(AM) 豪中銀は豪ドル高を懸念せず!?

2020/08/05 09:24

デイリーフラッシュ

【ポイント】
・米国の長期金利や5年債利回りの動向が材料になりそう
・米経済指標(ADP雇用統計、ISM非製造業景況指数)の結果にも注目
・RBA(豪中銀)は「景気の落ち込みは以前の予想ほど深刻ではない」との見方を維持
・RBA声明は豪ドルについて言及せず

(欧米市場レビュー)

4日欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は105.641円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.18033米ドル、豪ドル/米ドルは0.71631米ドルへと上昇しました。米国の長期金利(10年債利回り)や5年債利回りが低下し、米ドルの重石となりました。

トルコリラは堅調。一時、米ドル/トルコリラは6.88リラ台前半へと下落し、トルコリラ/円は15.224円へと上昇しました。トルコリラの翌日物スワップレートが1050%へと急騰、リラの支援材料となりました。7月30日の翌日物スワップレートは30%でした。

(本日の相場見通し)

4日、米国の長期金利(10年債利回り)は約5カ月ぶりの低水準をつけ、また5年債利回りは過去最低を記録しました。市場の関心は米長期金利や5年債利回りの動向へと向かうとみられ、それらが一段と低下した場合には米ドルに対して下押し圧力が加わる可能性があります。

また、米国の7月ADP雇用統計(日本時間21:15)や7月ISM非製造業景況指数(同23:00)にも注目です。それらが市場予想の前月比120.0万人増や55.0から大きく異なる結果になれば、市場が反応しそうです。いずれも市場予想よりも弱い結果だった場合、米景気をめぐる懸念が強まり、米ドルの上値を抑えるかもしれません。

目先、米ドル/円105.000円(心理的節目)が下値メド、ユーロ/米ドル1.19056米ドル(7/31高値)が上値メドになりそうです。

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RBA(豪中銀)は昨日(4日)、金融政策の現状維持を決定。“政策金利”と“3年物豪国債の利回り目標”のいずれも0.25%に据え置きました。

声明は豪経済について、「全体として(景気の)回復は不均一で不安定なものになる可能性があり、ビクトリア州での新型コロナウイルスの再拡大はビクトリア州経済に大きな影響を及ぼしている」と指摘。その一方で、「景気の落ち込みは以前の予想ほど深刻ではなく、国内の大部分の地域で回復しつつある」との見方を示しました。

声明はまた、「3年物豪国債の利回りはここ数週間、(目標である)0.25%を若干上回っている」とし、「3年物国債の利回りを目標に一致させるため、5日に国債を買い入れる」と表明しました。

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新型コロナウイルスの感染拡大によってビクトリア州で行動制限が強化されたにもかかわらず、RBAはこれまでの「景気の落ち込みは以前の予想ほど深刻ではない」との見方を維持しました。

また、声明では豪ドルについて言及されませんでした。ロウRBA総裁は7月21日に「豪ドルは、ファンダメンタルズとおおむね合致している」との見方を示しました。ただ、足もとの豪ドル/米ドルは0.72米ドル近辺で推移しており、ロウ総裁の発言当時(0.70米ドル前後)から上昇しています。それにもかかわらず、RBAが豪ドル高に懸念を示さなかったことは、“RBAは豪ドル/米ドルの0.72米ドル水準を容認している”との見方もでき、豪ドルにとってプラス材料と考えられます。

執筆者プロフィール
八代 和也(やしろ かずや)
シニアアナリスト
2001年ひまわり証券入社後、為替関連の市況ニュースの配信、レポートの執筆などFX業務に携わる。2011年、マネースクウェア・ジャパン(現マネースクエア)に入社。豪ドル、NZドル、カナダドル、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソを中心に分析し、レポート執筆のほか、M2TV出演、セミナー講師を務めている。
【プロフィール】広島県出身。
【趣味】野球・サッカー観戦。
【一言】より分かりやすくタイムリーなレポートを心掛けています。


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