とナスダックが最高値を更新。グーグルの親会社アルファベットの時価総額が1兆ドル(約110兆円)を超えました。一方で、小型株の指数であるラッセル2000は先週後半、軟調に推移しました。

時価総額が1兆ドルを超えるのはアップル、マイクロソフト、アルファベットの3社。CNBCは、ニューヨーク株式市場は、1兆ドル倶楽部VSその他という構図になっていると解説しました。割高株と割安株の格差が拡大。1兆ドル倶楽部のPERは26倍だが、その他の平均は19倍を下回っているとしています。異例といえる状況だとしています。

[January 20, 2020 NY186]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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