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米株式相場軟調、次の展開は!?

2021/01/18 11:06

「ハロウィーン以来の下落率」

ニューヨーク株式相場は先週1週間を通して軟調でした。目立った売り材料が出たわけではありませんが、新型コロナウイルスの世界的な感染者急増や経済活動の制限などが意識されました。

景気の動向に敏感な非農業部門雇用者数が予想外に減少した昨年12月の雇用統計に続き、週間ベースの新規失業保険申請件数が市場の予想以上に増加したことで労働市場への懸念が高まりました。

バイデン次期大統領が発表した1.9兆米ドル(約200兆円)規模の経済対策案は相場に織り込まれていたとみられるほか、上院は民主党と共和党の勢力が拮抗していることから法案が成立するかわからないとの不安心理が高まりました。

バイデン次期政権がウォール街と大手テクノロジー企業の規制強化に動くとの観測も株式相場の圧迫要因になりました。6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件がソーシャル・メディア(SNS)で拡散したことで議会のテクノロジー企業に対する見方が厳しくなりました。

ダウ工業株30種平均は前週比で0.9%下落。S&P500種株価指数は1.5%安。テクノロジー企業の比重が大きいナスダック総合指数は1.5%下落しました。主要指数の下落率は昨年10月30日のハロウィーン週以来の大きさでした。

「就任式と決算」

今週は、18日月曜日がマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デーの連邦祝日で休場のため、ニューヨーク株式市場は4日間の取引になります。

バイデン氏の第46代大統領就任式が20日水曜日に開催されます。

また、トランプ第45代大統領に対する2回目の弾劾裁判が上院で始まる見通しです。有罪判決には上院の3分の2以上の賛成が必要で、弾劾支持にまわる共和党議員は多くないとみられるため、トランプ氏は再び有罪を免れる可能性が高そうです。ただ、共和党の上院トップであるマコネル院内総務は「トランプ氏が弾劾に値する罪を犯した」と主張していて、どう動くか注目されます。

就任式と弾劾裁判を控え首都ワシントンと全米50州の州都では厳戒態勢が敷かれました。武装集団が攻撃を計画していると連邦捜査局(FBI)が警告しています。

今週は主要企業の決算発表が相次ぎます。バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、ネットフリックス、プロクター&ギャンブル、ユナイテッド航空、インテル、IBMなどが四半期決算を発表します。株式市場に影響する可能性があります。

「業績見通しが鍵」

ウォール・ストリート・ジャーナルは、主要企業の経営者が業績見通しを発表する今週以降、株式相場の上昇基調が試練を迎えると報じました。特に景気に敏感な企業の業績見通しがアメリカ経済の動向のヒントになりそうだとしています。

一方、バロンズが11日に開催した有力な投資家10人によるオンライン形式の討論会によりますと、2021年にアメリカ経済は4~6%成長するとの予想でした。ただ、株式市場については、大幅に上昇した2020年ほど上がらない、もしくはほぼ横ばいになるとの見方が優勢でした。

[January 17, 2021 NY238]

※本文中に記載する内容は主に現物株をベースとしています。

筆者プロフィール

松島 新(まつしま あらた)

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。 ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。 平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。 現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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