(AM) トルコリラ:ナゴルノカラバフ情勢に要注意

2020/09/30 09:08

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・ナゴルノカラバフをめぐりアゼルバイジャンとアルメニアの戦闘が続く
・アゼルバイジャンとアルメニアの戦闘が激化すれば、トルコなどを巻き込んだ地域紛争へと発展するおそれがあり、市場はそのことを懸念

(欧米市場レビュー)

9月29日の欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、ユーロ/米ドルは1.17424米ドル、ユーロ/円は124.073円豪ドル/米ドルは0.71343米ドル、豪ドル/円は75.366円へと上昇しました。米大統領候補の第1回目の討論会を控え、ポジション調整が中心とみられます。

(本日の相場見通し)

米東部時間29日午後9時(日本時間30日午前10時)、米大統領候補(トランプ大統領、バイデン前副大統領)による第1回目のテレビ討論会が行われます。討論会での両候補の発言内容に市場が反応する可能性があります。

本日(30日)はまた、中国の9月製造業PMI(購買担当者景気指数)9月財新製造業PMIが発表されます(日本時間10:00、10:45)。市場予想はそれぞれ51.2、53.1と、いずれも業況判断の分かれ目である「50」を上回るとみられています。2つの製造業PMIがともに市場予想を上回る結果になれば、中国景気に対して楽観的な見方が広がる可能性があります。その場合、市場ではリスク回避の動きが後退して米ドル安円安が進むかもしれません。

***

トルコリラは引き続き、ナゴルノカラバフ情勢に要注意です。アゼルバイジャンとアルメニアは26日、両国が領有権を主張するナゴルノカラバフで衝突。その後も戦闘が続いています。米国やロシアなどが和平協議を求めたものの、アゼルバイジャンとアルメニアはそれを拒否しました。

アゼルバイジャンはトルコの友好国である一方、オスマントルコ帝国時代のアルメニア人虐殺をめぐりトルコはアルメニアと対立。トルコはアゼルバイジャン支持を表明しています。

アゼルバイジャンとアルメニアの戦闘が激化すれば、トルコやロシアを巻き込んだ地域紛争へと発展するおそれがあり、市場はそのことを懸念しています。アルメニアが29日、「自国軍機がトルコ軍の戦闘機に撃墜された」と発表したことで、トルコリラが下落する場面がありました(トルコは撃墜を否定)。

アゼルバイジャンとアルメニアの緊張が一段と高まる場合、リラはさらに下落する可能性があります。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


topへ