(AM) 積みあがるユーロ買いポジションに要注意

2020/08/11 08:29

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・中国が米議員らに制裁を科すと発表。米中の対立は一段と激化するおそれ
・投機筋のユーロの買い越しが過去最大。ポジションがどちらかに偏るほど、その反動も大きくなる可能性あり

(欧米市場レビュー)

10日の欧米時間の外為市場では、カナダドルが強含み。米WTI原油先物の上昇が支援材料となり、カナダドル/円は一時79.327円へと値上がりしました。WTI原油先物9月物は前営業日比0.72ドル高の1バレル=41.94ドルで取引を終了。トランプ米大統領が8日に新型コロナウイルス追加経済対策を大統領令で署名し、米景気をめぐる懸念が後退しました。

(本日の相場見通し)

中国政府は10日、米上下両院の議員やNGO(非政府組織)の幹部ら計11人を対象に制裁を科すと発表。トランプ政権は7日に林鄭月娥・香港行政長官や中国政府の高官ら11人に対して制裁を科しており、その報復措置とみられます。

新型コロナウイルスの発生源や香港情勢、TikTokなどをめぐり米中の対立が激化しており、それに関する報道に注意が必要です。両国の対立が一段と激化した場合、市場ではリスク回避の動きが強まる可能性があります。リスク回避は米ドル高や円高の要因となり得る一方、豪ドルやNZドルにとってはマイナス材料です。

※ 米中関係の注目点については、本日の『ファンダメ・ポイント』をご覧ください。

本日(11日)は、ドイツの8月ZEW景況感調査が発表されます(日本時間18:00)。ユーロ/米ドルは6日に一時1.19155米ドルへと上昇し、約2年3カ月ぶりの高値を記録。その背景には、「米国の長期金利(10年債利回り)の低下」や「ユーロ圏と米国との景況感の格差」がありました。ZEW景況感調査が市場予想の55.0を上回れば、ユーロは底堅く推移しそうです。

一方で投機筋のユーロ買いポジションが積みあがっており、IMM通貨先物における非商業部門のユーロの買い越しは180648枚と、過去最大を記録(8/4までの週)。ポジションがどちらかに偏るほど、何らかのきっかけでポジションを解消する動きが強まった場合、その反動も大きくなる可能性があるため注意が必要です。


執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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